<< August 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

冬の駅

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 仲村トオル、余貴美子、浅利香津代 他

【放送】 1999年(日テレ)

 

二十三年前に男と駆け落ちした母親が死亡する。平凡な会社員が母の死の真相を調査する内に二人の女性の生き様に触れていくヒューマンサスペンス。

 

唐木信夫は豊岡警察署から突然母の死を知らされて困惑していた。母親の芳枝は二十三年前内藤という男と駆け落ちして以来会っていない。当時幼かった信夫は母が内藤に抱き付いている姿を見て、自らの意志で母を拒絶したのだ。悩んだ挙句、豊岡へ向かった信夫は電車で一人の女に声を掛けられる。その女は豊岡駅が近付くと突然派手に化粧をして、信夫と一緒に下車したのだ。結局、彼女とはそれ以上話す事も無く、信夫は一人豊岡警察署を訪れる。ところがそこで刑事から芳枝が他殺された可能性があると聞かされる。芳枝は海で溺死体となって発見されていて、浜辺には内藤所有の車と毛皮のコート、焚火をした形跡があり、遺体の体内からアルコール分が検出されている事からしても自殺か事故死に見える状況ではある。しかし事件直後から芳枝の現在の夫・内藤の行方が分からなくなっているのだと言う。

 

凍てついた冬を舞台に、全編が寂しさの漂う作品である。主人公の信夫が調べ始めたのは母の死の真相と言うよりは、生前の母の生き様。子供の頃はただ嫌悪しか抱かなかった母親がどんな生き方をしてきたのか、そして車中で偶然出会ったバーのママの生き様とも絡めて、母と子の切れない絆と子を想う母の想いの強さなどに触れていく。

 

子供と離れ離れになってしまった母親はどんな事情があろうと子供を手放した事には変わりない。勿論、子供を自分の人生から完全に切り離せる母親もいるだろうが、このドラマに登場する信夫の母親とバーのママは非常に母性の強い女性だった。だからこそ子供と離れ離れになった原因を作ってしまった自分が許せず、何かで自分を縛って罰せようとする。信夫の母親はそれが内藤との暮らしであり、バーのママはこの土地で生きる事だった。彼女達は自分が更なる幸せを求めようとはしない。ただひたすらに子供を手放した自分を罰し続けながら生きていく。それしか考えられないのだ。しかしそれは男には理解出来ない感情であり、そんな二人の生き様を垣間見た信夫の戸惑いがひしひしと伝わって来る。男と女の感情の違いが切なく描かれていて非常に印象的だった。

 

また慶弔休暇(ドラマ内では単に休暇とされている)だけで完結するのも、如何にも会社員らしい発想で親近感を覚える。

 

満足度は★★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

女監察医・室生亜季子 日焼けした死体

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 浜木綿子、平淑恵、深水三章 他

【放送】 1999年(日テレ)

 

肝硬変で入院していた男が林の中で遺体となって発見されるが、遺体の額に日焼け跡が認められた。火曜サスペンス劇場の人気シリーズ『女監察医・室生亜季子』シリーズ第二十六弾!

 

川越で三代続いた開業医で、地域の監察医を務める室生亜季子の元に花井恵子が助けを求めてやって来る。恵子は貧血症で室生医院に通院する患者で、性質の悪い望月豊にストーキングされていた。詳しく話を聞けば望月は二十五年前に恵子を捨てた元夫。肝硬変を患ったため恵子に面倒を見て貰おうと追い回していたと言うのだ。慈愛会病院へ入院した望月の付き添いを強要される恵子を見兼ねて、亜季子は望月に恵子を解放すると約束させる。ところが望月はその後鬱蒼と木々が生い茂る林の中で遺体となって発見される。すぐに司法解剖が行われた所、望月の額に死後日焼けしたとみられる形跡が残っている事から別の場所で殺害された後遺棄されたと判明する。一方、警察は望月が身を寄せていた高橋の行方を追っていた。看護師の話では高橋と望月はどうやら誰かを恐喝する算段をしていたらしい。また浜田警部も望月に闇の世界の臭いをかぎ取っていた。

