<< August 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

乗り合わせた客

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 高田純次、古村比呂、沢向要士 他

【放送】 1991年(フジ)

 

借金返済のため会社の金を使い込んだ会社員が妻の母親から金を引き出そうと画策する。原作は中津文彦著の『乗り合わせた客』。

 

経理課長の加納克彦は堅実さだけが取り柄のうだつの上がらない会社員。年の離れた妻・頼子は平然と金目当てで結婚したと公言する悪妻で、加納の母親は頼子を嫌って老人ホームに入ってしまっていた。ある日、友人の結婚式へ行ってきた頼子が帰りの電車で暴力団員と思われる男達と乗り合わせて怖い思いをしたと話す。翌日、家の前に強面の男が立っていた事で頼子は自分を追って来たと思い込んで怯えていた。しかしその男は借金の取り立て屋で、加納を見張っていたのである。実は加納は株の失敗で多額の借金を背負っていた。

 

言ってみれば加納夫婦が成長する物語とでも言えば良いのだろうか。最初は妻の悪妻ぶりばかりが目立つストーリーだったが、実際の所、どっちもどっちである。大人になり切れない夫婦が真剣に向き合うまでは描いたストーリーと言えるだろう。暴力団員とか借金とかそんなものは正直二の次。要はこの二人が乗り越えられる壁があれば良かったに過ぎない。

 

暴力団との遭遇、借金取り立て、横領、脅迫文等々、色々な要素を次から次へと投入して何とか話を繋いではいるものの、本筋が別にあるため内容が非常に希薄で、クスリと笑える程度のコミカル感はあるものの、感情移入する程の魅力は感じない。却って様々な要素を出し過ぎて煩雑な印象がある。

 

それにしても放送当時は丁度バブル崩壊時期に当たる。とは言ってもまだまだその影響が人々の生活に出て来るのは先の事なので、今の時代からすればかなりゴージャズである。頼子の身に着けている品はブランド品ばかりだし、生活水準がかなり高い。何とも羨ましい時代だとしみじみ感じさせる。

 

満足度は★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

悪魔のささやき まぼろしの夏殺人事件

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 林隆三、喜多嶋舞、松村雄基 他

【放送】 1991年(フジ)

 

骨は故郷の神社に埋葬して欲しい。かつての友人の遺骨を埋葬するために彼の故郷へ向かった大学教授とその助手。ところが村では様々なハプニングに見舞われる。村の秘密を巡るミステリーサスペンス。原作は仁木悦子著の『青い風景画』。

 

北斗大学で文化人類学を研究する一条は女子大生に人気の大学教授。ある日、助手の細見から群馬県の山間にある佐山村へ納骨に付き合って欲しいと頼まれる。一条と細見の亡き父親は飲み仲間だっただけに快諾した。最寄駅から佐山行のバスに乗った細見は電車で会った女子高生・柳小百合とすっかり意気投合した様子。一方、一条は上客の和服の美人に見惚れていた。ところが走行中のバスの前に一人の老いた巫女が「余所者がこの村に入れば災いが起こるから去るのじゃ」と言って立ちはだかるハプニングが起きる。それでも何とか無事に佐山村に到着した二人は細見の父親の実家で暫く厄介になる事に。親戚の話では細見の父親は大学に合格して上京して以来一度も故郷に戻らなかったらしい。翌日、細見は小百合と共に父親の遺言を叶えるべくお招堤の麓の諏訪神社を目指すが、何故か村の人々は細見と小百合を見るなり顔色を変え態度を豹変させるのだった。

 

夏の自然豊かな山間の村を舞台に繰り広げられる連続殺人事件を大学教授が探偵役となって解き明かすミステリーで、一発物の企画にも関わらず登場する俳優陣の顔ぶれの豪華さにまず驚かされる。白髪頭の巫女の登場から始まり、戦時中の後ろ暗い過去、神隠し騒動、閉鎖された村人達のしきたりや慣習、出生の秘密等々、まるで古典ミステリーの世界に足を踏み入れてしまったような世界観に、そのまま袴と帽子を装着させれば金田一耕助になりそうな雰囲気を持つ探偵役の登場とあっては古典ミステリーのファンには涎物の作品である。また陰惨な話を交えている割にはあまり欝々とした空気は無く、仄かな幸せを感じさせるラストも主演の林隆三が実に良い味を出している。但しストーリーに目を向けると、これだけ舞台設定を万全にしているにも関わらず期待していた程の難解なトリックがあるわけでも無く、殺人事件もあっさりと解決してしまう。この辺りが残念でならない。

