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鉄の王キム・スロ

【出演】 チソン、ソ・ジヘ、ユ・オソン 他

 

優秀な製鉄技術と海洋貿易で繁栄した伽耶国の初代国王となったキム・スロの人生を描いた歴史ファンタジー。

 

西暦十八年、漢の皇帝・光武帝は部隊を率いてある北方民族を襲っていた。実は先の戦いで北方民族の族長――キム・ユンは光武帝と敵対し、光武帝の弟を殺害していたのだ。光武帝の力は圧倒的で負けを覚悟したキム・ユンは身重の妻――チョンギョンに子供を守れと言い残し、単独で光武帝に突撃した。夫の言いつけを守るべくチョンギョンは必死に逃走し、高句麗行きの船に乗る。またチョンギョンの殺害命令を受けた光武帝の甥――ユ・チョンも同じ船に乗る。ところが運悪く海賊に船が乗っ取られてしまい、チョンギョンもユ・チョンも捕らわれの身に。そんな中、チョンギョンは船底で男の子を出産する。その直後、船は難破してしまう。船に乗っていた多くの人々は死に、狗耶国の海岸に打ち上げられていた。その中で元気な泣き声を上げていたのが生まれたばかりのチョンギョンの赤ん坊だった。鍛冶長のチョバンは死産をした妻に我が子だと偽ってこの赤ん坊を渡してしまう。一方、海岸で目を覚ましたチョンギョンは必死に我が子を探し回るが見つからず、深い悲しみに捉われていた。

 

製鉄技術で繁栄を誇っていた狗耶国で育ったキム・スロが、やがて王となり周辺の集落をもまとめた伽耶国を建国するまでの苦難に満ちた道のりを描いたストーリーで、野心剥き出しの者達が数多く登場する中でスロは王としての資質はあるものの、野心と言うものが殆ど感じられず、ただひたすら不条理な世の中や慣習から解き放ち、民を幸せにしたいという信念に従って行動する稀有な人物であるのが印象的である。またカリスマ的魅力にも溢れていて、それが逆に幼少期では仇となって疎まれてしまい、産みの母から徹底的に恨まれる要因となってしまう悲しい宿命を背負って生きていく事になる。罠にはめられて奴隷となる等、スロの人生は波乱万丈。しかしどんな過酷な現実さえも、神に選ばれし者である運命が吉と変えていく。おまけに絶対に死なない。スロは最強に強運の持ち主なのである。

 

確かに野心はなく、人々が幸せになれる方向性を探りながらのし上がっていくスロの姿を見るのは爽快だが、気になる点があったのも事実である。スロの出生の秘密がいつまでも影響し続けるのは如何にも韓国ドラマらしいと言える。しかしストーリーを転ばせるためにいつまでもその秘密を引き摺り続けるのはその意図が垣間見えて見苦しい。いや、それ以前にチョバンとイビガがもっと早く秘密を明かしていればこんなに関係がもつれる必要はなかったはず。何年たってもスロの養母に気兼ねして秘密を明かそうとしない主要人物に苛々するわ、結果論から言えばそのせいで多くの人々が不幸になっているのも事実である。他にもイビガは何処へ行ったのかという疑問も。テガンが権力を手に入れた後、イビガは逃走して何処かで生き延びている事になっているはずだが、結局最後までイビガの行方は不明のままだった。無責任すぎるだろ!と怒りが・・・。それ以外にも年月が経っているはずなのに、主要人物がまるで年を取らないというのもおかしな話である。

 

色々ツッコミどころは多いのだが、最もツッコミを入れたくなるのはスロの寿命。王妃と共に150歳超えって有り得ないだろ。

 

満足度は★★★★★

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ホテルキング

【出演】 イ・ドンウク、イ・ダヘ、ワン・ジヘ 他

 

