かくれんぼ

  • 2020.08.26 Wednesday
  • 16:09

【出演】 イ・ユリ、ソン・チャンウィ、オム・ヒョンギョン 他

 

誘拐された社長令嬢とその身代わりに社長令嬢となった女性。運命が入れ替わってしまった二人の愛憎劇。

 

各話別のあらすじは別館の方へどうぞ

 

かくれんぼ

 

厄移しの儀式というものが実際にあるのかどうかは不明だが、このドラマはそうした風習を未だに信じて行っている人がいるという仮定で制作されている。この手の風習を信じている人間というのは祈祷やまじないと言ったものを信じて縋る傾向があるのではないだろうか?断定はできないが、このドラマではメーク・パシフィック社の会長――ナ・ヘグムがそうした人物として描かれている。このヘグムが会社を私物化し、同族会社どころか血縁にしか会社を譲らないと思い込んだ事から悲劇が始まる。その思いは裏を返せば自分が生み出した会社を愛した結果ではあるのだが、血縁に拘るのは所謂会社も子供も自分の分身であるという気持ちが強いのだろう。要するに自分の物は他の誰にも渡せないと言うエゴイストな人間性の表れである。

 

ところが不幸にもヘグムの娘も孫も病弱だった。だから厄移しの儀式で他人の子供に厄を移せば良い。そんな事のために養子になった子供がどれだけ不幸かをヒロインのチェリンを通して伝えているのがこのドラマである。とにかくヘグムのやる事がえげつない。厄移しの儀式が済んだら、養子にとったチェリンは用済みになり深く掘った穴の中に放置するとか、病気になっても薬を与えず物置に放置するとか、誘拐事件が起きた後は施設に帰れと追い出すとか、やりたい放題。それでもヘグムは裕福な暮らしをさせてやったのだから感謝しろというスタンスなのである。そしてもう一人のエゴイストがテサングループの会長・テサン。息子の方はまだ幾分救いがあるものの、この親子もまたヘグム同様金に胡坐をかいた卑劣な輩として描かれている。

 

見所はどんなに苦境に置かれても愛するものを守り、しぶとく生きていくヒロインの強さである。この手の愛憎劇は何かされればそれを復讐という形で相手をとことん追い込んでいくものだが、このヒロインはそういうタイプではない。大切なものを守ることが最優先であり、卑劣さより正攻法を好んでいる。確かに人間である以上、間違った行いをする事もある。このヒロインも時にはやり方を誤ってしまう。パーフェクトなヒロインより人間臭く魅力的に思えた。

 

このドラマは全28話で放送されたものを視聴したため、カットされている部分があるのか話が飛んでしまう事が多々あった。特に最終回では主要な登場人物の数名がその後どうなったのか判らずじまいで終了してしまう。まあ、ヒロインの結末が判ればそれでドラマは成立するのかも知れないが、やや消化不良な最終回だった。

 

満足度は★★★★★

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知ってるワイフ

  • 2020.07.16 Thursday
  • 20:47

【出演】 チソン、ハン・ジミン、カン・ハンナ 他

 

過去にタイムスリップして過去を変えてしまった男が異なる人生を歩んでいく。運命の人と本当の幸せを手に入れるまでのラブストーリー。

 

チャ・ジュヒョクはKCU銀行の融資担当の行員。愛する女性――ソ・ウジンと結婚し、可愛い二人の子供にも恵まれたが、その生活は思い描いていたような生活ではなかった。ウジンは育児と家事と仕事に追われてすっかり心のゆとりを無くし、ジュヒョクを思いやる心のゆとりがない。常にギスギスして、些細な事でもキレてジュヒョクを怒鳴りつける。ジュヒョクはそんな生活にすっかり嫌気がさしていた。そんなある日、トラブルメーカーの新人――ファンのミスの責任を取らされ昼休み返上でチラシ配りをする羽目に。ところがチラシを配る最中、思いがけず同じ大学出身のイ・ヘウォンと再会する。ヘウォンはかつてジュヒョクが好きだったと告白し、ジュヒョクに優しくする。思い返せば大学のアイドル的存在だったヘウォンから一度だけコンサートに誘われたことがあった。しかしバスで痴漢に遭った女子高生のウジンを助けて警察署に同行したために、ヘウォンとの約束に間に合わずそのまま気まずくなってしまったのだ。もしもあの日、ウジンを助けなければ・・・。ジュヒョクは自分が誤った選択をしたと後悔せずにはいられなかった。仕事で元同僚の母親の葬儀に参列したジュヒョクは帰り道見慣れない料金所を通りがかる。電車の中で会った酔っ払いの老人から貰った2006年製造の500ウォン硬貨を投入すると、車が突然暴走し始める。気が付けばジュヒョクは大学時代に住んでいた家にいて、ソジンと初めて会った2006年のあの日に時間が戻っていた。

