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女監察医・室生亜季子 偽装死体

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 浜木綿子、いしのようこ、加藤茶 他

【放送】 2000年(日テレ)

 

自宅で首を絞められて死亡した建設会社の女社長の死の謎に迫る。火曜サスペンス劇場の人気シリーズ『女監察医・室生亜季子』シリーズ第二十八弾!

 

川越で三代続いた開業医で、地域の監察医を勤める室生亜季子の元に巨漢の急患が飛び込んできた日、花田建設社長・花田博子が自宅で死亡していると通報が入る。浜田警部が現場へ駆け付けた時、遺体は床の上に仰向けに倒れており、遺体の傍にはバッグと細い紐が落ちていた。第一発見者は博子の夫の先妻の子である息子・雄作。警察へ通報したのも雄作だった。現場には雄作の他に妹の真子もいて、この日博子が真子と一緒に旅行の計画を立てていて、旅館も予約していたと判明する。亜季子の事情を配慮した浜田警部は仕方なく八木医師に司法解剖を依頼する。結果、甲状軟骨の骨折が見られた事から紐状の物で首を絞められた後、手で首を絞めて止めをさしたと判る。ところが現場写真を一目見るなり、亜季子は部屋にも着衣にも乱れた様子が無い点に疑問を持つ。

 

一人の女性の死により、この死の裏にある事情にまで追求する内容となっていて、その鍵を握るのが花田真子。正直、真子の非協力的な言動や感情の斑に苛々してくるものの、それら全てがこのドラマの核となっているデリケートな問題のためであるとすれば止むを得ないと諦めるしかない。それに加えて今回のストーリーには様々な犯罪が絡み合っているにも関わらず真相を出来るだけ隠す方向で話が進んでいくので、事情が判らずやきもきする箇所が多い。スムーズでない展開は見ている側にとっては難儀である。

 

それはそうと今回は亜季子多忙により、初めて別の医師・八木が殺人現場を訪れるのだが、この展開は実は亜季子が如何に優秀な監察医であるかを知らしめるための前振り。八木医師は数々の失敗をし、司法解剖をしても正しく死因を特定する事さえ出来なかった。しかし現場へ駆け付けられなかった亜季子は現場写真を見ただけで死因に疑問を持ち、八木医師の診断結果を覆してしまう。こうなると八木医師の立場がないが、ここで注目すべきは八木医師が非常に謙虚な医師である事。自分の誤りを認め、素直に亜季子に謝罪する態度は好感が持てた。

 

満足度★★★

橘朋実,愛絵理,YOSHIKI,澤近泰輔,藤本和則
エクスタシー
(2000-11-08)

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女監察医・室生亜季子 複合死因

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 浜木綿子、若林志穂、三ツ矢歌子 他

【放送】 2000年(日テレ)

 

神社の境内で急死したマルチタレントの血液から覚せい剤の成分が検出される。火曜サスペンス劇場の人気シリーズ『女監察医・室生亜季子』シリーズ第二十七弾!

 

川越で三代続いた開業医で、地域の監察医を務める室生亜季子は売れっ子のマルチタレント・マキハルこと牧田春三のトークショーに招待される。川越市文化会館の文化ホールで行われたマキハルのトークショーは会場が大いに盛り上がったが、亜季子はマキハルの視点が定まらない様子に異常を感じ、マキハルのトークを楽しむ事は出来なかった。ショーの後、懇親会が開かれるもマキハルは途中でふっといなくなってしまう。その翌日、マキハルが氷川神社の境内で全身傷だらけで遺体となって発見される。しかも半裸だった。死因は肺水腫による急死。病死かと思われたが、司法解剖をした亜季子がマキハルの血液から覚せい剤を検出し、頭部にクモ膜下出血の形跡を発見したため、警察は他殺の線も考えて捜査を開始する。マキハルを良く知る人物の話では、マキハルを恨んでいる人間は非常に多く、身近な人間でさえマキハルを恨んでいると言う。三番目の妻の陽子は愛人問題でマキハルを毛嫌いしていて、マネージャーの沢井は同級生ながら酷い扱いを受けていたと言う。また二歳年上の兄の牧田一は何を考えているのか判らない人物だが、ステージ上のマキハルを見る目に憎しみが込められていたという話だった。