 

放送当時はストーカー行為がようやく世間に認知されつつあった時代であったが、まだストーカーに対する規制は何も無かった時代である。奇しくもストーカー規制法が制定されるきっかけとなった桶川ストーカー殺人事件が発生した数週間前に、しかも同じ埼玉県を舞台に放送されたのは何か暗示めいたものを感じずにはいられない。それはともかくこのドラマ内で扱われたストーカー騒動はそこまで重い内容では描かれておらず、亜季子が毅然とした態度で応対し、被害に遭っていた恵子を望月から守り抜いている。しかしこの亜季子の行動は正義の人というイメージは強いが、かなり無謀で、一歩間違えば何かしらの被害を受けてもおかしくはない危険な行為である。相手が病人で、凄んでいる間に倒れてくれたからまだ良かったものの、そうでなければどうなっていた事やら。

 

さて時事ネタとしてストーカー騒動を取り入れてはいるが、蓋を開けてみればストーリー自体は二時間サスペンスドラマではごくありふれた内容で、日焼けから死体遺棄が割り出された以外ほぼ目新しさはない。亜季子の推理と言うより勘が冴えて、最後は畳みかけるように呆気なく事件が解決してしまう。かなり拍子抜けするストーリーだった。一応、ドラマ内には人情物を頷かせるような親子の情が織り込まれてはいるのだが、さほど深く掘り下げる内容でもないため全く響いてこない。

 

今回のドラマで唯一興味を引いたのは恵子が勤めるベーカリーの店主の心の広さ。仕事中、しょっちゅう貧血を起こして倒れる恵子を良く雇い続けていられると驚かされる。しかも倒れれば意識を失うので、その後の恵子の面倒まで看なくてはならない。普通ならば解雇されても当然の状況である。つくづく恵子は良い職場に恵まれたと思わされる。

 

満足度は★★★

山田ひろし,松本隆,十川知司,富田素弘,カラオケ
日本コロムビア
(1999-06-01)

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

女監察医・室生亜季子 死亡推定時間

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 浜木綿子、山口果林、佳那晃子 他
【放送】 1999年(日テレ)

レコード店の社長が自宅で刺殺される。司法解剖の結果死亡推定時刻に誤差が生じ、その誤差のせいで事件が混迷してしまう。火曜サスペンス劇場の人気シリーズ『女監察医・室生亜季子』シリーズ第二十五弾!

川越で三代続いた開業医で地域の監察医でもある室生亜季子の元に浜田警部が相談に来る。浜田は現在人生の岐路に立たされている。定年までまだ間があるのに引退を迫られ、警備会社への再就職を上司から斡旋されたのだ。定年まで刑事を全うする事しか頭になかった浜田はすっかり自信を失ってしまう。そんな矢先松井レコード店社長の松井茂が自宅アパートで刺殺される事件が起きる。この日は春分の日。亜季子は松井の遺体の腐敗状況から死後二日前後と判断するが、直腸内体温の高さからは死後一日と判断され、死亡推定日に誤差が生じてしまう。自宅の状況から死後一日と判断して警察は動くが、浜田だけは亜季子の言葉が気になって仕方が無い。松井は妻・早苗と別居中で、早苗は夫の死にまるで動じる様子が無い。金に煩く暴力癖がある茂との関係は既に冷え切っていたのである。現在は生計のために川上悦子の元で働いていると言う。その後、警察の方針に逆らって浜田は亜季子と共に捜査を始める。すると松井の部屋の白いカーテンが妙に温かい事に亜季子は気付く。

何らかの要因で体が温められていた事により死亡時刻を誤魔化すというのは昔から良くあるアリバイトリックの一種であり、このドラマではアリバイトリックでは無いものの死亡推定時刻に誤差を与える要因として使用している。遺体の死亡推定時刻を割り出す際、司法解剖では下腹部の腐敗状況や直腸内温度を判断材料にする云々の説明がドラマ内で行われ、法医学をテーマにしたドラマならではの下りが登場するのはこのシリーズならではである。