韓国最高のホテルの総支配人は実の父に捨てられNYでストリートチルドレンとして育った過去を持っていた。しかしホテルを狙っているのは彼だけでは無かった。韓国最高のホテルを舞台に繰り広げられるラブサスペンス。

 

アメリカでストリートチュードレンのジェイデンは弟のジュハンと共にスリグループの一員として働かされていた。稼ぎが少なければ容赦なく痛めつけられる。ジェイデンがジュハンを庇うのが気に入らなかったグループのボスはジュハンを瀕死の状態にまで打ちのめした挙句、拳銃で射殺しようとする。それを見たジェイデンは咄嗟に拳銃を奪い取りボスを射殺する。気が付いた時、ジェイデンはホテルの一室に寝かされていた。その部屋には足の不自由な男がいて、ジェイデンが韓国最高のホテルを持つシエルグループの会長――ア・ソンウォンの息子である事を教える。しかしジェイデンの存在が邪魔になってゴミ捨て場に捨てたのだと言う。男はソンウォンに愛する人を奪われた恨みを持っていた。男と組むか、またあの地獄のような日々に戻るか選択を迫られたジェイデンは迷わず男と手を組むと決める。あれから幾年かの年を経て、ジェイデンはジェワンと名を変え、シエルホテルの総支配人に就任し、会長の懐刀となって復讐を果たす機会を窺っていた。ところがその矢先、会長は会長室から転落死する。

 

ドラマ中の台詞の中にも出て来るように、このドラマは韓国のように親子の絆を重みを置き過ぎる国でなければ成り立たないストーリーである。親に捨てられて物心ついた頃にはストリートチルドレンで地獄のような日々を過ごして来た人間だからこそ親に執着してしまうという背景はあれど、そうしたお国柄で無い国の人間から見れば異様な心情に見えてしまうのは否めない。

 

まあ、それはともかくとしてストーリーは極めて面白い。ストリートチルドレンだった主人公・ジェワンが韓国最高のシエルホテルの総支配人の地位を獲得し、憎きア会長にこれから復讐を果たすという時になってア会長は会長室から転落死。当然、信頼厚いジェワンに会長の座が譲られると思いきや、ア会長は愛娘のモネに会長の座を譲ると遺言を残していた。あと一歩でホテルを手に入れられると思っていたジェワン、そしてジェワンを陰で操るイ・ジュングには大誤算だった。そんな二人の前に現れたのは我儘放題のモネ。そしてモネに近付き、敵かも味方かも判らぬ謎の行動を示すペク・ミニョとシエルホテルを我が物としようとする魑魅魍魎がうようよ。先の見えないスリリングな展開に目を離すことが出来なくなる。

 

だからと言ってこのドラマは単純なサスペンスドラマではない。勿論、ホテルを巡る闘争が中心になっているのは確かだが、その一方で常に冷静沈着な姿勢を崩さない完璧なホテルマンとなったジェワンがモネからの一途な愛情の前に少しずつ人間的になっていく過程も魅力の一つである。何が起きても無表情なジェワンが次第に笑顔を浮かべるようになり、そして人間らしい表情を取り戻していく。実はこのドラマはむしろこちらのモネとの恋愛によってジェワンが変わっていく姿の方に重点を置いている。無表情なジェワンがふと浮かべる笑顔にハートを射抜かれる視聴者も多かったのではないだろうか。

 

満足度は★★★★★

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BAD LOVE 〜愛に溺れて〜

【出演】 クォン・サンウ、イ・ヨウォン、キム・ソンス 他

 

妻子ある男性との愛に破れた女と恋人の自殺で悲劇的な結末を迎えた男。時を経て巡り合った二人は惹かれ合うように。しかしその愛には様々な障害が立ちはだかっていた。愛にトラウマを抱えた男女のラブストーリー。

 