 

表裏の無い人間もいれば、表と裏の顔が極端な人間もいる。今回の被害者はその後者。表向きは誰からも好かれるマルチタレント。溢れる才能を活かし、話術、執筆、等々様々な方面で活躍する有名人で、憧れるファンも多い。しかしその裏では覚せい剤に手を出し、女癖も悪い。かなり性悪な男である。しかし見方を変えればそれだけマルチタレント・マキハルを演出するためにストレスを抱えている反動とも言える。マキハルと素の牧田春三。マキハルが素の自分とかけ離れていけば行く程、自分とのギャップに苦しみ闇の部分も深くなっていくのかも知れない。

 

性悪な顔を知る人間からすればマキハルは憎悪の対象でしかない。今回の話はそんな部分から端を発している。周囲の人間は敵ばかり。マキハルを殺したい動機のある人間は幾らでもいる。誰を疑ってもおかしくない状況の中で、亜季子と浜田警部は事件の真相を究明していく事になる。登場人物も多く、動機を持つ怪しい人間がそこかしこに存在する。このシリーズには珍しくミステリーの舞台を整えた一作である。

 

そう言えばいつの間にか亜季子は地元の名士と呼ばれるまでになり、今回は団体顧問まで引き受けている。開業医の院長で多くの患者を診察しているだけに一般に顔が広いのは勿論だが、一介の医師がここまで持ち上げられる存在になるとは驚きである。

 

満足度は★★★★

山田ひろし,松本隆,十川知司,富田素弘,カラオケ
日本コロムビア
(1999-06-01)

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長崎ビードロ殺人事件

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【出演】 片平なぎさ、国生さゆり、小野寺昭 他
【放送】 2000年(日テレ)

焼死した父の遺志を継いでビードロ職人になった女がハタ職人の殺害容疑をかけられる。遺体の第一発見者となったフリーライターとカメラマンのコンビが事件解決のために奔走する。『小京都ミステリー』シリーズ第二十八弾!

雑誌編集者の柏木尚子と相棒のカメラマン・山本克也は長崎の伝統工芸ビードロを取材するため『椎名瑠璃工房』を訪れる。ビードロ職人・椎名瑠璃は『瑠璃』と呼ばれる作品が注目されているが、実は瑠璃の亡くなった父親が考案した作品だった。取材中にハタ職人の笹岡靖彦が訪ねて来る。ハタというのは凧揚げの凧の事。ビードロの灰を練り込む事で凧を強化するのである。ついでに『笹岡ハタ工房』も取材に行った尚子と克也だったが、笹岡の妻は瑠璃に対して露骨に嫌悪を露わにしていた。また笹岡の弟子の矢沢と瑠璃にも何かありそうな気配があった。その夜、稲佐山へ散歩に出た尚子は瑠璃が駆けていく後姿を目撃する。その直後、付近の公衆トイレの前で克也が矢沢の遺体を発見する。結局尚子は瑠璃を目撃していた事を警察には話さず、次の取材地・島原へ向かう。ところが克也は水屋敷の取材に協力してくれた河合が瑠璃の父親の弟子だと気付く。瑠璃の話では瑠璃の父はビードロしか頭に無く、人間関係に問題のある人物で、当時弟子だった河合も上手くいかなかったらしい。また瑠璃も反発して家出をし、父親が焼死したと笹岡から知らせを受けて長崎に戻ったのだという。そんな中、瑠璃に矢沢殺害容疑がかかる。

今回は職人の生き方を問うストーリー。職人としてその道を究め精進していくのは職人のあるべき姿ではあるが、その姿勢を誰もが理解出来ているわけではない。職人としては一流でも己の信ずる道だけに邁進すれば他人への配慮に気遣っている余裕は無くなる。自分に厳しい分だけ他人へも厳しくなるので余計に人間関係が上手くいかなくなってしまう。このドラマのヒロイン・瑠璃の父親がまさにそんな人物。一方、その対極として、瑠璃の父の親友でもあり瑠璃の支援者でもある笹岡が登場する。笹岡はハタ職人ではあるがそこまで職人気質ではない。むしろ家族思いで人間性の優れた人物でもある。全く異なるタイプの職人二人ではあるが、その違いが今回の事件の核心に繋がるとなるという設定になっている。

昨今、後継者不足の問題が取りざたされる中、このドラマでは最終的にビードロもハタもどちらも後継者が現れる内容で締め括られている。もしかするとこれがこのドラマの真に意図する思いなのかも知れない。

今回も衝動的な殺人ばかりでミステリーとしてはあまり面白味が無い。またヒロインの可愛げの無さもいただけない。職人という設定のため仕方が無いのかも知れないが・・・。

満足度は★★★

 
高橋真梨子,高橋真梨子,鈴木キサブロー,十川知司
ビクターエンタテインメント
(2000-03-23)

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トランプ台上の首

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【出演】 古谷一行、古手川祐子、三浦浩一 他
【放送】 2000年(TBS)

寺の境内で発見された女性の頭蓋骨の正体を金田一耕助が解き明かす本格ミステリー。原作は横溝正史著の『黒猫亭事件』、『トランプ台上の首』。TBSの金田一耕助シリーズ第十三弾!

昭和三十六年、金田一耕助は雑誌『推理倶楽部』の取材で『くれなゐ座』のマジックショーを訪れていた。幼い頃からマジック好きな金田一は花形紅マヤの華麗なマジックにすっかり夢中になる。その頃、谷中にある蓮正寺の境内で土の中から人間の白骨の頭蓋骨が発見される。現場へ駆け付けた河合警部が関係者から事情を聞いた所、第一発見者である僧侶・日兆は四か月前に黒猫亭のマスター・糸島が飼っていた黒猫が死んだので埋葬したいと言われて許可をしたのだが、生きている黒猫を見掛けて不審に思って掘り起こしたのだと言う。調べを進めると糸島は四か月前に店を閉めて故郷の神戸へ帰ったと判明する。ところが寝室に『推理倶楽部』の雑誌と中に挟まれた糸島の妻に宛てた金田一の直筆のハガキが見つかり、否が応でも金田一は事件に巻き込まれる事になる。

オープニングの現代の東京の映像は何だったのだろう?直後に昭和三十六年に切り替わるのなら、本編に全く関係の無い映像を入れなくても良かったのに。これ一つで世界観がぶち壊しなのだが・・・。

横溝正史の小説『黒猫亭事件』と『トランプ台上の首』はどちらも短編で、その二つを原作に制作されたと銘打ってはいるものの、実際どの部分をドラマに採用しているのかと言えば、寺の境内からそこの僧侶が遺体を発見したと言うシチュエーションは『黒猫亭事件』のもので、その遺体を頭蓋骨だけにしたのは『トランプ台上の首』から採用している。またその後はどちらかと言えば『黒猫亭事件』よりのストーリーとなっており、ヒロインのマヤの生い立ちは『トランプ台上の首』から持って来たものである。どちらも短編小説であるため、単独では尺が足りなかったのだろう。割合からすると7:3くらいで『黒猫亭事件』の部分が多いので、いっそタイトルも『黒猫亭事件』にしてしまっても良かったのではないかと思えるのだが、まあ、これは好みの問題だから仕方が無い。おそらくマジックショーを出してしまった時点でトランプ台の方が関連付けやすいと考えたのだろう。TBSの金田一耕助シリーズは原作からかなり離れたストーリーになっている事が多いのだが、このドラマは比較的原作に忠実である。

このドラマでヒロインを演じている古手川祐子がかなりふくよかに見える。実際にはそこまで太ってはいないのかも知れないが、顔の輪郭や頬が辺りの肉付きが良く、また髪型をショートにしている事もあってどうしても太って見えてしまう。そのせいでチャイナドレスなどを身に纏うとイマイチ決まらない。勿論元々綺麗な顔立ちをしているので不細工という程では無い。それに対して和装で登場した時の姿は見違えるよう。つくづく日本人は和装に適した体型だと思い知らされる。

満足度は★★★★
 
横溝 正史
角川書店(角川グループパブリッシング)
(1973-04-20)

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美容エステ探偵 悪魔の婚約者

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【出演】 久本雅美、さとう珠緒、東幹久 他
【放送】 2000年(フジ)

保険金目当ての連続殺人を疑われた男性の周囲で次々殺人事件が起こる。彼のハートを射止めるため、金を貯める事が生きがいの売れ残りエステティシャンとブランド依存の後輩エステティシャンのコンビが事件を解決する『美容エステ探偵』シリーズ第一弾!

エステティシャンの高野真由美は同僚の酒井有希とデパートに買い物に来ていた。ところがいざ服を購入しようとした際に有希がさっさと帰ってしまい、追いかけた真由美は危うく万引きと間違えられてしまう。その時、たまたま通りがかったイケメン男性が助けてくれて事なきを得るが、真由美は彼に一目惚れする。ある日、有希と真由美が休憩を取っている最中、突然防犯ベルが鳴り響き、発汗サウナ中の矢島京子が遺体で発見される。そうとは知らず京子を迎えに来た婚約者が真由美が一目惚れした相手・木山晋平だった。気落ちした晋平から京子との仲が冷めていたと聞いた真由美はチャンスとばかりにアタックを開始する。一方、有希も晋平に目をつけていて、晋平と真由美のデートを尾行する。ところが映画で火事の場面を見た瞬間晋平の様子がおかしくなる。実は晋平は五年前に旅行先で火事が起き、妻が焼死するという痛ましい経験をしていたのだ。

次々起きる殺人事件は必ずと言って良い程晋平に疑いがかかるように仕向けられている。そのためエステティシャンの先輩と後輩が恋のライバルとして対立しながらも、晋平の冤罪を晴らすという目的で手を組んで探偵役を務める事になるというストーリーで、先輩の真由美の方が洞察力に優れていて推理を解き明かす流れになっている。但し、真由美が真相に辿り着くまでの経緯はあまり詳細には示されておらず、解決編ではかなり唐突にトリックを見破る辺りが雑。意外にもまともなミステリーサスペンスではあるものの、コミカルなエステティシャン二人の恋のバトルで楽しませる方面にも重点を置いているので、結果としてエンタメ色の強いサスペンスに落ち着いている。

ところでよくよく考えてみると、このドラマはかなり怖い話である。演出の方法によってはホラー並みの恐怖の出せる内容だと思うのだが、主人公の二人のキャラクターがコミカル過ぎてそこまでの恐怖は表現できていない。どんな物に対してもキャーキャー騒ぎ過ぎで、雰囲気を台無しにしてしまっている。真犯人のキャスティングが良いので勿体ない。

満足度は★★★★

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流れ星お銀!事件解決いたします

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【出演】 高島礼子、寺脇康文、梨本謙次郎 他
【放送】 2000年(TBS)

荷台の中から男の遺体が!シングルマザーのデコトラ運転手・流れ星お銀が事件解決に奔走するサスペンスドラマ。『流れ星お銀!事件解決いたします』シリーズ第一弾!

広岡銀子はまだ幼い一人息子・卓也を抱えるシングルマザー。夫の死後、夫の形見のデコトラの運転手となって生計を支えている。そんな銀子を心配した義母が見合いの席を用意してくれた日、美容院で眠り呆けて銀子は大遅刻!それでも何とか会場に駆け付けて見合い相手に挨拶したまでは良かったものの、途中で人とぶつかった際にスーツの袖が破れ、左腕の『健二命』の刺青がチラリ。お見合いは台無しに。しかしそこで挫けないのが銀子の長所。卓也が母親のために作ってくれた弁当に気を良くした銀子は再び仕事で宮城県へと向かった。気仙沼魚市場に到着した銀子は荷物を下してとんぼ返りする予定が、東京行きの荷物の到着が遅れて近くのホテルで一泊する事に。翌朝、荷物を積んでいる最中、銀子に恋する同業者・城山昴太郎が誤って隣のトラックに積む予定の木箱を銀子のトラックの荷台に運んでしまう。そうとは知らずに出発した銀子は重量オーバーで検問に引っ掛かる。荷台を調べると積んだ覚えのない木箱から男の遺体が!銀子は殺人の容疑で警察へ連行されてしまう。

『流れ星お銀』とペインティングされたデコトラを乗り回す銀子は美人で威勢が良く、それでいて真っ直ぐで困っている人を放っておけない女性。だからこそ目の前の事件に首を突っ込まずにいられなくなってしまう。またどんな事にも挫けず立ち向かっていく強さも持っている。そんな銀子を高島礼子が演じているのだが、デコトラの運転手にしては容姿が良過ぎるような・・・。それでもきびきびした女性を演じる高島礼子もまた魅力的である。

さて銀子は完全な事件の被害者。原因を作ったのは昴太郎なのだが、そのせいで積み荷が届けられなかった補償金一千万円の支払いを命じられただけでなく、死体が積まれていたという風評被害で仕事の依頼がなくなってしまう。ところが銀子はそれでしょげてしまうのではなく、何と金を稼ぐためにキャバクラ勤務を!しかも本来死体が積み込まれるはずだったトラックの運転手を仲間として心配までするというデキた女っぷりを見せつけている。勿論息子の学校のPTAには誤解されてしまうものの、同業者からは非常に愛されているのが良く判る女性である。

事件の内容はともかく、最後はトラック運転手ならではの解決方法ににやり。やはりこう来たかと思わずにはいられない。威勢の良い銀子についつい引き込まれてしまう。癖になりそうなドラマである。

満足度は★★★★

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指名手配3

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【出演】 渡辺謙、藤真利子、小川範子 他
【放送】 2000年(日テレ)

窃盗事件を起こした母親への憎しみを募らせながらも心の底では母親を恋う少年のために警視庁共助課分室の刑事が奔走する。人間を信じられなくなった刑事と少年の心がシンクロする刑事ドラマ。

警視庁共助課分室勤務の今井は悩んだ末、娘を養女に出す決意をする。一旦任務につけば娘を何日も預けたまま家に帰れないような生活を送る今井が幼い娘を育てるのは到底無理な話だった。既に娘は父親が不在の生活を当たり前と思うようになっており、そんな娘の姿を目の当たりにして自分の不甲斐なさを思い知らされるばかり。そんな中、時効が迫った窃盗事件の犯人・北村直美が静岡県清水市に潜伏していると情報が入る。情報提供者は直美の一人息子・信也だった。信也は直美からの手紙を見せて、祖母が直美を追い出したと主張する。取り敢えず今井は信也を連れて静岡県へと向かう。しかし少年の心は屈折していて、母親を恋うどころか悪態ばかりつき今井を困惑させる。ところが待ち合わせ場所に指定された清水マリンパークに直美が現れると、何故か信也は今井の行く手を遮って直美を逃がしてしまう。

一度は逃がしたものの今井の捜査はそれで終了というわけにはいかない。清水市に居残って捜査する事になった今井は昼間は魚市場のフォークリフト業務に就き、夜は繁華街で聞き込み調査をする生活を送る事になる。ところが信也が家出をして清水に舞い戻ってしまった事から、今井は信也と疑似親子となって捜査する事に!

二人の心を結びつける仲介となるのが元教師の経歴を持つホステス。彼女は今井が清水で借りたアパートの下の階の住人なのだが、彼女のおかげで人間不信に陥っていた二人は人を信じる事が出来るようになり、そして心を通わせ合うようになる。そんなホステスを小川範子が演じているのだが、役柄としては良いものの、何分にも小川範子の体が華奢過ぎてしまうのが難点。体に色気がまるでなく、ホステスなのにホステスらしさに欠けている。

追跡劇そのものよりも本物の親子のような今井と信也の気持ちの変化が見所のドラマである。今井も妻に逃げられ、今また娘を手放そうとしている。家族からの愛情に飢えている点では今井も信也も同じ孤独を抱えている者同士。歩み寄る気持ちがあれば相手の寂しさも孤独も全て判り合える。この二人のやり取りに魅せられてしまうドラマだった。

満足度は★★★★

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果つる底なき

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 渡辺謙、菅野美穂、段田安則 他
【放送】 2000年(フジ)

ある会社の倒産は仕組まれた罠だった。正義感溢れる行員が己の信念のために会社の倒産の裏にある真相を暴く社会派サスペンス。原作は池井戸潤著の『果つる底なき」。この小説は第44回江戸川乱歩賞を受賞した。

二都銀行の行員である伊木はかつて勤務していた緑町支店へと乗り込んでくる。緑町支店時代に担当していた東京シリコンが倒産の危機にあると聞きつけての行動だった。東京シリコンの社長・柳葉は担当者を前に必死に追加融資を懇願するものの、緑町支店の行員は融資を頑として断る。伊木の足掻きも徒労に終わった。ところが柳葉がエレベーターに乗った瞬間、伊木の顔色が変わる。エレベーターの階数表示が上がり始めたのだ。慌てて屋上へ出た伊木は間一髪柳葉の自殺を思いとどまらせる。しかしその後、柳葉は車の中で遺体となって発見される。覚悟の自殺だった。柳葉の告別式の日、目の敵にされた二都銀行の行員達は式場への立ち入りを拒否されるが伊木だけは遠くから手を合わせていた。その時、伊木の後任として東京シリコンの担当者となった坂本から「東京シリコンの倒産には裏がある」と電話がかかってくる。しかし坂本はその電話の最中、アシナガバチに刺されて死亡する。

原作とは異なり伊木は妻子があり、妻は病気がちで入院生活を余儀なくされている。そのためヒロインとなる柳葉奈緒とは心を通い合わせながらも東京シリコンの倒産の真相を追う協力者である立場を貫く事になる。

但し殺人事件ではあるものの、殺人事件自体には特別あまり重みを置いていない。そのためサスペンスタッチではあるがミステリー要素は希薄である。昨今、ドラマ化でヒットした同作者の『半沢直樹』等と比べると軽快さと面白味に欠けるが、自らが元銀行員であるだけあって銀行内部の事情に精通している内容である。とは言ってもドラマ化するに当たりかなり脚色が見られるので、細かな部分で原作の味が出しきられていないのかも知れない。

満足度は★★★★
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だます女だまされる女

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【出演】 竹下景子、渡辺梓、永島映子 他
【放送】 2000年(日テレ)

消費生活相談員が悪質商法の被害者を救うべく女社長と対決するサスペンスドラマ。

美顔器の特別キャンペーンやシロアリ対策等々を謳った悪質な営業による被害は後を絶たない。消費生活相談員の日高晴奈はそうした被害者の相談に乗ってアドバイスする仕事をしている。ある日、北村サチと名乗る女性から自殺すると電話がかかってくる。危険を感じた晴奈がサチの住むアパートを訪れると、放心状態で食べ物を頬張り続けるサチがいた。晴奈の問いかけにようやくサチは我に返り、消費生活センターへ訪れると約束する。しかし晴奈の行為は消費者相談員には出過ぎた行為にあたり、センター長から叱られてしまう。そんな晴奈の心の拠り所となっているのはバイクの修理工である年下の恋人・笠松。帰りがけに彼と共に珈琲を飲むのが日課となっているが、未だその気持ちには答えられずにいた。一方、サチのアパートから出てきた晴奈を見掛けた佐々木晶子は晴奈の出現を苦々しく思っていた。実は彼女こそが女性相手に高価な下着を売りつけて私腹を肥やしている『インポートランジェリー』の社長だった。

違法すれすれの行為で無知な女性達に言葉巧みに罠に陥れる『インポートランジェリー』に騙された主婦・西条弘江の例を取り上げて、その悪質な詐欺行為と被害者家族の顛末を描いていく。

消費者生活センターへ届けられる案件は一件二件では無い。数多くの被害が届けられ、消費生活相談員はそれに迅速に対応していかなければならない。従って的確なアドバイスはするものの被害者に親身になって応対する行為は許されていない。また明らかな違法商法でも手出しが出来ない。しかしそこが消費者生活相談員の葛藤でもある。

悪質商法は人の心の隙間に入り込む。一見、幸せに見える専業主婦にも平穏な生活の中に鬱積したものを抱えている。そこへ付け込むのだ。騙される側の人間と騙す側の人間。悪いのは騙す側の人間ではあるが、騙される側の落ち度はある。だから被害者となった人間は全ては自分のせいと自責の念に駆られ、更に周囲の冷たい仕打ちで果てしなく心を病んでしまう。ドラマの中ではそこまで鋭く切り込んでいるわけではないが、垣間見える負のスパイラルが何ともやるせない。

勿論サスペンスなので、その悪質な手口紹介だけにはとどまらず、事件も発生しているのだが、そちらは比較的扱いが希薄である。

満足度は★★★★

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エクスタシー
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ツインズな探偵2 〜ホステス保険金殺人の罠〜

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【出演】 浅野ゆう子、久本雅美、川崎麻世 他
【放送】 2000年(フジ)

スポーツクラブのシャワー室でスタッフの女性が殺害される。容疑者として浮上したのはリストラ、借金と不幸続きの双子の姉。幼い頃離れ離れになった双子の姉妹が反発し合いながらも事件を解決する『ツインズな探偵』シリーズ第二弾!

生まれて間もなく引き離された双子の姉・浅井若菜は現在三十五歳。スポーツクラブの企画営業部長として同僚からの信頼も厚く、もうすぐ昇進するのではと囁かれている。そんな最中、専務から呼び出しがかかり依願退職をして欲しいと頼まれる。キャリアがある分給料の高い若菜はリストラの候補にあがってしまったのだ。既に後任には滝田美也子の就任も決まっている。思わぬ事態に愕然とする若菜に更なる不幸が襲う。強面の三人の借金取りがスポーツクラブに押しかけ、以前スポーツクラブで働いていた倉田敏子が借金の返済を若菜に迫ったのだ。敏子が若菜を無断で連帯保証人にしていたため、若菜は全財産を借金の返済に充てなければならなくなる。その一か月後、保険調査員である双子の妹・高千穂春菜はこれまでの真面目な働きぶりが評価され、異例の昇進を果たす。春菜への対抗心から路頭に迷っている事を言い出せない若菜はこっそりスポーツクラブの裏口から忍び込み、風呂を借りる。ところがシャワー中に美也子が何者かに刺殺される。

前作で二人が離れ離れになった事情は判明しているので、今回からは全く性格の異なる双子の姉妹・若菜と春菜の二人が時に反発し、時に手を取り合いながら事件の真相究明に活躍する姿を描いている。同時に双子だけに同じ男性を取り合う姿等も加えてコミカルなストーリーとなっている。とは言ってもこのドラマはあくまでサスペンスドラマであり、スポーツクラブのスタッフが殺害された事件を発端として組織ぐるみの連続殺人事件へと発展する。

それはそうと連帯保証人にされたばかりにかつての同僚の借金を背負ってしまった若菜。そっちの話は単なる不幸の一つとして流されているが、これって結構深刻な話なのではないだろうか?最後までその話は完全に忘れ去られてしまった事がやや残念に感じる。

ところで金に困った若菜がいきなりノリノリでホステスになる場面には笑った。源氏名のエリザベス若菜って、どういうネーミングセンスなのだろう。思わず吹いてしまった。

満足度は★★★★

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