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ブランケットキャッツ

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 西島秀俊、吉瀬美智子、島崎遙香 他

【放送】 2017年(NHK)

 

妻が遺した猫七匹と暮らしている男が猫達の里親を探す課程で他人と関わっていく物語。

 

椎名家具店を営む家具修理工の椎名秀亮の朝は一緒に暮らす七匹の猫の世話から始まる。餌をやり、トイレ掃除をし、爪を切り、一通りの世話が終わってから仕事を始めるのだが、その間も猫達は自由気ままに秀亮に纏わりついてくる。いい加減うんざりしているものの交通事故で亡くなった妻が遺した猫達をぞんざいに扱う事は出来なかった。近所で動物病院を経営する藤村美咲はそんな秀亮を気にして度々様子を見たり、猫の里親を探したりしているが、秀亮は猫達の幸せを第一に考え美咲の連れてきた里親志願者をもう何人も追い払ってしまう始末。そんなある日、七匹の猫の内ペコを飼いたいと言う女性・ヒロミが現れる。ヒロミは認知症が進み老人ホームに入れるしかなくなった祖母のために、祖母の可愛がっていた猫のロンロンとそっくりな猫を探していたのだ。実はロンロンは既に亡くなっていて、ヒロミの伯母の家で介護されていた祖母はその事を知らない。亡くなった猫の身代わりという点が気になったものの、猫を飼う環境が整っているヒロミに秀亮は三日間のトライアル期間を与える。

 

主人公の秀亮は妻を事故で失ってから自責の念に駆られながら生きている。まるで妻に罪滅ぼしをするかのように遺された猫達の世話をしながら。七匹の猫の世話から始まる秀亮の姿は猫達の愛らしさもあって微笑ましい限りなのだが、次第にそこには秀亮の心の闇が見え隠れして、生きていると言うよりは仕方なく生きているという感じさえする。幼馴染みの美咲は秀亮が心配でずっと見守り続けているのだが・・・。このドラマはそんな秀亮が他人と関わる中で自分の意思で『生きる』決意をするまでを綴ったストーリーで、これと言った尖った部分は見当たらず、毎回ほっこりさせる内容で終わっているのは如何にもなNHK制作のドラマである。

 

兎にも角にも猫達を眺めているだけでほっこりするような人なら良いが、ここに人間ドラマを求めてしまうと茶番と一蹴されても仕方が無い。何だか無理矢理良い結果に持って行こうとする雰囲気がひしひし感じられ、どうにも感情移入する事が出来ないのである。また演技も作り物臭さが顕著で、出演している俳優陣の演技が下手というのではなく、ある一定以上の熱演は求めないと線引きされている感じだった。

 

ストーリー自体は悪くないが褒め称えるほど良いとも感じなかった。

 

満足度は★★★★

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Wの悲劇

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 名取裕子、萩原流行、夏八木功 他

【放送】 2001年(BSジャパン)

 

資産家の家で殺人事件が起きる。被害者はその家の主、犯人はその孫。誰からも愛される孫のために一同が協力し完全犯罪をでっちあげる。原作は夏樹静子著の『Wの悲劇』。

 

和辻産業社長・和辻与兵衛の誕生日パーティーが開かれた日、和辻家の別荘では親戚一同が集まり、それに加えて与兵衛の主治医・間崎鐘平と与兵衛の孫娘・摩子の家庭教師・一条春生が招待され豪華な食卓を囲んでいた。与兵衛は甥の卓夫や弟の繁が遺産を狙っている事を薄々感付いていて、その話を吐き捨ててさっさと二回の自室に戻ってしまう。その際、可愛がっている摩子にだけは果物を運ぶように言いつけていた。食事の後、恒例のポーカーが始まり、皆が居間でくつろいでいると突然道彦の叫び声が響いてきた。皆が驚いて駆け付けると、そこには引き裂かれたブラウスを着た摩子が立っていて、手首からは血を滴らせながら与兵衛を殺した事を打ち明ける。摩子の話によれば与兵衛に乱暴されそうになり、無我夢中でナイフを刺してしまったのだという。摩子の行為は正当防衛となる可能性が高いが、与兵衛の妻・みねは和辻の名を穢さぬよう摩子の自首を禁じる。他の面々も誰からも愛される摩子を殺人犯にするのは反対だった。そこで鐘平が主導となり完全犯罪の工作を始めるのだが・・・。

 

原作は何度も実写化されるほど人気の高い作品であるため、後発のドラマほどその内容に手を入れてしまうものだが、このドラマは比較的原作に忠実に作成されている。エラリー・クイーンの悲劇四部作をもじったタイトルではあるが、『W』に深い意味を持たせており、単純に和辻家を舞台にした悲劇というのではなく、女性=Womanとするところが夏樹静らしさを発揮する点である。勿論、ストーリーは身内全員で行う完全犯罪が一転。完璧なはずの計画が何者かによって少しずつ風穴をあけられていくという思わぬ展開は秀逸のひとこと。そしてそこに悲しい女の性を交えて深みをもたらしている。