チェロ奏者のナ・インジョンは演奏のために訪れた済州島で二人の男性と出会う。一人は美しい恋人を連れた男――カン・ヨンギ。も一人は紳士的な男――イ・スファン。この時はまだインジョンはこの二人が自分の人生に深く関わって来るとは思いもしなかった。演奏を終えたインジョンが迷路公園で散歩していると、スファンと落ち合う。人事異動で社長になれなかったスファンは酷く落ち込んでいて、インジョンがそれを励ました事から二人の仲は急速に深まり、その日の内に深い関係となる。ところがある日、突然スファンから別れを告げられインジョンは愕然とする。スファンは既婚者だったのだ。不倫の代償は大き過ぎた。スファンの妻・ジュランに関係を知られた事からインジョンは逮捕され流産する。家を失い、チェリストの将来を失い、もうインジョンには何も無かった。交通事故に遭った両親の手術費ために道路に飛び出して死のうとする。五年後、恋人・ジョエンとの仲を反対されたヨンギは海外で暮らしていたが、将来を悲観して自殺したジョエンの遺骨と共に帰国する。そしてようやく立ち直り、体の不自由な父親のために身を粉にして働くインジョンと再会を果たす。

 

愛すれば愛する程もがき苦しんでいく。妻子ある男性との不倫愛で何もかも失ったインジョン。心も体もぼろぼろになり、死さえも考えた最悪の愛を経験した。愛に臆病になり、もう二度と誰かを愛さないと決めていた彼女が巡り合ったのがヨンギだった。やっと立ち直り将来を考えられるようになったのに、ヨンギはよりによってかつて愛したスファンの義弟。そんな最悪の因縁が付いて回るラブストーリーだけにヒロインの恋愛は一筋縄ではいかない。インジョンが拗らせるだけ拗らせ、更に追い打ちをかけるようにスファンやスファンの放った刺客までもが入り乱れて、常にシリアスですかっとしない展開が続く。見ていると鬱々とした気分になっていくので、そういう鬱展開に耐えうるならこのドラマはお勧めである。

 

それにしても誰かのためを思って不幸な方へ不幸な方へと走る展開ではあるが、見方によっては結構身勝手な面も目立つ。人の事を考えて何かが出来ないと悩む反面周囲の事をまるで考えずに自分勝手な判断で状況をめちゃめちゃにしているような相反する行動を起こしているので、その人物の心情というものが理解し兼ねるのである。良い雰囲気のメロディーに乗せていい話を綴っているように見せてはいるがそこまでの美談には思えなかった。

 

満足度は★★★

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女の秘密

【出演】 ソ・イヒョン、オ・ミンソク、キム・ユンソ

 

家政婦の娘に恋人も息子も奪われ、両親を死に追いやられた心の清らかな女が全てを取り戻すまでの復讐劇。

 

各話別のあらすじは別館の方へどうぞ

 

女の秘密

 

このドラマは親子の絆を一番のテーマにしていて、復讐劇ではあるものの親子の絆が何よりも勝ると常に訴えている。そのため韓国ドラマではお馴染の聖なるヒロインが復讐のために心を鬼にして別人となって復讐するというシチュエーションはあまりない。必ず親子関係にある誰かがその場を収めようと働くので、なかなか話が先に進まなくなってしまう。正直、いつまでも好転も暗転もしない展開はかなりストレスが溜まる。

 

またヒロインのジユが何もかも完璧な女性であり、かつ非常に強い女性として描かれているのも問題。正論ばかりの彼女を見ていると何処か腹立たしさを覚えてしまう。このドラマでは本来あるべき姿に戻すことが正解のように語られているのだが、本当にそうなのかと常に疑問を感じてしまうのも事実。ジユが考えている本来あるべき姿は彼女が事故にあって植物状態になる以前の本来の姿。何年も時が経っても正論が正論のままであるとは限らない。その辺の考え方に違和感を覚えてしまう。

 