 

注意したいのはこのドラマで明らかにすべき最大の謎は連続殺人事件の真相では無く、何故細見の父親がそんな遺言を残したかにある事。目的がどちらにあるかによってもドラマの印象が変わってくる。殺人事件の方が目に付くのでつい忘れがちとなるが、そもそも最初に登場する遺言の内容からして大きな謎を孕んでいる。もしもバスに乗り合わせた四人の男女の出会いは偶然では無かったとすれば、遺言に託された思いが四人の運命を引き寄せたのかも知れない。そんな雰囲気もまた良い物である。

 

満足度は★★★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

消えたミステリー

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 大谷直子、山本学、黒田アーサー 他
【放送】 1991年(フジ)

華やかに咲き誇る売れっ子女流推理作家の別邸に宿泊したのは何れも彼女に憎悪と殺意を抱く者ばかり。不穏が空気が漂う中、彼女の秘書が殺害される。原作は森瑶子著の『消えたミステリー』。

今をときめく超売れっ子推理作家の木佐貫耀子はこの所常に不機嫌で秘書・高柳圭子に当たり散らす始末。原因は愛人の北原シモンとなかなか連絡が取れなくなっている事に加えて、すっかり落ちぶれて耀子に養われている元俳優の夫・茂生が離婚を認めようとしない事だった。そんな中、耀子は自分が殺されると書かれた予告状を受け取る。ある日、耀子の伊豆の別邸で誕生パーティーが開かれる。パーティーには出版社や映画業界、テレビ業界からも多くの人々が集まるが、耀子はシモンが同伴した婚約者・片山裕美の存在が気になって仕方が無かった。しかも茂生が悪酔いして騒ぎ出したものだから、完全に機嫌を損ねてパーティーをお開きにしてしまう。パーティーの後、別邸には耀子の他に圭子、シモン、裕美、茂生だけが残る。それぞれが耀子に何らかの憎悪を滾らせる中、気晴らしに崖を散歩していた耀子は何者かに突き落とされそうになる。更にその翌日には圭子がプールで遺体となって発見され、状況から考えて警察は圭子が耀子と間違われて殺害されたと見て捜査を始める。

ミステリーを企てたのにミステリーでは無くなってしまった。

タイトルからも判るようにこのドラマの意図はミステリー仕立てにしたつもりなのにいつの間にかミステリーでは無くなってしまったという筋書き。それを原作者はドラマの中の一人、つまり犯人にそうさせている。確かに言われみれば最初から不穏な空気に覆われた如何にも何か良くない事が起こりそうな雰囲気をずっと醸し出していて、いつ何時何が起きても全く不思議のないくらい木佐貫耀子を中心にそれぞれが憎悪を滾らせている。ところが蓋を開けてみれば殺害されたのは耀子ではなく、圭子だった。

さてそんな筋書きで展開する話の中で、最も興味深いのが華やかで才能溢れる強い女である耀子が一番孤独であるという事実。決して彼女は一人では無い。いつも誰かしら彼女の周りにいる。パーティーを開けば彼女のために集まる多くの人々もいる。それなのに彼女を見ていると孤独という言葉しか思い浮かばないのである。他人に弱みを見せる事の出来ない彼女は人前で決して涙を見せない。それは同時に弱い部分を曝け出せるほど人に気を許さない証でもある。地位や名声につられて人はやって来ても、彼女自身が人を拒絶している。だから彼女は孤独なのである。

ラストシーンで誰もいなくなった別邸で無邪気にはしゃぐ耀子が登場する。それまでは決して見せなかった姿で、本来なら自分から誰もが去って行ってしまった事に打ちのめされる所なのに、彼女の反応はその逆。もしかすると彼女にとって人と関わる事が最大の苦痛だったのかも知れない。全てのしがらみから解放された彼女は生き生きしていた。

満足度は★★★★
 
にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

女監察医・室生亜季子 顔のない白骨死体

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 浜木綿子、野川由美子、中本賢 他
【放送】 1991年(日テレ)

頭部のない白骨死体の正体は?我が娘と認めようとしない母親の悲痛な思い。母娘の絆をテーマにしたミステリーサスペンス。火曜サスペンス劇場の人気シリーズ『女監察医・室生亜季子』シリーズ第十弾!