さて今回は事件とは別にリストラ寸前の浜田警部が起死回生のために単独捜査(厳密には亜季子も同行するので単独では無いのだが)を決行する。この警部、これまでにも意外と退職やら辞職やら匂わす場面が度々出て来る、ある意味激情タイプの刑事である。ところが今回に至っては勝手が少々違うようで、刑事としての能力より警察署内を円滑に活動させるための巡回目的による肩叩きだけに文句の言いようが無い。刑事一筋の浜田が亜季子にはっぱをかけられて選んだ道が、単独捜査で真犯人を逮捕し、素晴らしい功績を上げて誰にも刑事を続ける事へ文句を言わせないという方法なのだが、果たしてそう上手く行くかどうか・・・。

ところでこのドラマではサスペンス常連の女優がずらりと登場してくるのが一番の特徴だろう。普段であれば二時間サスペンスドラマの主役や準主役を演じていた女優が次々登場し、その顔ぶれに唖然とする。この当時であれば贅沢な起用である。これだけの面々を使う以上、単なる端役で終わる事はまずありえないだろうと思っていたら案の定。事件の裏に更なる事件が潜んでいて、浜田警部と亜季子はそちらの事件さえも明らかにしていく事になる。但しこの事件と事件の絡みについてはさほど練られた構成とは言い難いのが難点である。

満足度は★★★★
 
山田ひろし,松本隆,十川知司,富田素弘,カラオケ
日本コロムビア
(1999-06-01)

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

豊後一子相伝殺人事件

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 片平なぎさ、前田吟、高林由紀子 他
【放送】 1999年(日テレ)

伝統ある一子相伝の小鹿田焼の窯元が前代未聞の跡目争いを実施。そんな最中弟子の一人が何者かに殺害される。フリーライターとカメラマンのコンビが窯元の座を巡る殺人事件の謎に挑む『小京都ミステリー』シリーズ第二十六弾!

雑誌編集者の柏木尚子と相棒のカメラマン・山本克也は小鹿田焼の取材のため大分県日田市を訪れた。小鹿田焼は一切弟子を取らず、嫡男一子相伝の形式を守る事で今日まで伝統を守っている。市役所の観光課に案内を頼んだ所、丁度窯元の娘・加藤恵子が勤務していたため、小鹿田焼の窯元・和泉千治の元で取材を始める。ところが和泉は長男・高志がありながら他に二人の弟子をとって跡目争いを強いていた。和泉は小鹿田焼の将来のためを思っての事だと言うが、一か月後に迫っている跡目争いに破れたら一切小鹿田焼からきっぱり足を洗うと誓約書を書かされていた。翌日、和泉の密着取材にやって来た尚子達は撮影中に弟子の池田の遺体を発見してしまう。遺体の傍には割れた焼き物の破片が散らばっていた。しかもその破片の一つには『清流焼』と記されていて、他の窯元の焼き物が凶器に使用された事に尚子は疑問を抱く。

跡目争いというミステリーではありふれた設定ながら、窯元ならではの凶器消失トリックを駆使したミステリーサスペンス。窯元が息子の陶芸に対する甘さに思い悩んだ末、一子相伝を止めて他所から弟子を集めて跡目争いをさせたら殺人事件が起きちゃったという展開で、何故にタイトルの『一子相伝』と内容に微妙なズレが気になる所である。それはともかく本格的推理とまではいかないものの、立派にミステリーをしている辺りが評価できる。

毎度の事ながら物的証拠を現場から平然と持ち歩いてしまう尚子が探偵役となって事件を解決に導くのだが、証拠品を現場から持ち出した時点で警察の捜査を大幅に邪魔しているような気がする。というより結構大きな破片の一つが無くなっているのだから、警察が持ち出された事に気付かないというのもどうかと思う。このシリーズ、警察をどれだけ無能にするつもりなのやら。

さて今回のドラマでは若手イケメン俳優がずらりと顔を並べているのが一番の魅力である反面、窯元夫婦以外の出演者の知名度がやや低めである。若手イケメン勢の中には仮面ライダー出身者もいて、この頃からぽつぽつと仮面ライダー出身の俳優が他のドラマでも起用され始めた風潮が感じられた。

満足度は★★★★
 
山田ひろし,松本隆,十川知司,富田素弘,カラオケ
日本コロムビア
(1999-06-01)

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

越中落人伝説殺人事件

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 片平なぎさ、山口果林、夏八木勲 他
【放送】 1999年(日テレ)

三十年前にダムの底に沈んだ村の出身者が立て続けに死亡する。疑問を抱いたフリーライターとカメラマンのコンビが連続殺人事件の謎に挑む『小京都ミステリー』シリーズ第二十五弾!

木曽の合戦に敗れた平家の落ち武者が築いた独特な文化も過疎やダム建設により徐々にその姿を消しつつある。そんな集落の一つであった越中さくらを復活させようという企画を立てた彫金作家・川島弓枝の記事が世間の注目を浴びた。彼女は三十年前に越中さくらがダムの底に沈んだ年に生まれており、当時越中さくらに住んでいた人々を訪ね歩いている。雑誌記者の柏木尚子と相棒のカメラマン・山本克也も弓枝のそんな姿勢に惹かれ取材のために富山へ飛んだ。弓枝の持っている名簿には行方不明者が二名いる。一人は田中春彦、もう一人は相川光生。ところが尚子達が弓枝の同行取材をしている最中、前科八犯の田中が殺害された現場へ遭遇してしまう。その場にいた園山が殺人犯の容疑をかけられるが、実は園山と田中が言い合いをしている時に何者かを二人を襲ったのだと言う。田中の葬儀に顔を出した尚子は記帳名簿を見て愕然とする。そこには『相川光生』の名前が記帳されていたのだ。

ちょっと作り方が雑ではあるのだが、三十年前に起きた事件が発端となって、その関係者が次々命を落としていくという流れには惹かれた。落ち武者の話が登場する等微かに横溝正史著の『八つ墓村』を思い起こさせる面もあり、もっと重々しさを出して貰った方が雰囲気が出そうなものだが、残念ながらこのドラマはあくまで『小京都ミステリー』のシリーズの中の一篇であるため、どうしてもライト感覚になってしまうのは否めない。また尚子が犯人あてをする場面では登場人物がさほど多くない中で次々殺人事件が起きた結果、尚子の推理を聞くまでもなく犯人の選択の余地がない状態になるのは視聴者の興味を著しく損なう。せっかくのミステリードラマなのだから、少しは推理して犯人を当てさせるような幅を持たせて欲しいものである。

今回、主演の片平なぎさの顔がちょっと疲れているような感じがした。年齢的にも大分オバサン化してしまったのは仕方が無いのだが、これまでのシリーズと比べるとやや劣化が目立つ。

満足度は★★★★
 
康珍化,美香,鈴木雅也,カラオケ
バップ
(1998-11-11)

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

安岡課長の殺人会議 〜リストラまで30日〜

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 森本レオ、石黒賢、さとう珠緒 他
【放送】 1999年(フジ)

アパレルメーカーの女性社員がビルの屋上から転落死する。何故か彼女との不倫の噂が広まってしまったおっとりした課長がリストラされるまでの間に事件解決に奔走するミステリー。

アパレルメーカー『ユニバーサル・クロージング』に勤務する課長の安岡義夫は残業している際、倉庫の中で密会現場に遭遇してしまう。男は誰か判らなかったが、女は商品管理部の難波えりだった。えりが口を封じのために誘惑してきた所を他のOL達に見られてしまった事から、社内に二人が不倫関係にあると広まってしまう。しかしその夜、えりはビルの屋上から転落死する。遺書が無かった事から他殺が疑われ、不倫の噂のある安岡が容疑者に!これを問題視した会社側は安岡にリストラ勧告を出す。リストラ執行は30日後。娘の志穂と部下の大澤の結婚を直前に控えてそんな事を言い出せるはずもなかった。