他にもガンウがあまりに脆過ぎて、ジユがいないとただの駄目男である設定もどうかと。また悪役のイルグの演技が下手過ぎてイチイチわざとらし過ぎる笑いにムカつくとかツッコミたい部分が満載。とにかくこのドラマは見ている側を苛立たせストレスを与えるドラマである。

 

従来の復讐劇とは一線を画したかったような企画意図は判るのだが、流石に登場人物の人物設定を破たんさせ過ぎた感じがする。ジユと対照的なもう一人のヒロイン・スンボク(ソリン)。この二人は両極端でありながらともかく強いのだ。自分の信念を曲げず突き進んでいく。それが幸せになる道だと信じて。そのため彼女達を愛する男はただその強さの前でひれ伏し、言いなりになるしか無くなってしまうのだ。強いヒロインは良いのだが、どちらのヒロインも言いなりになる男達ただ利用するばかりなのが頂けなかった。

 

満足度は★★★

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王の顔

【出演】 ソ・イングク、イ・ソンジェ、チョ・ユニ 他

 

王の相を持たずに生まれた朝鮮王朝の王と、王の相を持って生まれたその息子の長きに渡る争いを描いた時代劇。

 

朝鮮王朝では代々王となる者は観相書『龍顔秘書』の教えに従うという習わしがある。先王の崩御の際、河城君は自分が時期王になるとほくそ笑んでいたが、河城君の顔は民を飢えさせ戦乱の世を招くと言う最悪の相だったのだ。しかし河城君は観相師の忠告に耳を貸さず朝鮮王朝第14代国王・宣祖となった。そして忠告した観相師は両目を潰し処刑している。宣祖二十二年(西暦1958年)、宣祖が村を見回りに行くと流行病が蔓延し死者が絶えぬ地獄絵図が広がっていた。村の惨状に宣祖は直ちに城の倉の食料を分け与え、雨ごいをすると約束するが、それは単なるパフォーマンスに過ぎず、去り際に王に意見した男の始末を部下に命じる非道な男だった。未だに宣祖は顔の相を気にしており、一カ月以内に王の相を補う女を探せと観相学教授のコ・サンに命じていた。その一方でコ教授に次男・光海君の顔の相を変えるために針治療をさせていた。理由は光海君が王に相応しい相を持っていたからである。ある夜、光海君は書庫で二人の賊と遭遇してしまう。一人は捕らえたが、一人は逃走。彼等は『龍顔秘書』を盗み出して宣祖の失脚を企てていた。

 

顔の相がその人間の本質を表す事はあるのだが、このドラマの世界では人の相を正しく読み取る事で相手の事が何でも判ってしまうという前提で作られたストーリーになっている。宣祖が息子の光海君と対立し、王の座を巡って長年に渡って争っているのは史実通りであるが、そこから端を発し『龍顔秘書』に書かれている王の相と照らし合わせると宣祖が王に相応しい相では無かったという事実が宣祖のコンプレックスとなり、他でもない側室の子である光海君が王の相だと知って嫉妬したと言うのがこの二人の争いの火種になったという設定を取り入れた完全なフィクションである。

 

ただ王の座を巡る父と息子の戦いと言った見方も出来る一方で、それとは別にキム尚宮(カヒ)を巡る三人の男達の恋のバトルという側面も拭いきれない。というのはこのドラマのトラブルメーカーとなるキム・ドチがこれまた良く判らない行動パターンを示しつつ王の座争いに一枚絡んでくる。最初は想い人のカヒが命懸けで愛する光海君への嫉妬があったと思われるのだが、次第にドチは自らが王になるために行動を起こし始める。目的がぶれぶれで何をしたいのかが不明な事が多い。とにかく父と息子の争いに火種を生むためだけにドチを登場させた感が否めない。それでも軸となる宣祖と光海君がしっかりとした方向性を持っていれば良いのだが、実は宣祖も自分の意見をまるで持たず、その時々に応じて信じた人間の言いなりになって、昨日と今日では意見がころころ変わる。特に終盤の気紛れは酷い。しっかり見ていても宣祖が何故にこんな考えに走ったのかが理解に苦しむ。

