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ドラマ・ミステリーズ カリスマ書店員が選んだ珠玉の一冊

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 向井理、土屋太鳳、大泉洋 他

【放送】 2017年(フジ)

 

カリスマ書店員が選んだ珠玉の短編ミステリー三篇を実写ドラマ化。

 

第一話:情けは人の・・・(原作:今邑彩)

狙われたのは自分の命だった。誘拐事件の真相に愕然とする男のストーリー。

 

第二話:妻の女友達(原作:小池真理子)

妻が有名作家の下で働く事が気に入らない真面目な夫のジレンマを描いたストーリー。

 

第三話:恋煩い(原作:北山猛邦)

廃校となった母校を探索する男女三人が先輩の死亡事故の真相に辿り着くストーリー。
 

第一話は父子の親子の絆を問う内容で、誘拐事件の裏に実は実は・・・と二転三転する展開が素晴らしい。主人公の置かれた状況が刻一刻と変わっていく。また誘拐された子供の熱演が目を惹いた。一番信じて欲しい人間に裏切られた悲しみと苦悩を漂わせた叫びが非常に印象的だった。

 

第二話は妻の女友達が自分の平和な家庭を壊されるのを危惧した夫が元の幸せを取り返すために女友達に復讐するという内容。真面目でぶれのない夫には今の生活が何よりも大切で、それを必死に守ろうとする。最初はストレスを抱えた男がある瞬間に箍が外れてとんでもない行動を起こす教訓のような話かと思えばそうではない。一つの物に執着する人間の執着心の大きさにラストはゾクリとさせられる。続きは?続きは?ブラックアウトするラストに思わずそう叫んでいた。

 

第三話はラストに流れるBGMに『スタンド・バイ・ミー』という安直な選曲に脱力する内容だった。というより、短編作品の醍醐味であるラストのどんでん返しの切れ味はこの作品に限り全く感じられない。かなり序盤から先が見えてしまい、どんでん返しどころかそうだろうなで終わった。今回実写化された三作の中では最悪の出来である。

 

最初の二話については意外性があり、流石書店員選出の作品であると唸ったが、最後の三作目に関してはかなり質が落ちる。他に無かったのだろうか?三作品の一つに選出されるのが不思議でならない。

 

満足度は★★★★

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女の勲章 第二夜

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 相武紗季、木南晴夏、長塚京三 他

【放送】 2017年(フジ)

 

戦後の日本でファッション界を駆け抜けた一人の女性の生き様を描いたヒューマンドラマ。原作は山崎豊子著の『女の勲章』。このドラマは二夜連続で放送された。

 

聖和服飾学院院長の大庭式子は彼女自身をモデルにしたかのような映画『デザイナー物語』の衣装を担当した事により、一躍トップデザイナーと肩を並べるまでになった。しかし男女の関係になった野心家の八代銀四郎が式子だけでなく津川倫子や坪田かつ美にまで手玉に取り始めた上に、学園の経費を着服している疑惑まで持ち上がり、式子の心は穏やかではない。次第に銀四郎の恩師である白石庸介教授に想いを寄せるようになる。白石からフランス留学を提案されて式子の心は留学へと傾きかける。一方、銀四郎は理事である立場を利用して次々日本各地に服飾学校の設立話を進めていた。二人の思惑にズレが生じ、とうとう式子は休養が欲しいと弱音を吐く。そんな中、これまであまり重要視していなかったおっとりタイプの大木冨枝が意外にも将来を見据えて工場(財産)を持ちたいと銀四郎に明かし、取り引きを持ち掛けて来る。

 

後半は仕事と恋愛の狭間で苦しむ式子の苦悩がメインとなっていく。式子が想いを寄せる相手・白石教授を長塚京三が演じ、1997年の映画『恋と花火と観覧車』の中でもこんなカップリングだったと懐かしく思い出される。まあ、それはともかく仕事で多忙を極め精神的に追い詰められた式子が白石に走ったのは、安らぎを求めるため。それまでタイプの違う銀四郎と上手くやって来たのは同じ目的に向かう仲間だったから。しかし式子は白石の人柄に触れ、女としての別の幸せに気付いてしまった。その裏には銀四郎が他の講師達と関係を持ち、その裏切りが許せない式子の純粋さがある。