生来のドジで間の悪い性分が災いして災難がまとめて降りかかったような状況に陥ってしまった安岡が一矢を報いるために、大澤や志穂、そしてかつて一緒に働いてきた仲間達と共に真犯人を探すというストーリー。手にした物を必ず落とす安岡のような人間が本当にいるのかはともかくとして、例えパソコンが出来なくて会社のお荷物になっても、他人から好かれるタイプの人間は自然と他人が手を貸してくれるものだと言わんばかりの内容になっている。実際、こんな風に人間関係を築ける人材は貴重である。

それはそうと犯人捜しをする過程で次第に会社の実態が明らかになっていく。良くあるのが贈賄だとか裏帳簿だとか産業スパイだとかなどがあげられるが、今回の場合はあまりに不届き過ぎて思わず苦笑する。

全体的にライトでコメディー色の強いドラマではあるのだが、要所要所で登場する人間の本音が非常にリアルに聞こえる。当時の会社員の気持ちをそのまま代弁するような台詞も多く、見ていると単純に笑い飛ばせない箇所も出てくる。笑えるのにちょっともの悲しさの漂うドラマだった。

満足度は★★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

地獄の花嫁〜ネットストーカー連続殺人の罠〜

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 名取裕子、雛形あきこ、長谷川初範 他
【放送】 1999年(フジ)

披露宴中の花嫁がチャペルで刺殺された。結婚にうんざりしているベテラン結婚相談員と幸せな結婚を夢見る若手結婚相談員のコンビが事件を解決する『地獄の花嫁』シリーズ第一弾!

セレモニーホール『ハッピーマリアージュ』では加藤家・柵波家の披露宴が行われている。お色直しの時間に突入した時、披露宴会場にいた花嫁相談員のチーフ・末永卯月と浅田詠未の元にスタッフが慌てて飛んでくる。何と花嫁の衣装がサイズ違いで着られないと言うのだ。慌てて代わりの衣装を見つけて何とか花嫁は機嫌を治したものの、いざ披露宴会場に戻ろうとした矢先に停電が発生する。原因は卯月が睨んだ通りブレーカーが落ちた事による停電だった。ところがその停電中に花嫁の姿が更衣室から忽然と消えてしまう。他の花嫁から停電中に彼女を誰かが連れ去ったらしいと判り、スタッフ達は懸命に花嫁を探し回っていた。チャペルを調べていた卯月と詠未は屋上へ続くドアが空いているのに気付き、ドアを開けると、そこには探していた花嫁の変わり果てた姿があった。

名取裕子演じる卯月のキャラクターが非常に濃いので、キャラクター先行型のエンタメサスペンスかと思いきや、意外にもしっかりとミステリーをしているドラマで驚かされた。最初に花嫁を惨殺した犯人が返り血をどっぷりと浴びたにも関わらず、服を着替えただけで誰にも気付かれずに現場から立ち去っている点や、屋上から飛び降りた人間が飛び降りる前はスニーカーを履いていたのに転落後にはハイヒールが散らばっている点等々、ツッコミ所の多いドラマではあるが、ミステリー色を濃くした内容には好感が持てる。

また当時まだ全国区ではなかった北村一輝が雑魚キャラで登場しているのにも注目したい。若いだけに顔のパーツが今以上に鋭角で一目見るだけで見事に印象に残る。しかもビックリする程の色黒。顔の濃い渡辺裕之も共演しているのだが、北村一輝の印象が強過ぎて非常に淡白な顔に見えてしまう。

注目すると言えば、名取裕子の髪の多さにもついつい目がいってしまう。普通にロングの髪を下しているだけなのに尋常でない膨らみ方をしている。他の女優陣と明らかに頭の大きさが違っている。

ミステリーにしてはかなり大味な欠点はあるものの、視聴者の興味をそそるようなワードを取り上げてストーリーに組み込んでいるため最後まで飽きずに見ていられる。

満足度は★★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

指名手配2

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 渡辺謙、中島ひろ子、林隆三 他
【放送】 1999年(日テレ)

焼死したはずの元刑事を見掛けたとの通報が入る。それから暫く後に彼の妻が中国人密航者を装った遺体となって発見される。指名手配犯を追い続ける警視庁共助課の刑事の孤独な戦いを描いた刑事ドラマ。主演と脚本家が同じであるため、冒頭のナレーションやドラマの雰囲気は『わが町』シリーズの流れを汲んでいる。

元警視庁捜査一課の刑事だった今井は警察署内の不正を暴こうとしたために警視庁共助課分室に異動になり、現在は指名手配犯の情報の真偽を確かめる事が今井の仕事となっている。ある日、今井の元にホテトル火災で焼死したはずの捜査四課の北川警部補が生きているとの情報の真偽を調べて欲しいとの依頼が舞い込む。通報者はかつて北川の同僚だった桑原。遺体確認は北川の妻が行っている。当時の資料を調べてみると、北川は潜入捜査中の殉職扱いになっているが、実はその前に既に警察をクビになっていて、暴力団の一員になっていたらしい。スナック経営の北川の妻に聞き込みに行くと、彼女は北川が生きていれば人を信じられない『鬼』になっていると語る。

無精髭にサングラス。かなりいかめしい風貌になって登場した今井が今度はどんな職業に転身して、生死も不明な人間を探すのかと思っていたら、今回は元ヤクザの経歴を持って造船所に就職。案の定地元の警察にバレた時点で「挨拶するのが筋だ」と叱られるのだが、もはやこれはこのシリーズのお約束の展開となりそうな雰囲気である。

さて今回今井に関わってくる女性は若い女性刑事。男を信用しない彼女は、妻に裏切られた今井に親近感を持つ。その親近感こそがドラマの世界観なのだが、今井と関わる女性は自分との共通点を見つけると何故か今井を愛するようになってしまう。それだけ今井がいい男という設定なのだろうが、不思議な恋愛観である。笑ってしまうのは終盤はこの女性刑事と、突如として現れた今井の別れた妻・佐和子の今井を巡る争いになってしまう点。おいおい、事件はどうした?刑事としての使命を振り翳して今井を我が物にしようとムキになる女性刑事の姿は可愛いと言うより、滑稽。今井に去られた後は腑抜け状態。彼女は本当に捜査中の刑事なのだろうかと疑問に思う事数分。

事件自体は警察組織にあまり関与しない一匹狼の刑事らしい内容である。但し、『鬼』をキーワードとしてストーリーを組み立てているため、迂回してばかりいるような気がしてならない。そのせいかドラマの方向性がはっきりとしない嫌いがある。

満足度は★★★

山田ひろし,松本隆,十川知司,富田素弘,カラオケ
日本コロムビア
(1999-06-01)

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

ツインズな探偵

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 浅野ゆう子、久本雅美、渡辺裕之 他
【放送】 1999年(フジ)

蛇がトレードマークの人妻が殺害された。犯人として疑われた被害者の夫。夫の容疑を晴らすため、愛人が奔走する。幼い頃離れ離れになった双子の姉妹が反発し合いながらも事件を解決する『ツインズな探偵』シリーズ第一弾!主演の二人は共に7月9日生まれ。そのためドラマの放送日も双子の誕生日も7月9日になっている。

1999年7月9日、スポーツジムのチーフインストラクターとして働いている浅井若菜は会員の村井百合子から夫からだと言ってプレゼントを渡される。実は若菜は現在村井と不倫中。その百合子は村井の妻だった。この日、誕生日の若菜は友人の秋山が経営するレストランで村井と共にバースデーを祝っていると、もう一人店内に同じ誕生日の女性・高千穂春菜がいた。トイレで鉢合わせした二人は見た目は明らかに違うものの、何故か行動パターンが全て同じ。若菜が村井と不倫中だと気付いた春菜は不倫のデータを口にして暗に忠告してくる。それがきっかけで若菜と春菜は言い合いに。実は若菜は村井との関係を終わらせるつもりでいた。ところが村井の離婚が成立してしまい、結局精算出来ずじまいとなってしまう。翌日、村井の妻が寝室で殺害される。殺害容疑をかけられたのは第一発見者の村井だった。若菜は村井の容疑を晴らそうと決意するが、そんな若菜の前に保険調査員の春菜が現れる。

若菜は上から下までブランド品でばっちり決めているプロポーション抜群の美人。自分を磨くためには努力を惜しまない性格。一方、春菜は見た目にまるで気を遣わないがさつそのもの。しかし仕事の腕は確かで困った人を放っておけない心優しい性格。この二人は双子でありながら、訳あって別々の家庭で育てられている。そのため性格や価値観はまるで異なるものの、双子のためか日常生活における行動パターンがとにかく一緒なのである。

浅野ゆう子と久本雅美が双子の姉妹?