 

もしもあの時、違う選択をしたならば別の人生を歩んでいたかも知れない。

 

今や珍しくなくなったタイムリープ物が流行った裏には誰しもが抱くそんな気持ちがある。選択を間違えなければ自分はもっと幸せな人生を歩んだいたはずだ。人はそう思うから、自分が生きる未来が幸せになるように過去を変えようとする。このドラマもタイムリープ物の王道の流れを汲みつつ、その中で本当に間違っていたのは何なのかを気付いていく物語になっている。そして本当に幸せになりたいのなら、過去を変えるのではなく、自分の至らない所を見直すべきであり、ただそれだけで人生は不幸にも幸せにもなれるのだと示唆している。

 

このドラマを見ていて最も感じたのは、このドラマに登場する男性陣の家庭での立場の弱さだろうか。女性がとにかく強過ぎる。結婚生活を続けるためには男性が自分を殺して妻の機嫌を取りながら、持ち上げていかなければいけないのかと思うと他国の事情とは言え、男性陣が可哀想な気がしてならない。日本であればとっくに離婚問題に発展していそうな雰囲気である。男性はとかく忍耐と努力と御機嫌取り。幸せなラブストーリーではあるのだが、終始そちらの方ばかりが気になる作品である。

 

ありきたりなストーリーではあるものの、主人公の性格の良さと職場の雰囲気の良さに惹かれた。

 

満足度は★★★★★

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まぶしくて −私たちの輝く時間−

  • 2020.06.24 Wednesday
  • 15:14

【出演】 ハン・ジミン、ナム・ジュヒョク、ソン・ホジュン 他

 

時を戻す対価に人生の殆どの時間を失ってしまった女と輝かしい時間を無気力に生きる男。異なる時間を生きる二人の男女のラブストーリー。

 

キム・ヘジャはアナウンサー志望の平凡な25歳。5歳の頃に海岸で時を戻せる時計を見つけて、時々時間を巻き戻しながら生きていた。しかし時間を巻き戻した副作用で人より早く成長してしまうと知り、時計は封印する事にした。兄の友人から声が綺麗と褒められた事からアナウンサーを目指したものの、未だに公共放送を読み上げるくらいの仕事しかしていない。ある日、大学の放送部の飲み会に参加したヘジャは既にアナウンサーとして活躍している後輩からジュホンが帰国したと聞かされる。ジュホンはヘジャの初恋の人だが、飲み過ぎて告白は台無しに。その後、ジュホンは従軍記者となって海外に発ってしまった。もう一度ジュホンに会いたいと思ったヘジャはジュホンが参加する合宿に顔を出す。しかし飲み会の後、ジュホンが連れて来た従軍記者志望のジュナにアナウンサーとしてどれだけ努力しているのか問い質され、自分の未熟さを指摘されたヘジャは一人悔し涙を流す。

 

25歳の女が何度も時を巻き戻した結果、老人になってしまった。そんなコメディーのような展開で始まるドラマであるが、何故こんな風に時を戻せるのか、そして選択肢を間違わなければどんな結末になっていたのか、常に疑問が湧いてくる内容で話が進んでいく。このままヘジャは年寄りのまま生きていくのか? すぐ近くに愛するジュナがいても気付いては貰えない。何もかも失って人生を無気力に過ごすジュナの力になってあげることすらできない。そんな苦境を老人となったヘジャが老人となったままの自分で道を切り開いていく逞しさを示すドラマかと思いきや、終盤まさかの真実が襲う。完全にどんでん返しを狙った作品で、確かにそれまでの辻褄の合わなかった出来事もその時点でジグソーパズルのピースがはまったようにああ、そういう事だったのだと納得させられてしまう。そして語られる真実の物語は涙無くしては見られない家族愛の詰まったドラマである。

 