 

しかし一言言いたい!どうして銀四郎の本心に気付いてやれなかったのかと。

 

後半のストーリーは追い詰められていく式子よりも銀四郎の切なさに涙が止まらなかった。銀四郎にとって何人もの女を抱いても式子だけは特別で決して汚れる事のない高貴な存在だった。それは子供の時分から全く変わっていない。勿論、銀四郎に式子を利用してのし上がるという気持ちがなかったわけではないだろう。しかし銀四郎の愛し方は好きな女をただ侍らせて蝶よ花よと愛しむのではなく、好きな女の夢を叶えさせてやる事。確かに白石の側は温かく安らぎに満ちている。いわば式子にとって甘い蜜なのだ。一旦その甘さを知ってしまえば式子がのめりこんでしまうのは判る。しかしその蜜は式子から富も名誉も捨てさせる毒でもある。白石が絡む度に見せる銀四郎の焦りや苛立ち。銀四郎にとって白石の存在が脅威に思えただろう。白石は世間と戦う事を放棄して世捨て人のように生きている。それに対して銀四郎は毎日が戦いで牙を剥いて生きている。そんな銀四郎の気持ちを式子は少しも気付いていない。だから縛るしかなかったのだろう。仕事という鎖で縛って追い詰めていく事だけが銀四郎の愛する人を引き止めるための唯一の手立てだった。そう考えれば銀四郎が他の講師達と関係を持った理由も判る。単純に女ったらしというわけではなく、式子の兵隊を確保しておくため。式子は彼女達の服飾に関する腕は認めても、常に彼女達は自分に従うものだと思っている。それは船場のお嬢様育ち故の感覚なのだろう。しかし彼女達も人間である。心の中には野心や願望が渦巻き、それに見合う見返りが無ければいつか離れて行ってしまう。銀四郎は式子を裏切ったのではなく、彼女達を式子から離れて行かないようコントロールしていただけ。

 

最後にふと思った。式子は結局銀四郎の元へは戻らなかったが、銀四郎の心は誰が癒してやれるのだろう?銀四郎が一番つらい思いをしているはずなのに・・・。

 

銀四郎を除けば女だらけのファッション界のストーリーではあるものの、女同士のぶつかり合いは希薄である。その代わり人間の心情を前面に押し出した作品である。中心となる式子、銀四郎だけでなく、二人を取り巻く人々の本音も見物だった。

 

満足度は★★★★★

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女の勲章 第一夜

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 松嶋菜々子、玉木宏、ミムラ 他

【放送】 2017年(フジ)

 

戦後の日本でファッション界を駆け抜けた一人の女性の生き様を描いたヒューマンドラマ。原作は山崎豊子著の『女の勲章』。このドラマは二夜連続で放送された。

 

昭和二十年、大阪・船場で羅紗問屋『大庭屋』のいとさん(お嬢さん)だった大庭式子も家族も店も戦火で失い、大庭家上女中だったキヨと二人で必死に生きていた。そんな中、式子はかつて家にあったミシンを見かけて持ち帰る。幼い頃から洋服が大好きだった式子は洋裁で身を立てていこうと思い立ったのだ。昭和二十四年に開いた洋裁教室は評判が良く、四年後には百人を超える生徒を抱えるまでになる。そこで今度は甲子園に新たな服飾学校を設立しようと計画を立てていた。その際、生徒の中から特に優秀な生徒、津川倫子、坪田かつ美、大木冨枝の三人を講師に昇格しようと考えていたが、それ以外にも他所から講師を雇う必要性を感じていた。それに真っ先に志願したのが取引のある服地屋の四男坊である八代銀四郎だった。彼は東京大学仏文科を卒業しており、今後海外進出を考えているなら自分が役に立つと言い出す。しかし式子は女の園である服飾学校に男性を入れる事に難色を示す。四男坊という立場に息苦しさを感じていた銀四郎はただでは引き下がらない。狡猾に経営の話で式子を言い包めてしまう。

 

前半となる第一夜の内容は躍進する大庭式子の姿と、そして己の野心のために女性達を上手く利用して成り上がる銀四郎の話となっている。式子も銀四郎も商家の生まれだが立場は圧倒的に違う。あくまで式子は船場のお嬢様であり、銀四郎は世が世ならば式子に話すこともままならない身分違いの立場。幼い頃の二人の姿がその身分の差を顕著に表している。そのため式子は野心を抱いてはいるもののその心根は清廉潔白の一言。それに対して銀四郎は地べたを這いつくばるような真似をしてでものし上がろうとするしぶとさと狡猾さを持ち合わせた商魂逞しい男性。目指す方向性は一緒でもやり方はまるで異なる。基本的にはこの二人が如何にしてのし上がっていくかを描いたストーリーが前半にあたるのだが、そこに絡んでくる倫子、かつ美、冨枝の三人がまた個性的で面白い。銀四郎のハーレムような状態ではあるものの、どろどろした展開にならないのは式子が誇りの高さ故なのだろう。

 

どういう展開にしろ、誰かが躍進していく様を見るのは胸がわくわくしてついつい惹き込まれてしまう。特にこのドラマに登場する人物は個性がはっきりと出ているだけに良い意味でも悪い意味でもその性格を裏切らずに行動している所が見事である。

 

満足度は★★★★★

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破獄

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 ビートたけし、山田孝之、吉田羊 他

【放送】 2017年(テレ東)

 

脱獄を繰り返す囚人と彼の脱獄を阻止しようとする看守の息詰まる戦いの日々を描いたヒューマンドラマ。主人公の娘役を演じた吉田羊がナレーションを務めている。原作は吉村昭著の『破獄』。

 

小菅刑務所に昨年まで収監されていた無期懲役囚・佐久間清太郎が秋田刑務所から脱獄したと一報が入る。小菅刑務所所長である大田坂洋は佐久間を担当していた看守部長・浦田進に話を聞かせる。それから三か月後、佐久間はひょっこり浦田の家を訪ねて来る。佐久間は裸足で粗末な身なりをしており、脱獄した理由は秋田では人間扱いされなかったからだと話す。そんな佐久間に浦田は疑問に思っていた事があった。刑務所の塀は三メートル以上もあるのだ。通常の人間なら乗り越えるのは不可能と思われる。疑問を直接佐久間にぶつけると、佐久間は従順に「やもりのように乗り越えた」と不敵な笑みを浮かべた。しかし看守である以上、このまま佐久間を放置しておくことは出来ない。浦田は隙を見て通報し、佐久間は刑務所に収監される事になる。その後、戦火が激しくなったのを機に囚人達は地方へと送られる事になる。佐久間も例外ではなく網走刑務所へと送られる。

 

戦時中の物資のない時代、若い看守は次々戦地へと赴き、看守として残される人員は不足していく。そんな中において佐久間の存在は看守たちにとって脅威以外の何者でもなかった。囚人の人権はほぼ認められていないに等しい。軍国主義の世に生きる看守たちには手錠や足枷をした囚人に暴行を加えて言う事を聞かせるのは至極当然の事だったのである。そんな当時の刑務所では佐久間の脱獄を阻止するのは暴力ではなく心を開かせる事だと訴える浦田の存在は非常に稀有であったと言えるだろう。浦田と佐久間の戦いはいわば心理戦。言葉の端々、或いは行動の中から相手の出方を窺い、佐久間に脱獄の意思があるのかないのかを読み取っていく。但し時代が時代だけにどうしても暴力(その当時の価値観では暴力とは言わない)に訴える看守もいるし、心の弱い看守であれば佐久間の策略にはまり心が折れてしまう。そんな他の看守たちの様子も見せつつ、突き詰めれば二人に心理戦に焦点が当てられている内容は非常に興味深い。

 

しかし何と言ってもインパクトがあるのは佐久間を演じた山田孝之である。演技どうこうの問題もあるのだが、それ以前に前々から感じてはいた異常なまでの毛深さ。囚人役なので裸に剥かれる場面も多々出てくる。その際、まず間違いなく自前と思われる体毛が凄い事になっていて、思わずそこに目が釘付けになる。胸元だけに留まらないむしゃもじゃの胸毛に、目を疑うような足の指からはみ出る毛に、下手をすれば眉、揉み上げ、顎髭が繋がって円を作ってしまうんじゃないかと目を疑う。勿論、山田孝之の熱演は見事だった。特に網走刑務所の天井から逃げる場面の一見コミカルにも見えてしまう姿はインパクトがある。

 

その反対にどうにも解せないのが佐久間の妻役の満島ひかりの喋り方。この人の喋り方は方言を喋らせてもやはり普段のままのリズムで話すだけで方言に聞こえない。方言の台詞をそのまま普段通りに話している感じなので不自然だった。

 

満足度は★★★★★

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浅草下町交番 子連れ巡査の捜査日誌2

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 山口智光、安めぐみ、大浦龍宇一 他

【放送】 2014年(テレ東)

 

生活保護受給者が殺害される。浅草を舞台にシングルファザーの巡査が殺人事件の背景にあるホームレスの生活保護費を狙った悪質な業者の黒幕を追い詰める下町人情派ミステリー。

 

浅草下町通交番に勤務する佐武純平がいつものように街をパトロールしていると、一人暮らしの老人・砂田冬吉の様子がおかしいと助けを求められる。砂田のアパートではケースワーカーの長谷川貴子が必死にドアを叩きながら砂田の名前を呼んでいた。しかしドアには鍵がかかっている。純平が急いでドアを壊して中へ侵入すると、砂田が中で倒れていた。幸い命に別状は無かったが、以前から体調を崩していた事を心配する貴子は生活保護の受給を勧めるのだが、砂田は頑として応じようとしなかった。砂田は元鳶職人で、足が不自由になった今でも職場復帰出来ると言って聞かないのだ。翌朝、生活保護受給者の佐藤貴志の遺体が公園で発見される。佐藤は生活保護費をあてに全く働こうともせず、その事に意見した貴子と揉めた経緯がある。アパートの大家に壊れたドアの修理代を請求された純平がドアの修理をしていると、佐藤の事件の担当となった柳田刑事と三沢刑事が現れる。佐藤の自宅は砂田のアパートのすぐそばだったのである。純平と同期の三沢は逐一純平に事件に首を突っ込むなとけん制してくる。

 

ヒロインの安めぐみにシングルマザーで正義感の強い女性の役は無理があったのではないだろうか。ちゃんとシナリオ通りに演じてはいるものの、やはり似合わない。また舌足らずな台詞回しが野暮ったくてイライラする。台詞のない役は無かったのだろうかと思わずにはいられなかった。

 

まあ、それはともかく、生活保護費のピンハネで稼ぐ悪徳業者の話題が出てきた最中の放送だけにタイムリーな時事ネタを取り入れたストーリーになっている。また不正生活保護受給の実態にも触れ、今の時代を象徴するようである。単なる殺人事件だけでなく、そうした話題性にも目を向けた内容は面白かった。

 

それにしても三沢がイチイチ純平につっかかる理由が柳田刑事が刑事志望の三沢を差し置いて、同期の純平に刑事になれと声を掛けたからだとか。もうね、三沢の狭量加減が嫌味なくらい鼻につく。しかーし、三沢が純平に対して嫌味な態度をとるのはそもそも柳田が配慮に欠いた事をしたせいである。それを棚に上げて「同期はいいぞ」と事ある毎に口にして三沢と純平に仲良くやれと促しているのは、あまりにも無責任。ドラマ内では柳田刑事が心の広いベテラン刑事のような扱いになってはいるものの、見方を変えればトラブルメーカーになっているような気がする。

 

満足度は★★★★

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