 

ただ一つ言えるのはこのドラマの目的があくまで光海君を聖君に仕立てる事である。その点についてだけはブレる事は無かったのがせめてもの救いだった。またその流れで光海君とキム尚宮の恋愛も結ばれる事無く悲恋のまま終わってしまう。

 

もっと重臣達や王妃、側室も含めた策略や駆け引きなどがあればもっと興味深い内容になったと思うのだが、そう言った側面が薄いため面白さは半減。見ていてもストーリーが平坦で興味をあまりそそられない。

 

満足度は★★★

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嵐の女

【出演】 パク・ソニョン、ヒョン・ウソン、コ・ウンミ 他

 

貧しいながらも平穏な暮らしを送る心優しき主婦の日常がかつての同級生一家によって踏み躙られる。地獄へと突き落とされた女の復讐劇。

 

各話別のあらすじは別館の方へどうぞ

 

嵐の女

 

このドラマのヒロインであるジョンイムはどんなに貧しい生活を送ってもそれを不幸とは思わず、自分に与えられた幸せと捉えて日々の生活を一生懸命に生きる女性。それに対してジョンイムのかつての同級生であるヘビンは裕福な家庭に育ちながら、人の幸せを妬んでばかりいる女性。そんな二人が大人になって再会し、ヘビンはジョンイムの持つ何もかもが欲しくて堪らなくなる。

 

韓国ドラマでは良くあるタイプの復讐劇ではあるのだが、ヒロインが復讐心に駆られて自我を失うような事はなく、常に道徳心を保った上で復讐を遂行する部分がこのドラマの特徴である。そのため相手を陥れるとしても悪魔的な手段には出ない。全140話と話数が多いのはそのせい。どんな攻撃もジャブ程度で終わってしまうので、同じようなやられればやり返すの繰り返しがだらだらと続く印象が強い。嵐のような・・というコンセプトではあるのだが、そこまで強烈さは感じない。

 

そもそもの悲劇はヘビンの亡き恋人がジョンイムの夫であるムヨンと瓜二つである事から始まる。ところがこのドラマはそうした経緯を決して大切にはしない。会うためだけに用意したエピソードはその場限りで、その後の展開を見るとムヨン、及びムヨンの家族に対する扱いは酷過ぎるなんてものではない。どうもムヨンの家族は都合よく使い捨てるためだけに登場させたような扱いで、最後の方ではムヨンはヘビンの下僕も同然である。それに限らずヘビンとジョンイムを対立させるためにエピソードを使い捨てにする傾向がある。話数が多いためそんなエピソードがあった事もいつしか忘れてしまうのだが、適当に長くするためだけにエピソードを挟んでいるような流れはあまり良い感じは受けなかった。

 

さて恋愛面を見ればジョンイムとジュンテ、ヒョヌの三角関係があがる。しかも(途中で離婚するため)元夫のムヨンは完全に道化扱い。これもどうかと思うが・・・。この中でジュンテの立ち位置が面白い。まるでゲームでも行っているようにジョンイムが自分を頼るように仕向けていくのである。そして決して自分の気持ちを出したりしない。ゲームマスター的なジュンテの恋愛は興味深い。一方、ヒョヌは良く言えば一途で、悪く言えば単純明快。頭脳プレイと直球勝負の戦いはこのドラマの見所の一つである。

 

総合的に見ると取り立てて面白いわけでもなければ、即リターンの退屈さもない。可もなく不可もなくと言ったドラマだった。

 

満足度は★★★★

NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
(2016-07-02)

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君を愛した時間

【出演】 ハ・ジウォン、イ・ジヌク、ユン・ギュンサン 他

 

家が隣の幼馴染みとかつて婚約までした元恋人のピアニスト。恋愛に臆病になった三十代女性が新たな恋の訪れに心が揺れるラブストーリー。

 

理性と美貌を兼ね備えたオ・ハナは34歳を迎えた日、朝から仕事でトラブルが発生しててんやわんや。何とか無事解決したと思ったら、今度は恋人のチュ・ホジュンからプロポーズと思いきや二股を宣言されてしまう。二股をかけていた相手はハナの後輩でユン・ミンジ。頭に来たハナはミンジの企画した斬新な靴の企画を「何となく気に入らない」とこき下ろして没にしてしまう。酔っ払ったハナは何故自分を愛さないのか幼馴染みのウォンに尋ねる。ウォンには昔ハナに例え無人島で二人きりになっても絶対に愛さないと宣言された過去があった。ハナが荒れた事情を知ったウォンは結婚式場へ向かうハナを励まそうと同行するが、新郎のホジュンが二股を棚に上げてハナをストーカー扱いしたことに腹を立て、思わず殴ってしまう。式場は騒然となり、ハナが皆に謝罪する羽目に。二人で酒を飲んだハナとウォンは35歳までにどちらが先に結婚するか、500万ウォンの賭けをする。

 

三十代半ばのヒロインがかつて駄目になった恋愛をやり直すのか、幼馴染みとの友情を恋愛に発展させるのか、二人の男性の間を行ったり来たりしながら幸せの決断をする軌跡を描いたラブストーリーなのだが、おそらくこのドラマを少し見ただけで大方の人間はこの勝負は最初から成立していない事に気付くだろう。宣伝では三角関係という謳い文句となっているが、むしろ幼馴染みとの恋愛を成就させるための一つの試練という扱いになっており、何だか巻き込まれてしまった側が可哀想な感じさえするドラマだった。

 

心の中に互いの恋愛感情を秘めたまま友達関係を続けてきたハナとウォン。初っ端から二人の間には誰も入り込めない雰囲気があり、これじゃ別の人との恋愛を求めても無駄だと思ったらその通りだったという流れ。先が読めるだけに何が起きても「ああ、やっぱりな」で済まされてしまう。ベタなストーリーではあるものの、ハナとウォンの関係が非常に爽やかに描かれているので嫌味がないのがこのドラマの魅力である。

 

またハナは当初悲惨な恋愛の結末ばかりを迎える三十代半ばの惨めな女性のように見せているのだが、だんだんストーリーが進んでくると美人で仕事は出来て二人の男性から想われている非常に羨ましい女性だと判ってくる。そうなるとちょっと腹立たしさを感じるのも否めない。

 

満足度は★★★★

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キルミー・ヒールミー

【出演】 チソン、ファン・ジョンウム、パク・ソジュン 他

 

多重人格者の青年と精神科研修医の女性の純愛ストーリー。七人の人格を演じ分けるチソンの演技が見物!

 

スンジン財閥の御曹司であるチャ・ドヒョンは幼い頃パーティー火災で九死に一生を得た過去を持つ。成長したドヒョンはアメリカで平穏な大学生活を送り、大人しく模範生でアメフトでも頭角を現す彼は周囲から博愛主義者のように思われていた。ある日、連絡が取れなくなった友人のジェニファーの様子を見に行くと、ジェニファーは父親からDVを受けていた。ジェニファーを庇おうとしたドヒョン自身も暴力を振るわれるが、その際奇妙な光景が頭に浮かぶ。それは幼い自分が誰かに暴力を振るわれる映像だった。暴力に怯えるジェニファーのせいで不法侵入者として逮捕されたドヒョンは帰宅した直後、突然暴力的になりジェニファーの父親を叩きのめす。実はドヒョンは多重人格者で暴力を振るわれた事実が彼の攻撃的な人格を呼び覚ましてしまったのだ。これまでにも何度も目を覚ますと知らない場所にいる等前例があったため、ドヒョン自身多重人格である事は認識している。アメリカまで駆け付けたアン弁護士にドヒョンは自分の病気を母と祖母が理解出来るかどうか不安を告白する。

 

序盤は主人公が多重人格(解離性同一性障害)のためそこから次々と登場する人格が巻き起こす騒動が楽しく、特にトラブルメーカーであるアン・ヨナや海と酒が大好きなフェリー・パクが登場する際は完全にコミカル路線を突っ走っていく。ドラマ自体は苦悩する主人格ドヒョンのシリアスな内容が主体となっているものの、人格交代がもたらす騒動の爆発力が凄い。次に何が起きるのか判らない面白さに目が離せなくなる。またそれぞれの人格が判りやすいように服装や化粧、アクセサリー等で差別化を図っているが、それ以上に主演のチソンの表情が人格ごとに全く異なるのは見事である。顔を上げた際にアン・ヨナの顔になっていると思わずにやにやしてしまう。

 

さてこのドラマには多くの謎が隠されている。ドヒョンは多重人格による記憶の欠如以外にも幼い頃の記憶がない。その記憶の中にはオープニングで紹介されるスンジン財閥の不幸な過去が関わっている。どうやらドヒョンの多重人格もその辺に原因があるようだが、その失われた記憶にどんな真実が隠されているのかを発見するのもこのドラマの一つの面白さになっている。一転二転する展開に混迷を極める事実。そしてやっとの思いで解き放たれた真相には驚愕するばかりである。

 

満足度は★★★★★

NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
(2016-04-02)

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魔王

【出演】 オム・テウン、チュ・ジフン、シン・ミナ 他

一人の高校生を襲った殺人事件から12年後、事件の当事者達が次々殺害される連続殺人事件が起きる。共通するのは殺害現場に残された一枚のタロットカード。事件を追う熱血漢の刑事と人格者の弁護士の宿命の対決を描いたサスペンス。

自転車の前に転がって来たバスケットボールを拾った少女の脳裏に少年達が起こした映像が流れ込んでくる。彼女の名はソ・ヘイン。まるで誘われるように事件現場に現れた彼女は、息絶えた少年の前に呆然と立っていた。12年後、ヘインは図書館司書として働いていた。人や物に触れる事で記憶を読み取るサイコメトリーの能力は健在で、必要に応じてこっそりその能力を使ってトラブルを解決する事もあった。三月二十一日、ヘインの友人・ジュヒがタロットカードを盗まれる事件が起きる。奇しくもその日、クォン・ヒョンテ弁護士の元に差出人不明の宅配便が届き、その中から『審判』のタロットカードとナイフが入っていた。同日、正義感の強い熱血漢の刑事カン・オスの元にも赤い封筒に入ったおかしな手紙と宅配便で『審判』のタロットカードが届いていた。オスは悪い悪戯と相手にもしなかったのだが、ヒョンテ弁護士が殺害された現場に同じカードがあったのを見て疑問に思い始める。また図書館閉館時間まで本を読んでいたオ・スンハと出会ったヘインはその日を境に12年前の事件の悪夢にうなされるようになる。

日本でもリメイクされたほど人気の高かったドラマであるのが頷ける内容で、タロットカードによって一連の事件が同一犯人によって仕組まれたとは判るものの、それぞれの事件は全く異なる状況で起きていてそれぞれの事件には加害者も被害者も存在するが、その中に仕組んだ人間が見当たらないという奇怪なサスペンスである。しかも黒幕の書いたシナリオが見事過ぎるが故、警察がサイコメトラーのヘイン無しでは全く真相に行き着けなかっただろうというとんでもない内容である。

 

このドラマが制作されたのは随分以前になるのだが、確かに面白い。日本リメイク版を先に視聴しているのでストーリーは予め頭に入ってはいたものの、如何に日本版が本筋だけをすぽーんと切り抜いて底の浅いドラマにしたかが窺えるようだった。複雑な人間関係に緻密な犯罪計画、そして純愛とどの点から見ても秀逸であり、後日談でお茶を濁さないラストも見応えがある。

 

見所はカン・オスとオ・スンハの対決。この二人は序盤から真っ向から対決する立場にあり、性格的にも正反対に見える。ところがドラマが進む内に次第にこの二人に共通点が現れてくる。二人の対決がどこへ向かって行くのかがこのドラマの注目すべき点である。またヘインとの関係も見所の一つ。

 

満足度は★★★★★

ジェネオン エンタテインメント
(2007-12-05)

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王の女

【出演】 チソン、パク・ソニョン、ホン・スヒョン 他

 

朝鮮王朝の激動の時代を舞台に暴君として廃位された悲運の王と、生涯王の女としてその人生を捧げた一人の女官の宮廷ラブストーリー。原作はパク・チョンファ著作の『寝むって行くあの雲よ』。

 

各話別のあらすじは別館の方へどうぞ

 

王の女

 

このドラマは実在する人物・光海君が同じ時代に生きたキム尚宮と愛し合っていたという設定の元、如何にして光海君が王座を手に入れ奪還されたかをキム尚宮の目を通して描いていく韓国時代劇である。基本的には史実を元に制作されてはいるものの、昨今、歴史学者の中には光海君が暴君では無かった可能性を唱える者もいるため、むしろそちらの意見を汲んで光海君が暴君ではなく、暴君の烙印を押された事情について追及している。

 

そもそも王座が回ってくるはずも無かった光海君の生い立ちが大きく影響している。光海君は第14代王である宣祖の第二王子であり、しかも母親は正室ではない。正室との間には子宝に恵まれなかったため、本来ならば第一王子・臨海君が世子となってゆくゆくは王となるべきであった。ところが宣祖が寵愛する側室の子供を世子にしたいと、慣習を無視した事から全ての悲劇が始まる。朝廷内では慣習に基づいて第一王子を推す者と、宣祖の意に従う者で朝廷内は真っ二つに割れる。その観点から言えば光海君は外野も良い所なのだが、彼が愛した女官・ケトン(後のキム尚宮)が宣祖に見初められてしまったために二人が結ばれるためには自分自身が王になる以外になくなってしまう。勿論この恋愛については創作の域に過ぎないのだが、ただ野心のためだけでなく、愛を全うするために光海君が王になる必要があったというロマンティックな背景を追加したストーリーになっている。

 

光海君、キム尚宮共に波乱に富んだ人生を歩んだ事は間違いないのだが、見ていて面白かったのは光海君が世子になるまでの話。後半はヒロインのキム尚宮がとんでもない化け物になってしまい、しかも光海君と夜毎愛し合う場面を見せつけられると興味は半減してしまう。ラブストーリーの側面もあるだけに、恋愛が容易に成就しないからこそその切なさに同調するのであって、成就してそこに胡坐をかいてしまってはいまいち面白味に欠いてしまうものである。

 

実際には平穏無事な期間もあるはずなのだが、やはりそこはドラマだけに毎度慌ただしいイベントが勃発するように制作されている。歴史をたどる紙芝居のような感じもしたが、一つの歴史解釈を知るには興味深い内容である。

 

さていささか存在がいささか疑問なのが臨海君に加担したイ・ハンミンと千里眼の能力を持つソンイの存在。ソンイの夫となったギチュクも含めて前半ではかなり重要視されて登場していたのだが、途中からさっぱり出番が無くなり消息が不明となってしまう。特にハンミンはその生涯をソンイが意味深な発言をしていたにも関わらずそれについては最後まで触れられる事無く終了している。ギチュクだけはお愛想程度に最後に功績をあげるのだが、これも視聴率低迷の影響で本来予定していた話数が放送されなかった影響なのだろうか?

 

満足度は★★★★

ジェネオン エンタテインメント
(2009-01-07)

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