タイムリープのドラマは昨今珍しいものではない。このドラマもそういった流行に乗ったものかと思って見ていたのだが、それを逆手にとった話の構成が見事だった。何度も過去を繰り返して望んだ未来を迎えるご都合主義の展開になっていなのがこのドラマの良さではないだろうか。年老いたヘジャを演じるキム・ヘジャの可愛らしいお婆さんが特に印象深かった。

 

満足度は★★★★★

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SKYキャッスル 〜上流階級の妻たち〜

  • 2020.05.16 Saturday
  • 11:42

【出演】 ヨム・ジョンア、ユン・セア、オ・ナラ 他

 

0.1%の富裕層の人々だけしか住めない高級住宅街に住むセレブな家庭の受験戦争を描いたヒューマンドラマ。

 

各話別のあらすじは別館の方へどうぞ

 

SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜

 

学歴至上主義の韓国社会を反映した内容で、かつて受験地獄と言われた昭和中期〜後期の日本を更に過熱させたストーリーになっている。登場するのがセレブな家庭の人々だけに金なら惜しまない。子供が如何に優秀な大学に入れるかが子供の幸せという発想から、やがてそれは親の評価に繋がっていく。親達の間のマウンティングは全ては子供の成績如何で表面化する。その中でボスになりたければ優秀な子供を育てなければならない。

 

初回に突然マウンティングのボスである主婦が銃で自殺する。そんなショッキングな内容から始まり、最高峰のソウル医大に息子を入学させて幸せの絶頂にいたはずの家庭が崩壊する。子供が難関のソウル医大に入学したことは幸せを約束されたことではないのか?誰もが子供を優秀に育てることだけに命を賭け、そのためには金を惜しまず手段を選ばない。傍から見れば狂っているとしか思えない状況下で彼等の価値観をぶち壊すメガトン級のメッセージを叩きつける。そこからまるでそんな悲劇が無かったように親達は我が子の受験に躍起となり、その一方で次第に何故そんな悲劇が起きたのかという真相に嫌でも迫っていく。そしてその悲劇がどの家庭にも起こり得る身近な恐怖であると仄めかしていく。

 

やり過ぎて滑稽に思える面もある(特にミニョク)のだが、同時にそれが常識的な考えになってしまう社会が怖い。いつしか子供は親のマウンティングのための道具となっていて、子供達の幸せを考えてと口では言いながら子供達自身の意志を完全に無視しているのである。そんなセレブな家庭に相反する存在として登場するのが、自殺した一家が引っ越した後に入居した一家。そして優秀でありながらも家が貧しいためにロクに勉強する時間も取れない子供がいたりと、考え方の違いや貧富の差なども取り入れて話はどんどん複雑化していく。しかし面白い。どんどん夢中になってしまう。癖になる面白さを孕んだ作品である。

 

満足度は★★★★★

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ただ愛する仲

  • 2020.05.15 Friday
  • 22:46

【出演】 ジュノ(2PM)、ウォン・ジナ、イ・ギウ 他

 

ショッピングモール崩壊事故で奇跡的に生還した二人が成長して再会。苦難の日々を送っていた二人が恋に落ちていくラブストーリー。

 

ショッピングモールで子役スター――ハン・ヨンスの撮影が行われる。母親に言われて渋々付き添っていた姉のムンスは彼氏がショッピングモールに到着したと連絡を受けて、化粧をするために上の階に上った。ところが突然ショッピングモールの建物が揺れ始める。下の階ではヨンスがムンスに向かって何かを叫んでいたが良く聞こえない。その内、建物のあちこちに亀裂が入り、ムンスの目の前でヨンスが土煙に飲み込まれていった。ショッピングモールの倒壊事故から十二年が経ち、奇跡的に生き延びたムンスは未だにあの事故の悪夢を見ていた。現在、酒に溺れる母親と二人暮らし。銭湯を営む傍ら、建築模型の仕事を在宅で請け負いながら何とか生きていた。一方、同じく事故の生存者であるイ・ガンドゥはクラブ・マリのママから依頼を受けて、店の女の子に暴行したチョン・ユテクから金を巻き上げようとチョンユ建設に押し入っていた。しかし来客が来たため退散。階段を下りる途中、資料を届けるために16階を目指して階段を上っていたムンスとぶつかりそうになる。

 

大きな事故や自然災害が発生した場合、命を落とした多くの人々の話題は暗いニュースとして報道され、奇跡的に生還した人々の話題は明るいニュースとして報道される。事故と直接関わらない人間にとってただそれだけで終わってしまう。しかし事故の当事者や関係者はそれだけでは済まない。例え奇跡的な生還をしたとしても被害者なのである。事故の記憶は一生消える事が無く、心や体に様々な後遺症をもたらす。また中には自分が助かってしまった事で心を痛め、死者に対して申し訳ない思いに捉われ続ける人々もいる。このドラマ主人公二人はともにショッピングモールの事故に巻き込まれ、奇跡的に生還した二人である。ムンスはその事故で妹のヨンスに責任を感じながら生きている。ただ幸いだったのは頭を打った後遺症で事故直後の記憶が失われていること。一方、ガンドゥは事故の記憶を持つが故に、外傷だけでなく事故の幻影に脅かされる等様々なトラウマを抱えながら生きている。そう、このドラマは大きな事故から生還した人間のその後の人生を追った内容であり、同時にだからこそもう二度と大きな事故が起こらないように奮闘する様が描かれている。しかし事故後のガンドゥの状況を考えると恐ろしくなる。足には鉄筋が刺さり、身動きすることが出来ないまま、いつ来るか判らない助けを何日も待ち続けるのである。食べ物は何も無い。飲み物もない。一緒に被害に遭った少年が目の前で命を失うのをただ見ているだけしか出来ない恐怖は想像を絶する。

 

決して明るい内容ではない。誰も手を付けようとしなかった事故の跡地に再び建設工事が始まり、まるでそれに呼び寄せられる運命だったかのようにムンスとガンドゥもその工事に関わっていく。そんな身も蓋もない背景で進んでいくのだが、その工事に関わる主要人物達の恋愛模様が明るい話題としてストーリーに絡んでいくという構成になっている。まだ恋愛に発展していない段階のストーリーは見ているだけで憂鬱になる。

 

さてラストに関しては奇跡を起こした二人だから奇跡でまとめたとも考えられるが、何となく無理矢理ハッピーエンドに導いた感じがしなくもない。それについてはちょっと不満に思った。

 

満足度は★★★★

 

 

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彼女はキレイだった

  • 2020.03.31 Tuesday
  • 13:06

【出演】 ファン・ジョンウム、パク・ソジュン、コ・ジュニ 他

 

再会した幼馴染みの初恋相手がイケメン男子になって現れた。今の惨めな自分を彼に知られたくない一心で友人を代役にしてしまった事から始まるラブコメディー。

 

就活中のキム・ヘジンは残念な容姿が仇となってなかなか職にありつけず、居酒屋でバイトをしながら生活費を稼いでいた。一方、ヘジンの親友――ミン・ハリはプロポーション抜群の美人。沢山の男達からアプローチされるものの、恋愛には冷めていた。ある日、ヘジンの初恋の人――チ・ソンジュンから帰国するので会いたいとメールが届く。再会を楽しみにしていたヘジンだったが、いざ待ち合わせの場所へ行ってビックリする。昔はおデブちゃんだったソンジュンは今やイケメンの青年へと変貌を遂げていたのだ。しかもヘジンには気付かず、近くにいた美しい女性をヘジンと思い込んで声をかけてしまう。ここでヘジンはソンジュンが変貌したように自分も変貌していた事に気付く。昔は裕福な家庭に住む優秀で可愛いお嬢様だったヘジンだが、ソンジュンが引っ越した後、家は破産し成長するに従って父親に似た不細工な女になってしまったのだ。ソンジュンを幻滅させたくない一心でヘジンは会わずに帰って来てしまうのだが、ふと妙案を思いつく。ハリを代役に仕立ててソンジュンに会わせようと。

 

幼い頃は成績優秀で明るい美少女だったヘジン。しかし父親の遺伝子を強く受けてしまったために、成長するに従って髪の毛は収拾のつかない癖っ毛になり、美しかった顔は赤みとそばかすだらけに。ルームシェアをしている親友のハリが近くにいるだけに、その違いを見せ付けられ卑屈になる一方。そんなヘジンが再会したソンジュンの夢を壊したくないと企んだ身代わり計画。しかしそれは裏を返せばヘジンの悪い癖の裏返し。何もかも上手く行かないのは容姿のせいにして、色々なことを諦めて来たヘジン。このドラマはそんなヘジンが恋に仕事に必死に努力して夢と幸せを手にしていく物語である。

 

しかしヘジンのような人は世の中いっぱいいるのではないだろうか。本当は能力があるのに、それを認めてくれないのは容姿だけで判断する周囲が悪い。それもある意味間違ってはいないが、最初からそう言って諦めてしまうのでは何も出来なくなってしまう。そんなヘジンを舞台にあげてくれたのが雑誌記者のシニョクだった。今のヘジンからすれば配属されたファッション誌は全く場違いの職場だが、彼はヘジンの良さにいち早く気付き、ヘジンに恋する気持ちを隠してサポートする。このシニョクのとる行動がイケメン過ぎて堪らないのだ。

 

さてこのドラマには二つの謎が序盤から提示されている。一つは『ザ・モスト』編集部にいる会長の息子の正体。もう一つは作家テンの正体。ヘジンの身代わり作戦で複雑になってしまった恋愛模様が進展する中、この二つの謎が水面下で噂としてささやかれ続けるのだ。この正体当ても一つの楽しみになるのでは無いだろうか。

 

爽やかで明るいライトなラブコメディー。後味が非常に良かった。

 

満足度は★★★★

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逆転のマーメイド

  • 2020.01.08 Wednesday
  • 17:43

【出演】 シム・イヨン、オ・デギュ・ハニョン 他

 

献身的に夫や夫の家族に尽くして来た女が夫の愛人に妻の座を奪われる。不幸のどん底に落とされた女が新しい幸せを手に入れるまでのサクセスストーリー。

 

結婚して七年目を迎えたユン・イェウンは実家の近所にマイホームを手に入れ引っ越して来る。貧乏人だった夫――イ・ジンソプを支え、姑の意地悪にも笑顔を浮かべて尽くす生活がイェウンには幸せだと思っている。まさか夫が秘書――チョ・ファヨンと浮気しているとは夢にも思わず、なかなか子供が出来ない事を悩んでいた。そんな中、姑は舅の愛人がマイホーム資金を援助したと知ってイェウンに暴行を働く。一方、イェウンの姉――ユン・サンウンは有名な美容外科医――チェ・ジェウンと見合いに臨んでいた。しかし現れたのは彼の娘のジニ。見合いの席に代理人を寄越すジェウンにサンウンは失礼だと腹を立てるが、ジニの方は母親に良く似た優しい性格のサンウンが酷く気に入って、早速父親に報告するのだった。実はサンウンには音楽教室を開設するために多額の借金をしているという事情がある。見合いをしたのも金持ちと結婚して借金を返済する事が目的だったのだ。

 

まず思うのはイェウンが何故にジンソプと結婚したのか不思議で仕方が無い。イェウンと結婚する時は自殺未遂まで図って結婚を強行したジンソプも今や愛人のファヨンを溺愛中で、姑にいびられるイェウンをとことん蔑ろにする始末。子供が出来ないからと姑はぶつぶつ文句を言っているが、それ以前に人間性に問題ありの女性。舅が既に他の女性と暮らしているにも拘わらず、愛情も無いのに、ただ悔しいから離婚を認めずにいる。まあ、イェウンは良く出来た人物なので、離婚をした方が幸せに暮らせるのは火を見るよりも明らかなのだが、ジンソプを生涯の伴侶と信じて結婚しただけにどんなに酷い扱いでもただ堪える毎日を送っている。

 

こんな流れから始まるドラマなのだが、ドラマ内ではイェウンだけでなく他の登場する女性達にも脚光を浴びせてそれぞれの幸せについても見ていく流れになっている。またジンソプの愛人であるファヨンは何かといっては離婚した後もイェウンに嫌がらせをし続ける。最終的にこのファヨンの行動は全てジンソプを奪われたくないファヨンの気持ちの表れであったことが判明するのだが、それにしても拗らせ過ぎである。後半になればなるほどファヨンの存在がうざったくてならない。

 

さてそんな中でも興味があったのはサンウンの結婚。相手のジェウンとは偽装結婚で、お決まりの契約結婚だったのに愛情が芽生えて・・・と言った流れに。それはある程度予測できる結末ではあるものの、サンウンの予測不能な行動が楽しませてくれる。本来の主役は妹のイェウンの方なのに、イェウンルートがファヨンに無茶苦茶にされるので、サンウンの結婚の方が遥かに楽しみだった。

 

それにしてもこのドラマは食べ物を粗末にする場面や暴力場面が多過ぎる。見ていて滑稽というより気分が悪くなる。海苔巻きが凶器になるのだからもうね・・・。ファヨンが何かと暴言吐いてはイ家の人々を罵倒し、気に入らなければ暴力に訴える。本当にそんな場面ばかりで気が滅入る事が多かった。

 

満足度は★★★

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契約結婚

  • 2019.12.08 Sunday
  • 20:39

【出演】 イ・ソジン、ユイ、キム・ユリ 他

 

多額の借金を背負ったシングルマザーが脳腫瘍と診断される。一方、大手食品会社の御曹司は母親のドナーとなるべき『妻』を探していた。二人の利害が一致した時、二人は契約結婚という手段を選んだ。契約結婚から始まる切なくも儚い大人のラブストーリー。

 

各話別のあらすじは別館の方へどうぞ

 

契約結婚

 

このドラマを見てまず思うのが病人の多さである。ヒロインのヘスは脳腫瘍、もう一人の主人公であるジフンの父親は脳卒中、ジフンの母親は肝臓を患っている。それぞれいつ寿命が尽きてもおかしくない状況に瀕している。そんな中でそれぞれが残された時間をどんな風に生きるのかを見せられるドラマである。残された時間は短くてもその状況は人生のターニングポイントであるのは否めない。その時点から自分を変えていく者もいれば、これまでの人生を推し進める者もいる。そして人間らしく最後まで懸命に生きようとする者もいる。どんな生き方を選択するかはその人の自由ではあるのだが、ヘスの生き方は最も優等生な生き方である。もっと人間臭く生きても良いのにと何度思った事か・・・。

 

その一方で遺される人間の気持ちも切ない。大切な友人、親、恋人、そんな人達が突然死ぬかも知れないと思ったら、どう対処して良いのか困惑するし、自分にはその命をどうする事も出来ない無力さに押しつぶされて涙する事もある。

 

このドラマはそんな死と隣り合わせの状況の中、愛を育んだヘスとジフンのラブストーリーで、残された時間が僅かだと判っているからほんの少しでも幸せになろうとする二人が涙なしでは見られない。韓国ドラマらしく紆余曲折あるものの、愛のために大切な人のためだけに生きようとする純粋さが心に染みて来る。

 

そして何と言ってもドラマに花を添えるのが幼い娘・ウンソンの存在。愛らしく母親想いのウンソンが母の死を知った時どうなってしまうのか始終ハラハラして堪らなかった。

 

満足度は★★★★★

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優しい魔女

  • 2019.10.09 Wednesday
  • 16:34

【出演】 イ・ダヘ、リュ・スヨン、ペ・スビン 他

 

見た目はそっくりだが性格は正反対の双子。重病の妹の身代わりを務める事になった姉と超ハイスペックな男達との三角関係ラブコメディー。

 

双子の姉妹――チャ・ソンヒとチャ・ドヒは見た目はそっくりだが性格は正反対。二人は子供の頃から何をするのも一緒で仲が良かったが、二人が高校生の時、父親が理不尽な死に方をしてから少しずつ二人の間に亀裂が生じるようになった。姉のソンヒはソイン大学に主席合格するも家庭の事情から入学を辞退し、妹のドヒは姉の好意を少しも感謝する事無く進学した。その後、ドヒは子供の頃からの夢を叶えて客室乗務員となる。必要なものは金と権力と名誉。恋愛は無駄。家族を捨てて生きるドヒは東海航空の看板スターとして華やかな生活を送っていた。一方、ソンヒは必死に働いて家計を支えていたが、無職の青年――ポン・チョンデと結婚し、人から面倒を押し付けられて損ばかりする人生を送っていた。ある日、ドヒの家を訪ねたソンヒはドヒが元彼にストーカーされている事を知る。ドヒに異変があったのはそれから間もなくの事だった。突然ソンヒを訪ねて来たドヒはソンヒに自分の身代わりを頼んで意識不明の重体に陥る。

 

色々ツッコミどころはあるものの、文句なしに面白い。ドヒの代わりに出社したソンヒが経験も無いのに客室乗務員として飛行機に乗ってしまったり、愛欲を拒否して瞑想に耽るパイロットがいたり、東海航空の御曹司がアラブで遊び暮らしていたりとあまりに突飛でコミカルな設定に初回から食らいついて離さない魅力が満載のドラマである。しかしながらこのドラマで真に訴えたいのは心の優しさこそが人間の強さであると言う事。世知辛い世の中、優しいだけの人間は人に利用されて損ばかりしている。しかし優しさは決して間抜けではない。正反対の性格の双子の姉妹を通じてひしひしと伝わって来る。

 

全20話の韓国ドラマとしては短い内容のドラマだが、テンポは良いし長作のようなだらだら感は皆無。むしろ良くまとまっていて、気楽に楽しめる内容だった。またソンヒとソジンの純愛、悪を許せないソンヒの活躍、可愛らしくてしっかり者の娘・チョロンと先がどうなるのか気になる事ばかり。確かに東海航空のパワハラは行き過ぎた表現かも知れない。時代錯誤という感覚も無きにしも非ずだが、もしもそんなパワハラを解決するにはやはりソンヒのような人間が必要なのだろう。

 

満足度は★★★★★

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マスター・ククスの神 〜復讐の果てに〜

  • 2019.10.06 Sunday
  • 17:51

【出演】 チョン・ジョンミョン、チョ・ジェヒョン、チョン・ユミ 他

 

幼い頃両親を殺されたククス職人が復讐に生きる姿を描いた復讐劇。原作はパク・イングォンの人気コミック『マスター・ククスの神』を実写ドラマ化。

 

各話別のあらすじは別館の方へどうぞ

 

マスター・ククスの神 〜復讐の果てに〜

 

人間は怪物にならなければいけないのだろうか?

 

自らの幸せのために怪物となった男と、その男の犠牲となって命を落とした両親の仇を討とうと決意した男。この二人の生き様が軸となって展開していく。しかし互いに己の目的のためだけに突き進む姿は変わりなく、どんな目的や事情があろうとも己の欲のためだけに生きる人間は怪物となっていく。そしてその怪物に周囲は巻き込まれ、悲しみ、苦しみ、中には命を落とす者さえいる。

 

序盤から人が殺害される等陰惨な場面の多い作品で、キム・ギルトが怪物になっていった経緯が淡々と語られていく。ただ幸せを求めただけ。キム・ギルトは最後にこの言葉を口にする。事実、そうなのだ。貧しい家に生まれ父親から虐待を受けて来たギルトが生き延びるために見つけた術が力をつける事だったのだ。そのためにはギルトは何でもした。人を殺した事も生き延びるための手段だったに過ぎない。何を踏みつけてでものし上がる。傍から見れば身勝手な人間の極致だろうが、彼の身になって考えれば生き抜く事に必死で周囲を思いやる余裕などなかったと思われる。

 

一方、ム・ミョン(本名:チェ・スンソク)はギルトが父親にしたように、全く同じことをやり返して復讐を果たそうとした。つまりそれはギルトの罪を暴くだけでなく、ギルトの栄光を全て奪う事だった。ところが皮肉な事にギルトを復讐するためにミョン自身も怪物のようになっていく。

 

全編がシリアス一辺倒で進んでいく中、ギルトとミョンを取り巻く人々も全てが悲しみや苦しみの中にいて、常に誰かを憎んだり罵り合ったりと、復讐劇とは言えあまりスッキリしないのがこのドラマの特徴である。しかもこのドラマでは特に後半は誰が誰と手を組み、誰が誰を裏切るか等々人間関係が複雑化して時として判りづらくなる。またこのドラマはギルトとミョンの戦いだけでなく、他の人達の、特にミョンの孤児院仲間・ヨギョンの戦いにも目を向けているので、終盤はミョンの出演場面が殆ど見られず、あたかもヨギョンが主役だったかのように見えてしまう。

 

見所としては罪を犯した者がのうのうとのさばる世界を、孤児院出身の四人組が変えていくスーパーヒーロー的な活躍だろう。但し副題にあげられているように復讐が終わったからと言って何もかもが終わるわけではない。大切なのはそれからなのである。復讐に全てを捧げていた者達がどんな未来を迎えるのか。副題にも取り上げられているものの、ラストでは何となくニュアンスだけ伝えられているので、もう少し見てみたい気がした。

 

満足度は★★★★

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