川越で三代続いた室生医院の院長・室生亜季子は地域の監察医でもある。最近、この辺りではハイキングの若い女性を狙った痴漢の出現に頭を悩ませていた。そんなある日、湖畔で白骨遺体が見つかる。衣服から女性と推定されるが何故か頭部がなかった。早速、亜季子が借り出され白骨遺体の鑑定に当たる。結果、白骨は血液型AB型の二十歳前後の女性で死後二か月程度経過していると判明する。同時に鑑識課の四方晴夫も遺体の近くに落ちていたブラウスには『いぬい』と読み取れるクリーニング屋のタグを発見する。浜田刑事と川口刑事はブラウスの購入者である女子大生・永島茂子から、ルームメイトの戌井早苗が二カ月前から旅に出たまま音沙汰が無いと聞かされる。警察は白骨死体が早苗と断定して、早苗に捜索願を出していた母親の路子を死体を対面させる。実は路子は亜季子の東都医大時代の同窓生だった。

亜季子のジョギングウェアがパステルカラーの可愛いデザインにモデルチェンジ!それに合わせて同じ色のヘアバンドで髪型もふんわりとさせて、少女趣味の亜季子に大変身。また私服も春をイメージする淡い色調の服となり、これまでの雰囲気と随分変化している。勿論見た目は変わっても中身は相変わらず。男勝りで情に脆いが優秀な監察医。一方、今回登場する亜季子の大学時代の友人・路子もエレガントな装いながら、長い髪を大きなリボンのついた髪留めで後ろに一つで結ぶ等、可愛らしさを強調するような格好である。おそらくこの当時の流行のスタイルだったのだろう。同じような格好で登場する女子大生の方が逆に老けて見えるのが面白い。

感情で走ってしまう女性と常識的で冷静な男性。このドラマでは娘の死を目の当たりにした戌井夫妻が両極端な態度に出る。色々事情はあるにせよ、今回のドラマはその対比がはっきりと表れ、娘の死を認められず逃げ腰になる母親の気持ちが非常に良く描かれていた。

但し法医学がメインの話である事には変わりなく、内容は意外とあっさりしているのでミステリーと呼ぶには少々物足りなさを感じる。

満足度は★★★★

竹内まりや,ロニー・グロスマン,山下達郎
イーストウエスト・ジャパン
(1990-09-18)

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

仙台七夕 幻の女

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 田中健、岡まゆみ、ジェリー藤尾 他
【放送】 1991年(テレ東)

七夕祭りの夜に出会った女と恋におちた男。一年後に会う約束をして別れた二人は再会を果たすが、男が目を離した隙に女は車の中で殺害されてしまう。七夕祭りの仙台を舞台に繰り広げるミステリーサスペンス。

出張で仙台を訪れた星野は七夕祭り見学をしている時に相田佐紀子という女性から一緒に写真を撮って欲しいと頼まれる。それがきっかけとなり二人は翌日仙台観光をした後、来年の八月六日の午後七時に会う約束をして別れる。あれから一年。星野は佐紀子が忘れられず、妻に内緒で仙台へやって来る。午後七時に待ち合わせ場所へ行くと、佐紀子が待っていた。二人はドライブに出かけ愛を確かめ合う。ところが星野が会社に連絡を入れて戻ってくると佐紀子は助手席で死亡していた。動転した星野は彼女を置き去りにしてホテルへ戻ってしまう。

仙台の七夕祭りを舞台にしているだけあってモチーフとなっているのは七夕の伝説。一年に一度会う約束をした星野と佐紀子は、短く限られた時間しか許されない恋だからこそ気持ちが高まってしまう。明日になれば星野は仙台を離れ、東京にいる妻子の元へ帰る。一方、佐紀子も亡き夫の遺した家の中で孤独な未亡人に戻ってしまう。そんな切なくもロマンティックな恋に落ちた男女の話かと思いきや、そこは『女のサスペンス』と謳うだけあってただ愛だの恋だのだけでは済まされない。二人にはとんだ落とし穴が待っていたというストーリーになっている。

但し幾らロマンティックなストーリーになっているとは言え、星野のしている事は明らかに不倫である。その辺に一切のお咎めはないのが不満に感じた。

一時間の短い内容なので展開がかなり急である。実際にこんな畳み掛けるように続けざまに起これば通常の人間ならばパニックになって正気を保ってはいられないはずなのだが、このドラマに登場する星野は非常に冷静で、一時的に動揺は見せるものの、ちゃんと周囲を観察している節が見られる。真犯人と対峙した時も相手をじっくり観察して、諭すような素振りも見せる。人間が出来過ぎている気がしてならなかった。

残念な点としては真犯人の布石を序盤に忍ばせておかなかった点。誰にも気付かれないようにさりげなく登場させておくくらいの意外性が欲しい。

満足度は★★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

小京都ミステリー 京都山口殺人旅行

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 片平なぎさ、柳生博、堀内正美 他
【放送】 1991年(日テレ)

手掛かりは絵葉書に描かれた五重塔。フリーライターとカメラマンのコンビが行方不明になった知人を探す『小京都ミステリー』シリーズ第四弾!原作は山村美紗著の『京都・山口殺人旅行』。山村美紗作品が原作のため、今回のドラマでは久々にドラマ内に山村紅葉が登場している。しかも何と海外に拠点を置く新鋭の芸術家というレアな役でオレンジのタンクトップ姿を披露する。

小京都企画が好評の柏木尚子はフリーライターの看板を掲げて早一年が経とうとしていた。今やテレビ出演の依頼が来る程の売れっ子ぶり。ある日、尚子の父の友人だった山川から連絡が入る。山川は五年間のNY転勤を経て東京に栄転となったのだ。赤坂の料亭で再会した尚子に山川は家族の話を聞かせる。山川が再婚した妻・麗子は昨年ノイローゼの末自殺していた。当初は慣れない異国の地の孤独による自殺と見られていたが、実際には山川の妻になる事によってピアニストを断念した事が彼女にとっては過剰なストレスとなっていたのだ。山川はその事を深く後悔し、尚子にも娘のみどりも麗子のような悲劇を繰り返して欲しくないと願っていた。翌日、麗子の墓参りに行った山川と尚子は何者かによって墓が荒らされ、遺骨が盗まれていた事に唖然とする。山川はすぐに麗子の兄の勉の仕業ではないかと考えるが、その日を境に山川の行方が判らなくなる。

今回はちょっと趣向が変わって行方不明者を探すストーリーになっているのだが、その行方を追う先々で浮き彫りになるのが行方不明となった山川の人間性と亡き妻への深い愛情。山川の年齢設定は不明だが、ヒロインの尚子の父親と同じくらいの年齢と考えるとおそらく五十代と推定される。しかし人に対する愛情というのは決して若さだけの特権では無い。妻を失ってからも尚も失われない愛情と、そしてその愛情の深さ故に妻を死に至らしめてしまった悔恨。サスペンスでありながらラブロマンスの世界へ踏み込んでしまったような錯覚さえ覚える内容である。

但し事件の裏側を覗いてしまうと、そんなラブロマンスはどこへやら。あまりにも世俗的な現実を突きつけられてしまいそれまでの雰囲気は台無しである。まあ、それがリアルな現実なのかも知れないが、出来る事ならそのままラブロマンスの世界に浸っていたかった。

ところでドラマには放送当時の時代背景がそのまま映し出されるものである。勿論、このドラマも例外ではない。何気ない風景にもその時代の特徴というのが必ず収められている。それを一番感じたのがスーパーで買い物をする風景。陳列棚に商品が並ぶ光景は現在と大して変わりはない。買い物をする主婦の服装や髪型に関してもそう古臭さは感じなかったのに、何故か違和感がひしひし。その原因を考える事数分。気付いたのは買い物カートの存在。誰も買い物カートを使用していないのだ。小さなスーパーならばカートのない所もあるが、ドラマ内に登場したスーパーは結構売り場面積の広いスーパーだっただけに、今からするとかなり不自然さを感じた。こんな風に現在との違いを考えながら見るのも意外と面白いものである。

満足度は★★★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

津和野・萩殺人事件

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 片平なぎさ、金田賢一、大門正明 他
【放送】 1991年(日テレ)

川尻岬で見掛けた女性が謎の死を遂げる。フリーライターとカメラマンのコンビがリゾート開発に端を発した連続殺人事件の謎に挑む。原作は木谷恭介著の『萩・西長門殺人事件』。『小京都ミステリー』シリーズ第三弾!

フリーライターの柏木尚子は小京都の建造物をテーマにした企画で新鋭の建築家・中森慎一から一筆貰おうと会いに行く。実は中森は尚子の中学時代の憧れの先輩。密かに心を躍らせて落ち合った尚子だったが、中森の女性蔑視発言に憤慨して帰って来てしまう。ところが翌日中森の方から企画を受けると電話が来る。二人が萩で会う約束をしているのを耳にしたカメラマンの山本克也は嫉妬して不機嫌になり同行を断る。仕方なく尚子は中森と二人きりで取材へ出掛ける。津和野を取材中、尚子は中森の卒業式の日、清水の舞台から飛び降りる気持ちで握手を求めた事を暴露するが、中森はまるで覚えていなかった。荻で講演会のある中森と別れた尚子が川尻岬から日本海を眺めていると、男が嫌がる女を車に無理矢理乗せて走り去って行くのを目撃する。翌日、その女が絞殺遺体となって発見され、警察が尚子に事情聴取にやって来る。

今回は尚子の中学時代の淡い初恋話を持ち出したストーリーとなっている。そのためノスタルジックな衝動に駆られるのは良いとしても、あまりにも女(若しくは少女?)に走り過ぎてしまう嫌いがある。そのせいか爽やかでは無い。尚子に恋する克也が嫉妬して何かしら行動を起こす下りはお約束としても、尚子と中森の恋愛過程がメインとなる構成はどうも戴けない。肝心の事件の方がすっかりおざなりにされてしまっている。点在する事件がやがて尚子と克也の活躍で一つに繋がっていく流れは面白かったのに・・・。

それはそうと尚子のあまりの着ぶくれように時代を感じた。当時は今のようにヒートテックのない時代なので冬場の服装となるととにかく中に色々着込んでしまうのか一番上に着ているトレンチコートの膨らみ加減が異常に見える。顔が小さいだけに体が異様に膨らんで見えてしまい、何度見ても首を傾げてしまう。このドラマの放送当時はそれが一般的だったのだろう。そこが一番目に付いた。

満足度は★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

けものみち

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 十朱幸代、草刈正雄、江波杏子 他
【放送】 1991年(日テレ)

不用意に野望渦巻く世界に足を踏み入れてしまった一人の女の顛末を描いた社会派サスペンス。原作は松本清張著の『けものみち』。松本清張作家40年記念として火曜サスペンス劇場で放送された。

昭和五十年八月、旅館『芳仙閣』で働く仲居・成沢民子は旅館を度々訪れる客・小滝英正の話に乗って新しい人生を踏み出すべく自宅に火を放って夫を焼死させた。リウマチで寝たきりとなり猜疑心の塊となった夫との生活には嫌気が差していたし、端正な顔の小滝と情を通じている民子にとって現状を打破するまたとないチャンスだった。火事は夫の失火として処理されたが、久恒刑事だけは事件に疑問を抱いて一人嗅ぎ回っていた。弁護士・秦野の仲介で政財界で多大な権力を持つ鬼頭洪太に見初められた民子は愛人に収まる。脳軟化症に侵された鬼頭に体を弄ばれながらも心は小滝の元にあったが、ある日小滝が支配人を務めるホテルニューロイヤルのオーナーの娘との縁談が持ち上がっていると聞かされて愕然となる。そんな中、火事は民子による放火殺人と睨んだ久恒が民子に接触を始める。

小滝の話に乗ってしまったばかりに民子が足を踏み出した先は人が踏み出してはいけない道だった。タイトルとなった『けものみち』は民子が歩き始めた人生そのものを指しており、足を踏み入れたら最後二度と戻れなくなる意味も含んでいる。ドラマではこれを久恒が口にする。民子の美貌に翻弄された久恒は民子を自分の物にするために、民子に歩みを止めて自分の方へ来るように釘を刺そうとした言葉として使われている。しかし一旦けものみちを歩み始めた民子に関われば、自分もけものみちに身を落としてしまうも同然。久恒もまた刑事としての道を踏み外していく。

さてドラマは民子を中心としながら、民子の考えが及ばぬ所で繰り広げられる男達の権力争いにも目を向けている。民子の愛した小滝はその中でも最も危険な悪党。小滝にとって民子の美貌は愛するべき物ではなく、利用する物。鬼頭は確かに政財界に多大な影響を持つ大人物ではあるが、脳軟化症に侵され自分一人の力では生活も出来ない状況。彼の身にもし何か起こればそのポストを狙う連中が競い合うのは目に見えている。民子が身を置いているのはそういう世界なのである。何も知らずに店を持たせると言われて有頂天になる民子が憐れに見えた。

但しこのドラマは非常にあっさりとした作りになっている。原作が長編だけに時間枠に収めるために余分なエピソードは一切カットされ、何となく味気ない。十朱幸代演じる民子はどこか地味で大人しめで、新しい人生を生きる奔放さがあまり感じられなかった。

満足度は★★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

あだし野伝説殺人事件

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 篠ひろ子、野村真美、鰐淵晴子 他
【放送】 1991年(フジ)

京都の大地主の家に本妻・愛人・妹が揃った時、次々不幸が起きる。ベテラン女優とマネージャーのコンビが謎を解き明かすために奔走するミステリードラマ女優・夏木みどりシリーズ第三弾!