 

キャスティングは当時の旬の俳優陣を起用しており、今となっては懐かしい面々だが当時は豪華過ぎるキャスティングだったのは間違いない。その辺りにもこの名作にかける制作側の意志が伝わってくるようである。誰が主役とも言い切れぬ内容なのだが、本来主役となる家庭教師の春生の存在感が薄いのが難点と言えば難点だろう。また強いてあげれば誰からも愛される女性と言う摩子の魅力があまり出ていなかったように思える。事件が起きてから周囲が摩子を庇おうとする様子を見て愛されているのは判るが、やたらと春生が「誰からも愛される」と台詞で強調するのが不自然に思えてならなかった。そんな面はあるものの、最後に美味しい所を全部持って行ってしまう名取裕子の演技は圧巻である。

 

満足度は★★★★★

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殺意の果てに

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 加藤剛、竹下景子、荻島真一 他

【放送】 2001年(BSジャパン)

 

無実を訴えて15年間刑務所に服役したホームレスのために、弁護士が15年前の事件を洗い直す。原作は山村美紗著の『殺意のまつり』。

 

弁護士の笛木透は娘と帰宅する途中、少年達に襲われたホームレスの男を助け病院へ連れていく。しかし男が頑なに自分の正体を明かさなかったので、寝床を調べると飯島貢と記名された刑務所の刻印が入った六法全書が見つかった。飯島は飛騨高山で婦女暴行罪で刑務所に15年間服役していたのだ。15年前、飯島は電気家電の修理工として働いていたが、昼間から酒に溺れる人妻に同情して不倫関係になり、「死にたい」と漏らす彼女の首を絞めている。しかし飯島は止めをさせなかった。その後、彼女の夫が帰宅して死んでいる彼女を発見。その時飯島は仲間と飲んでいてアリバイがあったが、刑事の横暴な取り調べに屈して自白してしまっている。判決後、飯島は無実を訴え続けるも再審は認められず満期を迎えている。かつての教え子である貝塚美樹子に頼んで15年前の事件の詳細を知った笛木はもう一度事件を調べ始める。

 

殺人事件の真実を明らかにする事を目的とした内容ではあるのだが、何分にも事件が起きたのは15年も前の話で冤罪とは言え既に犯人とされた飯島は刑期を満了して出所しているのである。飯島にしてみれば犯人に仕立て上げられた悔しさはあるだろうし、真犯人が野放しになっているのも由々しき事態だと言わざるを得ないのだが、この真実を明らかにしたところで誰か救われるのかと言えば皆無であり、むしろそうする事で飯島を犯人と決めつけ冤罪を作り出した警察の体質が問われる事になるのである。このドラマは真実が明らかになった事ですっきりするというタイプの内容ではなく、何年時を経ようとも罪は無くならない事を訴えたかったように思える。

 

このドラマの一番の特徴は様々な事情が入り組んでいる事にある。例えば当時殺人事件を扱った警察署の署長は奇しくも笛木に賛同して協力した貝塚美樹子の父親であり、丁度その頃栄転の話が持ち上がっていた最中の出来事だった。部下達は早く事件を解決して署長の昇格の手土産にしてあげたいという上司を慕う気持ちを誰もが抱いていた。純粋な想いが誤った人間を犯人としてしまったのだが、根底にあるのが純粋な気持ちであるからこそ、自分たちの行為を悪と思わず反省する事もない。むしろ何故それを問題にするのかと当人達は怪訝な表情を見せる。第三者から見れば異様な光景であってもそこには閉ざされた世界での別の常識があるようなものである。当然ながら巻き込まれた側は堪ったものではないが・・・。

 

色々な事情が重なり合い、何一つ思うように進まない。このドラマを見ているとそんなやり切れなさばかりが目立ってしまう。世の中そんな物なのかも知れないが、もやもや感が残されるストーリーである。

 

満足度は★★★

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京都新婚旅行殺人事件

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 斉藤由貴、西村和彦、多岐川裕美 他

【放送】 2002年(BSジャパン)

 

新婚初夜に社長令嬢が謎の転落死を遂げる。次は失意の花婿が・・・。連続して起きる殺人事件の犯人として疑われたのは社長令嬢と同じ日に結婚式を挙げた花婿だった。夫の無実を晴らすため、新妻が奔走する本格ミステリー。原作は山村美紗著の『京都新婚旅行殺人事件』。

 

東西物産に勤務するOL・田中美知子は南田社長夫妻から思いがけず営業部長の朱雀修一郎との縁談を持ちかけられる。朱雀はこれまで二度結婚しているが、二回とも妻に先立たれたせいで美知子に気がありながらも結婚に踏み切れずにいると言うのだ。美知子も縁談相手が憧れていた朱雀と聞いて結婚を承諾する。ただ美知子の姉・佐知子だけは二人に結婚を反対していた。美知子達の結婚式は滞りなく行われ、幸せムード漂っていたが、美知子の死を願う不吉な電報が届いたり、直後に行われた社長の娘・千津と課長の森川一男の結婚式には森川の元恋人・川口が現れたりと不穏な空気も漂っていた。新婚旅行先は二組とも京都で同じホテルに宿泊する。ところが新婚初夜に千津が階段から落ちて転落死する。当初は朱雀への想いを断ち切れず森川と結婚した千津の自殺と警察は睨んだが、京都府警の狩矢警部だけは他殺の疑いも拭いきれずにいた。実は美知子もまた朱雀に微かな疑惑を抱いていた。夜中に女性の悲鳴を聞いて目を覚ました時、朱雀が布団にいなかったのだ。しかし朱雀から貰って服用した睡眠薬の影響で起き上がる事は出来ず、そのまま朝まで眠ってしまっていた。

 

幸せなはずの結婚が一転。夫は連続して起きた殺人事件の容疑者となり、夫の無実を信じて調べ始めれば夫婦仲がぎくしゃくしてと、苦難続きの新妻の奮闘が中心のドラマであり、その裏に隠れた真実はドロドロしているだけにヒロインの夫を想う純粋さが際立つ内容となっている。企業戦士というのは昨今ではあまり目にしない言葉であるが、このドラマに登場する朱雀にしろ森川にしろ企業の中で隙あらば出世を望む企業戦士である事には変わりない。出世を望むならば上司には常に服従で機嫌を損ねたら最後。そんな当時は当たり前だった構図に会社員の哀愁を感じてしまう。

 

さてドラマのストーリーの方に目を向けると、やはり何でも合理的に片付けてしまう現代では起こりえない事態なのかも知れないが、次々起こる殺人事件に二転三転するストーリーがぐいぐい迫って来る面白さがある。実は同じ原作で他局でもドラマ化(テレ朝・土曜ワイド劇場、フジ・赤い霊柩車シリーズ、但し赤い霊柩車シリーズは主役が異なる)されているが、そちらも含めて印象に残っているというのはこの原作がいかに秀逸であるか物語っているのだろう。

 

満足度は★★★★★

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農家の嫁は弁護士! 神谷純子のふるさと事件簿4

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 浅野ゆう子、朝加真由美、中原ひとみ 他

【放送】 2009年(BSジャパン)

 

さくらんぼ農家に嫁いだ女弁護士が正義の味方となって事件を解決する『神谷純子ふるさと事件簿』シリーズ第四弾!大病院の院長令嬢が転落死する。殺人容疑が掛けられたのは寒河江の農家を家出した青年だった。女弁護士が息子の無実を信じる母親のために立ち上がる。

 

山形県寒河江市のさくらんぼ農家に嫁いだ神谷純子の元へ佐山チヅが血相を変えて飛んでくる。息子・隆弘から電話があり、交通事故を起こしたので十万円を払い込んで欲しいと言うのだ。典型的な振り込め詐欺の手口だったが、電話が隆弘からでないと判明してチヅは落ち込んでしまう。実は隆弘はお笑い芸人になると言って家を飛び出したきり音信不通になっていた。ところがその翌日、八巻刑事からとんでもない話を聞かされる。何と隆弘に山形市内の杉原総合病院の院長の娘・佐山ゆかりの殺人容疑がかけられていると言うのだ。かつてゆかりと隆弘は交際関係にあったが、ゆかりに証券マンの新恋人が出現し破局。しかし最近になって隆弘がゆかりにしつこく纏わりつきストーカー化していたらしい。ゆかりが死亡した日も杉原総合病院に隆弘がいた事を複数のスタッフが証言しており、ゆかりの携帯履歴に隆弘の名前があったため、隆弘がゆかりを病院へ呼び出して殺害したと言うのが警察の見解だった。純子は隆弘の弁護を務めると八巻に宣言する。

 

前作から二年の月日を経て制作されたシリーズ最終作では、前作とは異なり社会問題であるオレオレ詐欺を取り上げた初心に帰った構成となっている。一人暮らしの老人の寂しさに付け込んだオレオレ詐欺。そしてそこから家出して音信不通になった息子の存在を知らせるという運びはスムーズで違和感が無い。ただ息子のいる場所が東京で、事件の起きた場所も同じ山形県内ではありながら農村地帯では無い山形市内という事で長閑な農村を背景にという感覚は薄れた印象がある。勿論、純子の義姉・明美と八巻刑事のドタバタは健在で、ここだけは相変わらずの田舎じみたコミカルさを演出している。

 

今回の事件ではとある段階で事実が180度ひっくり返される。この発想は非常に興味深いのだが、残念ながらそこに至るまでの過程で何となくそれらしき雰囲気を醸し出してしまっていて真相が判明した時の驚きが半減してしまう。その点が非常に残念である。判り辛い内容だと敬遠されてしまう風潮故の親切設計ゆえなのだろうか?

 

満足度は★★★★

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