その設定を見ただけでコメディーを想像するが、実際には確かにコメディー部分はあるものの、予想外にシリアスな内容で進行する。主演の二人はコミカルな場面ではあっても真面目さが滲み出ていて、思いっきりはっちゃける事は無い。あくまでサスペンスドラマを前提に制作されているのに好感が持てる。

このドラマでは若菜の恋人を想う一途さが際立つ内容となっているのだが、その結果迎えた結末にはあまり納得がいかないものが・・・。物凄〜くもやもや感の残るドラマとなった。

満足度は★★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

悪霊島

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 古谷一行、中村俊介、山本陽子 他
【放送】 1999年(TBS)

海に囲まれた小さな島で落ちぶれた旧家と成りあがりの一家の間に起きた連続殺人事件の謎に金田一耕助が挑む本格ミステリー。原作は横溝正史著の『悪霊島』。TBSの金田一耕助シリーズ第二十七弾!尚、原作では磯川警部が登場するが、河合警部が登場する。

この作品は1981年に加賀丈史主演で映画化され、当時横溝正史死去の報道がなされた事もあって非常に話題となった作品でもある。またビートルズの『レット・イット・ビー』が流れる中、腰が繋がったシャム双生児の嬰児の白骨が映し出される映像の奇怪さや、キャッチコピーの『鵺の鳴く夜は恐ろしい』も非常に印象深かった。

蝋燭の灯りに浮かび上がる古い人形の前で、男が無理矢理若い女を犯そうとしていた。女は必死に抗い、ついには手に触れた石で男を殴り殺してしまう。

私立探偵の金田一耕助は岡山県下津井市を訪れていた。浅井はるという人物を訪ねて来たのだが、はるは自宅の戸棚から遺体となって発見される。はるはこの辺りでは有名な銭占いの祈祷師。首には絞められた痕があり、手には刑部神社のおみくじが握られていた。実ははるは二十年前に犯した罪のため命を狙われていると金田一に助けを求める手紙を出していた。ところが刑部神社はおみくじを出していないと言う。疑問を持った金田一は早速刑部島へ向かう船に乗る。そんな中、海で溺れる男を見掛ける。乗り合わせた青年・越智拓郎が海から引き揚げたものの男は虫の息で、「あの島には悪霊がいる。鵺の鳴く夜に気を付けろ」と言い残して絶命する。

ドラマを見終わって真っ先に思うのは『悪霊島』ってこんな話だった?

ラストでは大いなる疑問と共に何とも言えない虚しさがひしひし襲ってくる。あまりに改編され過ぎでしょう。この話は双生児をテーマにした話だったはずなのに、そんな片鱗はどこにもなく、いがみ合う家に生まれた男女のただのロミオとジュリエットのストーリー。『悪霊島』のタイトルがはっきり言って泣いている。TBSの金田一耕助シリーズは原作無視も甚だしいのをウリにしているのは判っていても、ここまでの暴挙は流石に腹立たしい。

中村俊介のロン毛に思わず唖然。事件当時の背景を忠実に再現しているのだとは思うが、明らかに似合っていないのが悲しい。また高校時代の懐古場面ではロン毛を学生帽の中に押し込んでいる姿を披露するが、かなり無理があって笑ってしまう。まるで平安貴族のように見える。

満足度は★★★

横溝 正史
角川書店(角川グループパブリッシング)
(1981-05-15)

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ


カウンター

ブログパーツUL5

にほんブログ村

search this site.

profile

categories

latest entries

archives

recent comment

links

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM