ギルティ 〜この恋は罪ですか?〜

  • 2020.08.07 Friday
  • 11:53

【出演】 新川優愛、中村ゆりか、町田啓太 他

【放送】 2020年(日テレ)

 

公私共に順調なリア充の女がドロドロの愛憎地獄に身を落としていくラブサスペンス。原作は丘上あいのコミック『ギルティ 〜鳴かぬ蛍が身を焦がす〜』。

 

プルミエ出版のacro編集部の敏腕編集部員である荻野爽は夫・一真と結婚して六年になる。料理好きで広告代理店に勤務する優しい一真との結婚生活は幸せに満ちていたが、唯一不満に思っているのが子供を欲しがらない事だった。たまに一緒に出掛けた時にそれとなく仄めかすものの一真は一向に興味を示さなかった。飲み友達の及川瑠衣に相談してはっきりと自分の意見を言った方が良いとアドバイスされた爽は一真に思い切って子供が欲しいと打ち明ける。しかし一真は子供を望まなかった。ショックを受けたものの、一真の気持ちを汲んで、二人の生活を楽しもうと思い直すのだった。翌日、取材でレストランを訪れた爽は思いがけず高校時代の恋人・秋山慶一と再会する。彼は父親の跡を継いでレストランのオーナーとなっていた。しかし結婚したら夫以外の相手と恋愛するのは裏切りだという信念の爽は彼との大切な思い出に蓋をするのだった。一真が出張した日、同僚の横山優希と焼肉を食べに行き、そこで優希が不倫中だと知ってしまう。優希の不倫画像が社内のメーリングリストで送信されたのはその翌日の事だった。優希はそれが爽の仕業だと誤解して、恨み言を言って会社を辞めてしまう。一真の励ましで何とか立ち直った爽だが、まさか一真が瑠衣と不倫中だとは夢にも思っていなかった。

 

根底にあるのは運命で結ばれた愛は何者にも引き裂かれないというもので、様々な事情から別々の道を歩んでいた爽と秋山が困難を乗り越えて結ばれるまでを描いている。しかしながらこのドラマの中で最も注目されたのは、残念ながらどんなに引き裂かれても惹かれ合うヒロインの崇高な愛情ではなく、それを妨害する悪女・瑠衣の怪演の方。演じている中村ゆりかは過去に声優役を演じた事があるくらい可愛らしい声と容姿で妖艶に男を誘ったり、罵声を浴びせたりする等々普段の姿からのギャップが凄まじいのだ。台詞無しの場面でも何かを企んでいる顔つきに思わず引き込まれてしまう。完全に主演と言っても良いくらいの絶大なインパクトを放っていた。

 

コロナ禍で放送が一時中断してしまう等のアクシデントはあったものの、韓国ドラマにありがちなドロドロ系の内容だったため、放送が再開された後もストーリーが頭の中で飛んでしまうこともなくすんなりと見られた。しかし裏を返せばドロドロ系のお約束満載の内容でありきたりであったともいえる。特に結末は恋愛ドラマにはあるあるの展開で、ラスト直前に運命の二人が止むに止まれず別れを選択し、それでも運命の強さで再び巡り合うというもの。最後の最後でハラハラさせるという最後まで見させるための常とう手段ではあるのだが、あまりのその手のドラマが多くて「またか」という感想しか持てなかった。また最後の爽と瑠衣の対決が呆気なく終わってしまうのも納得がいかなかった。

 

タイトルにギルティとあるが、一番罪深いのは周囲を翻弄した爽と秋山だろう。

 

満足度は★★★★

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リモートで殺される

  • 2020.08.03 Monday
  • 10:50

【出演】 本田翼、新田真剣佑、柄本時生 他

【放送】 2020年(日テレ)

 

コロナ禍の中、リモートで話す高校の同級生達が次々と殺害されていく。犯人は誰だ?リモート会話を軸にしたミステリードラマ。

 

2020年5月、コロナ禍の緊急事態宣言の発令による自粛期間中、高校の同級生6人、野島絵里、野村優作、藤原太、井上透、北川淳二、前園佳代子はリモートで集まることになる。経営するネットカフェの営業再開準備を進めていた太は約束の時間になったのに気付いて慌ててインすると、既に絵里、勇作、淳二、佳代子の四人が既にインしていた。そろそろリモートワークも終了する等近況を話していると、太はふと今朝の事を思い出す。店の前にマスク姿の男二人が立っていて、どうやら二人は刑事らしく、古郡一馬について尋ねられたという。一馬もまた高校の同級生だが、太はもう何年も会っていないと答えると刑事はあっさり帰ったと言う。他にも絵里の実家に地元の警察が訪ねて来たという話もあがり、一馬が全国指名手配になっているのではないかと憶測を呼ぶ。そんな中、ロンドンとリモート会議を終えた透が顔を出す。透の所にも一馬について尋ねる電話がかかってきたと言う。透は一年くらい前にばったり一馬と会っていて、以来たびたび会っていたと話す。その際、コロナの話やジグソーパズルの話をしたと言うが、それを聞いていた絵里は不信感を抱く。絵里は一馬の元恋人でジグソーパズルの話はそっくりそのまま絵里の話だったのだ。

 

ドラマは主にリモート画面上で進んでいくので、裏側で何が起こっているのか画面の中から判断するしかない。画面の外から聞こえた音に恐怖を感じたり、人がなかなか戻って来ない事に不安になったりと、リモート環境ではあるあるのエピソードを踏まえつつ、何者かによる連続殺人が展開される。犯人は誰なのか?動機は何なのか?どうやら七年前に自殺を図った彼等の同級生・田村由美が関わっているようなのだが・・・。そこに至る過程がスリリングであり、目の前で起きている事件なのにただ見ている事しか出来ないもどかしさ、そして自分に何が降りかかって来るのか判らない恐怖とたった一時間の中で展開されるドラマについつい引き込まれる。

 

但し、最終的に誰が何のためにこんな事件を起こしたのかは判るが、どんな手段を使ったのかまでは判っていない。興味のある部分を隠しておいてそこだけhuluで放送といういつもの手段が使われている。尤も犯人が誰か判った時点でなるほどと勘付く事も多いのだが、裏側は見てのお楽しみという事だろう。

 

満足度は★★★★

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けものみち

  • 2020.08.02 Sunday
  • 18:59

【出演】 名取裕子、山崎務、伊藤四朗 他

【放送】 1982年(NHK)

 

自由を手に入れるために政界の大物の愛人になった女の生き様を描いたサスペンスドラマ。原作は松本清張著の『けものみち』。

 

暴力団の構成員・成沢寛次がへまをやり妻の民子の目の前で刃物で刺されるという事件が起きる。成沢は寝たきりの体となり、民子は生活費を稼ぐために住み込みで料亭『芳扇閣』の仲居として働いていた。ある日、上客の小滝章二郎の酒の相手をした民子は小滝に気に入られ、体の関係を持ってしまう。不自由な体への苛立ちから民子に何かと絡んでくる厄介な夫に辟易していた民子は小滝の口車に乗せられ、夫の殺害を計画する。七輪に細工をして料亭へ戻った民子は小滝にアリバイを作って貰い、民子の計画通り自宅は火事になり、夫は焼死する。連絡を受けて自宅へ駆け付けた民子は迫真の演技で夫を失った妻を演じるのだが、刑事の久恒は放火事件で片付けるにはどうも腑に落ちず、民子が夫を殺害したのではと勘繰っていた。夫を殺害し自由を手に入れた民子は晴れて小滝と一緒になれるものと思っていたが、小滝の考えは違った。小滝は民子に道具になれと命じ、鬼頭恭太の元へ行かせるのだった。

 

BGMとして使用されているのがムソルグスキー作の『禿山の一夜』。ドラマ内ではこの曲を目まぐるしく変わりゆく状況と運命を翻弄される民子の焦り等に効果的に流され、ドラマを盛り上げている。この曲が流れると見ている側も何かに駆り立てられるような気がしてしまう。

 

現在では様々な解釈やアレンジを加えでドラマ化されている作品ではあるが、このドラマはその中でも原作に忠実に制作されている。そのため今となっては実にあっさりとしたラストである。この後、どうなったか――まあ、大体想像は出来るのだが――大きな力の前では一人の女の命など大した重さは持たない。それでもちっぽけな一人の女が必死に食らいついていく姿は泥臭さ満点。落ちぶれた人間の底力を見せつけてくれる。民子を演じた名取裕子の体当たりの演技が好印象を与えるドラマである。特にその美しさは元より目力の強さが印象深い。

 

人間の欲望は尽きる事が無い。しかしどんなに望んでもその夢がかなうとは限らない。人間の強欲と儚さを暗に示してくれるドラマである。

 

満足度は★★★★★

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BG〜身辺警護人〜

  • 2020.08.01 Saturday
  • 11:27

【出演】 木村拓哉、斎藤工、菜々緒 他

【放送】 2020年(テレ朝)

 

武器を持たずに身辺警護を行う民間ボディガード達の活躍を描いたお仕事ドラマ。2018年に放送された『BG〜身辺警護人〜』の続編。

 

2020年、日ノ出警備保障株式会社はIT系総合企業『KICKS CORP.』に買収され、新たに『KICKSガード身辺警護課』として生まれ変わった。とは言っても所属するボディガード達は以前の面子のままで、亡くなった村田の後任として課長になったのは元警視庁警護課の小俣健三だった。KICK CORP.社長の劉光明の方針によって、クライアントは政財界のVIP限定となり、この日も国会議員・桑田宗司の議員二十周年を記念した後援会のパーティーに潜入していた。案の定、島崎章はホテルの従業員に扮した怪しい男を目敏く発見する。手にした布地の下にはワインオープナーを隠し持っていた。すぐに高梨雅也と共に男を確保するが、廊下で乱闘になり男は逃走。その際、章はワインオープナーを腕に刺され負傷する。身辺警護課の活躍はメディアでも大々的に報じられ、会社の宣伝になったと劉は大喜びだが、その一方で章には治療費を弾む代わりに逃走した男を追わず、被害届は提出しないよう小俣から命じられる。そんな中、章宛てに千葉刑務所で服役している松野信介から手紙が送られてくる。内容は松野が出所後のボディーガードの依頼だった。しかし小俣は囚人と関わりを持つ事を断固反対する。

 

コロナ禍のため当初予定していた4月からの放送が二カ月遅れのスタートとなった。放送開始までの間に復習を兼ねて前シリーズの傑作選が放送されたこともあり、第二シリーズの設定がスムーズに頭に入る。その反面、前作では警察のSPと民間のBGの立場の違いから起きる要人警護の有り方などを浮き彫りにした業界ドラマとして確立していたが、今作ではそこから脱却。島崎が独立して自分の信念に従ったBGであろうとする姿勢がメインとなる。相棒となる高梨との息もぴったりでアクションや会話で魅せてくれるものの、個人経営の小さな会社の仕事となるとどうしても規模が小さくなる嫌いがある。業界ドラマではあるものの、仕事内容を紹介するドラマから仕事の中で生まれる人間模様の方が中心になった。また前シリーズを放送してしまった事によりヒロインの格の違いも顕著となった。やはり何かと話題になる前作ヒロインの後釜は厳しいものがある。

 

それにしても今回は儲けや話題性で相手を選んで依頼を受ける大手企業の警備のやり方が実に嫌味に描かれている。裏を返せば島崎の信念とのギャップを強調するためなのだが、正直やり過ぎな気がしないでもない。BGを信じていない社長が設立した警備チームで組織として行動する者、組織に準じる事が出来ずに己の信念に従って行動する者、それぞれの立場でのBGの姿が見どころだと言えるだろう。

 

満足度は★★★★★

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女ともだち

  • 2020.07.28 Tuesday
  • 08:38

【出演】 原沙知絵、磯山さやか、袴田吉彦 他

【放送】 2020年(BSテレ東)

 

公私共に悩み多き女性達。どこか共感をしてしまう二人の女性のストーリー。原作は柴門ふみのコミック『女ともだち』。かつて1980年代にドラマ化された原作を令和の時代で再現。

 

乾セツはバツイチのシューズデザイナー。昼休みに馴染みの店『アミーゴス』を訪れたセツは浮かない顔をしていた。セツの親友でこの店で働く小野沢ちさとはすぐにセツに何かあったと察し、セツに尋ねる。するとセツは良いニュースと悪いニュースがあるがどちらから聞きたいかと逆に質問してくる。良いニュースとはイタリアのシューズメーカーから引き抜きがあった話。悪いニュースとは不倫中の恋人・平井保の妻に関係がバレた事だった。ところが偶然話を耳にした若い従業員・杉浦亮は良いニュースと悪いニュースは逆ではないかと指摘する。それはセツが悪いニュースを話している時にほっとした表情をしていたからだった。実際、セツにとってイタリア行きは魅力的ではあるが、そうなれば保と離れ離れになってしまう。それで悩んでいたのだ。そんなセツに亮は「恋愛で行動を決める人間は一流にはなれない」とアドバイスする。

 

それぞれの持つ恋愛観は多種多様である。現在は恋愛に対して無関心になりつつあると言うが、その中には恋愛体質の人間もいるわけで、恋愛だけでなくそこから発展した男女の形までもをテーマに親友同士のセツとちさとが迷いつつも自分の生き方や恋愛の形を見つけていくストーリーである。但し共感するかどうかは微妙。ここに登場するセツとちさとのパートナーは何れも子供っぽい駄目人間であり、それに振り回される主役の二人がこのまま付き合い続けるのか、別れるのかを毎回毎回話し合う。時にはゲストも交えてまた違った恋愛観や悩みを持ち込んできては、悟りを開いていく。何か異なる切り口で恋愛を表現することに全力を注ぎ、それに酔っているような感じのドラマである。表現の妙におやっと驚いても共感するわけではない。

 

また時代が原作の書かれた時代とは違うので、現代を舞台にしていても何となく古臭さが漂う。結末を見ても完全に予想通りで、意外性は全く無く、ああ、やっぱりなで終わってしまう。まあ、働いているのに店で友達と飲んで話してばかりいる店員がクビにされないとかツッコミどころは多いものの、むしろそのツッコミどころを探していた方が楽しめる内容だった。

 

満足度は★★★

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