ベテラン女優・夏木みどりは時代劇の主役を貰って浮かれていたが、将軍家光の寵愛を受けたお万を苛め抜く春日局役だと判り不機嫌になる。おまけに撮影のために京都入りすればホテル側の手違いで宿泊出来ず、止むを得ず丘の上の香田家の豪邸に宿泊する事になって更に拗ねてしまう。その日、丁度香田久蔵の愛人・野村真澄が妊娠を理由に香田の妹・加奈子と共に香田家に押しかけてきていた。この女三人の三つ巴の状況に興味を示したみどりは急に機嫌を直す。真澄の目的は本妻のちづるを追い出して自分が本妻の座を射止める事。ところがある日真澄に日本人形が贈られてくる。不気味な事にその人形の腹は抉られていた。それを機に香田家に次々不幸が襲いかかる。真澄が車でひき殺されそうになったり、白い仮面の不審者が香田家に現れたり、久蔵が何者かに殺害されたり・・・。刑事から事情を聞かれたちづるが部屋に引き上げる際、みどりはちづるの足袋が汚れていたのを目にする。

どうやら毎回みどりは恋多き女として様々な男性と恋愛関係になるのがこのドラマのお約束になったようである。第一作目では長年続いた関係だったが、二作目、三作目となるにつれその回限りの恋人がゲスト出演するようになっている。今回の相手は峰岸徹で離婚間近の子煩悩な男性を演じている。

さて今回のドラマのテーマは母と子。母親が子供を思う心を中心にした内容で、これから生まれる子への想い、残念ながら死別した子への想い、生まれてすぐ引き離されてしまった子への想いと女達のそれぞれの母性が活かされた内容となっている。またみどりも愛する人の子供を母親として愛せるかどうかが試される内容になっている。

男には理解出来ない母親の気持ち。それが殺意の理由だとすれば、今回の事件は何と切ない事件なのだろう。

満足度は★★★★

サントラ,平田満,中村雅俊,風間杜夫,松坂慶子
日本コロムビア
(1995-04-01)

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

北九州・洞海湾に立つ女

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 田村亮、古村比呂、東山明美 他
【放送】 1991年(テレ東)

美しい女性には殺人容疑がかかっていた。北九州市小倉を舞台に彼女を被写体に選んだ写真家が殺人事件の真相を究明するミステリーサスペンス。

写真家の堺一平は商業誌のモデルを探していたが、たまたま北九州市小倉駅前を歩いていた女性・岡美恵を見かける。その時はあっさり玉砕するも、その後偶然港で出会って個展のモデルならばという約束で美恵をモデルに撮影する。後日、個展で発表された美恵の写真は大好評で広告代理店からの仕事の依頼が殺到する。しかし美恵は頑にそれらの仕事を断る。その最中、刑事が現れ、美恵に愛人殺しの容疑がかかっていると告げる。

ただ偶然出会ってモデルを頼んだ女性に殺人容疑がかけられていると知り、わざわざその女性のために走り回る写真家がいるだろうか?まずそこに疑問を感じた。確かに美恵は一平の眼鏡に叶った特別な女性であるのは事実だが、二人の間に恋愛関係はなく、写真家と一人のモデルというだけの関係でそこまでするのが疑問だった。おまけに東京から来た刑事は何もしておらず、結局の所、一平がほぼ一人で事件を解決してしまう。ただ正義感から出た行動というにはあまりにも人が良すぎる。

1時間枠のドラマだけにその中で完結させなければならないのは判るが、先を急ぎ過ぎている感じが拭えない。実際、真相が判っても、今ひとつ納得がいかない。動機はともかくストーリーの底の浅さが目立つドラマだった。

満足度は★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ


カウンター

ブログパーツUL5

にほんブログ村

search this site.

profile

categories

latest entries

archives

recent comment

links

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM