小泉今日子原作『戦う女』 Chapter1「ママのいないあいだに」

  • 2015.04.09 Thursday
  • 16:47
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 門脇麦、山中崇、小菅汐梨 他
【放送】 2014年(フジNEXTライブ・プレミアム)

私はそんな母にとって、動く着せ替え人形だったのだと思う。

小泉今日子のエッセーを元に五話のドラマを作り上げた企画の第一話。原作は小泉今日子著の『戦う女 パンツ編』。1時間枠だがドラマは前半だけで残りは女性陣(門脇麦、YOU、友近、エリイ)によるトークで更生されている。

母親は編み物をしながら娘のミユに毛糸のパンツを脱ぐのを許さなかった。ミユの格好をコーディネイトするのは母親の役目。ミユの好みは取り入れられない。でもそれが当たり前だとミユは思っていた。ある日、父親が車にガソリンを入れると聞いて母親は突然買い物に行くと言い出す。しかも自分が買い物をしている間、父親にミユの面倒を押し付けるつもりなのだ。実は父親は不倫相手に会うつもりでいた。母親が一人で買い物に行ってしまった後、父親は大切な先生が来るとミユに言い聞かせる。

思いがけず父親と不倫相手のドライブデートに付き合う事になってしまった5歳の少女。これまで彼女にとって母親の言う事は絶対で、それに従ってきた。でも少女は見てしまった。父親の不倫相手の履いている大人のパンツを。自分の履いている野暮ったい毛糸のパンツなどではない。毛糸のパンツを履くのを自分の意思で拒んだ時、少女は母親から解放された解放感を得ると同時に、何かを失くしてしまった喪失感に苛まれる。このドラマはそんな少女の気持ちを父親の不倫相手である下着ショップの店主に絡ませて描いていく。

ちょっとした一歩を踏み出したストーリーなので、特にそこに何かを突き動かす感動があるわけではないが、スカートの下にパンツだけの状態の爽快感を知る者なら誰もが共感する内容である。風がスカートの中を吹き抜ける心地良さは絶品。そこには自由がある。

ドラマ中、特に目を惹いたのは少女と不倫相手が一緒に屋外で排泄する場面。勿論、本当にやっているわけではないのだが、その最中の表情をアップにするというのも斬新である。

満足度は★★★★

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なぜ東堂院聖也16歳は彼女が出来ないのか?

  • 2015.03.16 Monday
  • 16:12
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【出演】 小林豊、加藤和樹、板尾創路 他
【放送】 2014年(名テレ)

帰国子女で成績優秀、抜群の運動神経の持ち主である上に家は大金持ち。何もかも揃っている完璧なイケメン男子なのに何故か彼女が出来ない。彼が彼女をゲットするための日々の努力を描いた煩悩満載ラブコメディー。原作は内乃秋也&茂木完田のコミック『なぜ東堂院聖也16歳は彼女が出来ないのか?』。

ある日、葵山田学園高校に超イケメンの転校生・東堂院聖也がやってくる。帰国子女ながら成績は優秀で、スポーツも万能。おまけに家はメイドや執事のいる大金持ち。何もかも完璧な聖也はその日の内に女子生徒達の注目の的となる。しかしそんな聖也にも悩みがあった。小学生の頃、初めてクラスの女子からバレンタインデーのチョコレートを貰った聖也はその反応がダサいと女子から陰口を叩かれ、以来女子とまともに話す事も出来なくなってしまったのだ。その直後父親の仕事の関係で海外暮らしを続けていた聖也は帰国を機にトラウマを脱却して彼女を作ろうと野心を抱いていた。しかし聖也の気持ちとは裏腹に、周囲は完璧な聖也がまさかそんな陳腐な目標を掲げているとは夢にも思わず、女子生徒達からは高嶺の花と思われてしまう。

かなりお馬鹿なストーリーなので、笑う以前に頭が痛くなる。この馬鹿馬鹿しいまでのノリについていければ面白いのだろうが、はっきり言ってくだらないの一言。聖也にも萌えないし、相当イタイドラマである。ドラマイベント開催に漕ぎ着けた事に驚愕する。

原作のコミックは結構面白いのに、テレビドラマ用にオリジナル設定にしてしまった事が敗因。原作を読んでドラマを見るとがっかりする。

満足度は★★

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ツインズ〜早乙女兄弟の推理日誌〜

  • 2015.02.20 Friday
  • 19:45
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【出演】 小日向文世、河相我聞、遊井亮子 他
【放送】 2014年(TBS)

未解決のスーパー強盗事件の関係者が次々殺害される。ひょんな事から事件に関わってしまった医者が刑事である双子の弟に成り済まして事件解決に奔走するミステリーサスペンス。

京都の東山にある寺の境内で土の中に埋められた男の遺体が発見される。所持品の運転免許証から強盗犯として指名手配されていた土田英二と判る。翌日、土田の死亡を報じた新聞を目にした山村紀子は睡眠薬を大量に飲んで自殺を図った所を近所の主婦に発見され、早乙女医院へ搬送された。院長の早乙女京介と看護師長の菅野園子の迅速な処置で紀子は一命を取り留める。その直後病院にかけつけたのが京介の双子の弟で京都東山中央署の刑事・早乙女洋介と同僚の田宮良一だった。紀子は土田と内縁関係にあり、自分も土田の元へ行きたかったと涙ながらに訴えるが洋介も田宮もどうも腑に落ちない様子。また手首を切って入院していたエリコも紀子が嘘泣きだと指摘する。その夜、小料理屋『ゆきえ』に顔を出した京介と洋介はあけぼの町で起きたスーパー強盗事件の話題を口にする。紀子はそのスーパーの店員で普段から土田からのDVに苦しんでいた。また紀子を張り込んでいた元京都府警の刑事・新藤とデキていたという話もあり、そんな事情からどうしても紀子の自殺に疑問が残るのだと言う。

兄の京介は元大学病院で働く優秀な外科医であったにも関わらず、妻の死をきっかけに人々から愛される地域密着型の医師。一方、弟の洋介は刑事として日々真面目に事件を追い続けている。この双子の兄弟を小日向文也が一人二役でこなしている。しかし看護師長以外誰も区別がつかないなんて、53歳の双子がそこまで似ているというのも妙な話。まあ、それはさておき双子を主役に持ってくるのだから当然狙いは成り済まし。案の定、兄の京介は事件に興味を持ち始めると洋介を装って警察へ忍び込み、事件の情報を粗探しする。それが可能な警察ってどれだけセキュリティが甘いのやら。

ところで事件の方に目を向けると、それなりに練られたストーリーである。前述の件に加えてツッコミ所は多いものの話を二転三転させる努力は買う。但し真相にオブラートをかけるのが雑で、先が読めるような隠し方にしかなっていないのが玉に瑕である。判り易い分だけ面白味にかける。またサブタイトルには『早乙女兄弟の〜』となっているが、殆ど兄だけの活躍で成り立っているのはどうかと・・・。

満足度は★★★

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恋の合宿免許っ!

  • 2015.01.07 Wednesday
  • 00:30
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【出演】 清水富美加、中島広稀、矢野聖人 他
【放送】 2014年(フジ)

宮古島の教習所へとやってきた個性的な少女が運転免許と彼氏奪還を目指して仲間達と奮闘する姿を描いたラブコメディー。このドラマは4夜連続ドラマスペシャルとして放送された。尚、出演者は新人発掘のためにオーディションで選ばれている。

クリスマスを前に加賀谷玲奈はショッキングな光景を目にする。それは片想い中のアキラが大人の女性の運転する車の助手席に乗っていた事。このままではクリスマスにアキラに告白する計画が台無し。いつも出遅れてばかりいる玲奈だったがこの時ばかりは一念発起して早速運転免許を取得するべく宮古島へとやってきた。合宿免許なら短期間で免許を取得出来ると踏んだのだ。ところが同じく合宿免許に来ている人達から話を聞くと、短期間どころか何度も仮免試験を落とされ延長の嵐。もしや金をふんだくるためにわざと試験で落としているのではないかと疑った玲奈は早速調査を開始する。

運転免許を取得する目的は様々。玲奈を始め、今回登場する合宿免許の仲間達は何れもそれぞれ何か思う所があって免許を取りに来た面々なのだが、残念な事に免許とは程遠い劣等生ばかり。玲奈も実はその一人。確かに合宿免許は短期間で取得出来る可能性はあるものの、それはあくまでスケジュール通り取得する技術がある場合の話で、運転に支障があればずるずると期間は伸びてしまうものである。甘い考えで宮古島までやってきた玲奈が果たしてクリスマスまでの免許を取得できるのかどうかがドラマの焦点となっている。

4夜連続ドラマと言ってもそれぞれが1話完結のエピソードになっていて、毎回何かしら騒動が起きて、解決するというパターン。但し騒動は大した騒動には発展せず、それを出演陣の個性で持たせていると言った感じである。当初、玲奈は空気を読まずに突っ走る少々イタイ少女なのだが、他人を放っておけない面があり、それが話をハートフルな内容に変えてくれる。ヒロインの天然系の愛らしさが非常に魅力的だった。

ドラマ自体はしっかりと制作されていて、それなりに面白い。ラストは無理矢理まとめてきた感じが漂っているが、これはこれでアリという気もなきにしもあらず。

満足度は★★★
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平成舞祭組男

  • 2015.01.06 Tuesday
  • 00:37
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【出演】 舞祭組、南沢奈央、マイコ 他
【放送】 2014年(日テレ)

不器用だがピュアなハートだけは負けない。・・・逆を言えばそれ以外はすべて負けている、どこまでもブサイクでどこまでの愛すべき男たちの物語。中居正広プロデュースでKis-My-Ft2のメンバーのうちスポットが当たらない四人で結成したスペシャルユニット『舞祭組』が冴えない会社員四人組役で主演を務めている。尚、基本的に三十分の深夜枠で放送されたが、全12話の内、第9話〜第12話は二話ずつ一時間枠で放送されている。

パクパク製菓西東京支社では営業企画二部の営業マン横尾、宮田、千賀、二階堂の四名が課長の芹沢に大目玉を食らっていた。それもそのはず。彼等がパクパクチョコの発注数を間違えて、大量のパクパクチョコがオフィスに山積みにされていたのである。商品の整理を言いつけられた四人が商品を運び出そうとするものの、先頭の横尾が振り返った途端全員が衝突して商品を廊下にばらまいてしまう有様。おまけに総務部のマドンナ・湊里香にみとれて、段ボール箱から飛び出した商品を踏んでしまう失態まで犯してしまう。屋上で涙する四人組。しかしその程度で挫ける彼等では無い。翌日、前任者の退職で穴の開いたチームリーダー職に横尾が昇格すると浮かれ気分の四人組だったが、そんな彼等の前に本社から異動になった南条愛が現れる。愛はばりばりのキャリアウーマンで、早速横尾のネクタイを厳しく注意する。

パクパクチョコのCMにKis-My-Ft2の残りのメンバー(玉森、北山、藤ヶ谷)が出演しているのはご愛嬌。ドラマには出演しないものの、最後の最後で美味しい所を全てかっさらっていく扱いの違いにはついつい笑ってしまう。

仕事が全く出来ないわけじゃないのにどこか残念な四人の営業マンが精一杯仕事を頑張る姿をコミカルに描いたストーリーで、得意のダンスを活かして何かにつけミュージカル風になるのがミソ。ドラマと位置づけられているが、主演の四人組はほぼ大根に近い。そのためコントと言われると妙に納得するものがある。

残念な四人組ではあるものの、チームワークは極めて良好。時に喧嘩をする事はあっても、一度同じ目標に向かえば、協力して成し遂げていく団結力には長けている。特にドラマの後半はそのチームワークによって会社を支えていく彼等の姿が中心となったストーリーになっている。タイトルには『平成』とついているものの昭和の香りが漂う熱血サラリーマン物なのでコントと割り切って気楽に見る分には申し分のないドラマであるが、Kis-My-Ft2を知らないと面白さは半減してしまう。

満足度は★★★

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ママとパパが生きる理由。

  • 2015.01.03 Saturday
  • 20:34
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【出演】 吹石一恵、田中哲司、青木崇高 他
【放送】 2014年(TBS)

ともに癌と診断され余命宣告を受けた夫婦が幼い子供達のために前向きに生きる姿を描いた闘病日記。原案は芽生著の『私、乳がん。夫、肺がん。39歳、夫婦で余命宣告。〜私は、”私の命”をあきらめない』。1クールの前半を別の連ドラ(『MOZU2』)が放送されていたため、全6回と放送回数は短い。

専業主婦の吉岡柊子はSEの夫・賢一との関係も良好で、二人の子供達にも恵まれ幸せな家庭を築いていた。ホノルルマラソンを目指して毎朝マラソンに余念がない。ある日、マラソンを終えて帰宅した柊子はシャワーを浴びようとして胸にしこりがあるのに気付く。しかし大して気にせず、いつものように長女の亜衣を幼稚園まで送り届け、家事に従事していた。その翌日、マラソンの最中に胸に違和感を覚える。急に不安になった柊子は思い切って婦人科のクリニックで診察を受ける。結果、腫瘍が認められ、詳しく調べるために乳腺科での再検査を勧められる。一方、賢一は中国への急な出張が決まり一週間は帰れないと言う。仕方なく柊子は由宇を連れて検査を受けるが、診断結果は悪性腫瘍。しかも既に肝臓への転移していた。

原案となった書籍は作者の実話で、アメーバブログに綴られた癌宣告を受けた夫婦の闘病記を書籍化したもの。当人は昨年他界しているが、その明るく前向きな夫婦の姿に多くの人々が感銘している。このドラマはその実話を元にドラマ化したもの。

幸せな家族を突然襲った癌の恐怖。治療をしても治るかどうかも判らない不透明さが、当人だけでなく家族までもを絶望させてしまう。しかし病気だと言って何もかもを諦めてしまえばそこまで。残された時間、どう過ごしていくかが大切なのである。このドラマでは最後まで生きる事を諦めず前向きに生きた柊子の姿を通して、家族との心温まるエピソードを中心に描いていく。そのため闘病日記とはいうものの病に苦しむ場面は全体に少なめである。あまり長々と闘病中の姿を見せられるのは見ている側も滅入ってしまうため、これはあくまでドキュメンタリーではなくドラマなので全6話の短さは丁度良い長さに感じた。

ドラマ中、特に気になったのが柊子と母親の関係。仕事を持ち常に多忙な母親の下で育った柊子は、何かあると柊子の意見を聞かず自分の意見を主張する母親に壁を作って生きている。他人から見ればしっかり者と見られるが、それは多忙な母親に面倒をかけさせまいとする心理の裏返し。その結果、柊子は悩みや不安を全て自分の中で抱えてしまうようになってしまった。そんな母と娘の関係が奇しくも柊子が癌を患った事で和解していく。疎遠になっていたのは決して相手を嫌悪していたからではない。ただ自分の気持ちが相手に伝わらなかっただけ。長い月日の蟠りが解けた瞬間が非常に感動的だった。

満足度は★★★★

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隣のレジの梅木さん

  • 2014.12.31 Wednesday
  • 10:31
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【出演】 馬場園梓、有村架純、神野美鈴 他
【放送】 2014年(フジ)

どんな人にも悩みはある。それぞれ悩みを抱えたスーパーで働く女性達三人が、その中で最も悲惨な人生を送っているように思えるぽっちゃり体型の店員の姿を軸に、自分の問題と向き合っていく姿を描いたヒューマンコメディー。第26回ヤングシナリオ大賞受賞作品『隣のレジの梅木さん』のテレビドラマ化。尚、安達祐実が愛人役でゲスト出演している。

クリスマス商戦真っ只中のナチュラルストアの店内で突然男の怒鳴り声が響き渡る。怒鳴られているのはこの店に勤務するぽっちゃり体型の梅木響子。心配した同僚の沢村美香や黒崎清子が従業員控室で特大のアイスを頬張る響子に先程の客の事を尋ねると、どうやら客はレジ袋が有料と聞いてキレたらしい。周囲が心配する程響子に堪えている様子はなかった。美香は最近響子が客から絡まれるのは体型のせいではないかと指摘する。スーパーの仕事が終わると響子はラーメン永楽で働いている。店長の広志とは恋人同士なのだが、広志の家族は響子を毛嫌いしていた。

不幸な人間は他人の不幸は活力になっても、他人の幸福は気力を奪う糧となってしまう。そんな捻じれた人間感情が根底にあるドラマで、メインとなる三人のスーパーの女性店員達は何れも厄介な問題を抱えた不幸な人間となっている。ドラマはそんな女性達が自分の問題と向き合い、一歩前に進むまでを描いている。一歩前に進んだ証として使用されているのが店員のネームプレートを外すという表現方法が面白い。

三人の問題を扱ってはいるものの、主軸となっているのは響子の妊娠。しかしあまり深くは掘り下げないままストーリーが進んでいく。そのため色々な問題が徐々に噴出してはいるものの、どれもそれとなくそうだと感じさせるニュアンスだけで終了しており、視聴者の想像に任せる部分が非常に大きい。それもあって問題を見過ごしてしまう事も多々ある。下手をするとただ三人の女性の日常のドラマとしか見えない可能性もある。放送時間内に強引に詰め込んだ感が否めない。

満足度は★★★

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シンデレラデート

  • 2014.12.29 Monday
  • 01:03
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【出演】 星野真理、眞島秀和、陣内智則 他
【放送】 2014年(フジ)

永遠の愛を誓って結婚したのに異国の地で運命の人に出会ってしまった。その時から幸せな結婚生活が色あせていく。禁断の恋に落ちた男女の甘く切ないロマンティックラブストーリー。

英琳高校の国語科教師を務める西村真琴は夫の健吾と結婚して十年目を迎え、高校の夏休みを利用してジャカルタへ旅行に行く計画を立てていた。実は未だ西村夫妻は子宝に恵まれず、この旅は小作りのための旅でもあったのである。ところが西村建築事務所の所長を務める健吾は出発直前になって大阪の仕事がトラブってしまいそちらへ駆けつける事に。仕方なく真琴は一人でジャカルタへ旅立っていく。真琴が民族衣装に身を包み観光を楽しんでいる時、一人の男性とぶつかってしまう。彼は毎報新聞社のジャカルタ支局長・結城涼太。ぶつかったのは前方不注意の真琴のせいだったが、涼太の厚かましい態度に機嫌を損ねてしまう。それを皮切りに事有る毎に涼太と顔を合わせるようになる。ジャカルタ留学中の教え子・木島綾と共に外出した真琴は二人組の暴漢に襲われる。綾を逃がした後、絶体絶命のピンチに陥った真琴を助けに駆け付けたのは涼太だった。

ピュアなラブストーリーという事で正統派の人間が常識的には許されない禁忌の恋に落ちるという内容で、中心となる真琴はあくまで清く正しく、涼太は強い正義感を持った人間に描かれていて、自分を貶めるための狡猾さはあっても世渡りするために狡猾にはなれず、それ故に真琴が人妻である現実に二人は苦しむ事になる。

しかし真琴の場合、その清く正しい生き方がどうにも嫌味に取れてしまい、共感が持てない。両親も教師で、自らも高校教師になったため常識的な生き方しか許されないと固執してしまうせいなのかも知れないが、聖女というより常識を振り翳して周囲を振り回す悪女に見えてしまう。特に一年後の約束をした辺りからは最悪である。涼太に迷惑をかけないために涼太の存在を隠して離婚に踏み切ろうなんて笑止千万。自分勝手も甚だしい。筋を通して話し合いで離婚を成立させるも何もないだろう。ヒロインの優しさや相手に対する思いやりを感じる前に、そんな馬鹿な事を考えたヒロインに腹立たしさを感じた。

但し恋愛を離れてみればこのドラマは完全に学園物である。勿論それをメインにしたドラマに比べればライトな扱いではあるが、真琴や涼太が生徒達の問題に真摯に向き合う姿は一端の学園ドラマである。臨時教員でありながら、生徒達を守るために学校側の事なかれ主義に異論を唱える真琴には教師のあるべき姿を投影させているように思えた。

それにしても相変わらず吉本の芸人起用の風潮は健在。魅惑の校医の不倫相手としてバイきんぐの小峠英二が登場するのは意外性もあるし、こういうポイントをついた起用は面白い。しかし真琴の夫役として登場する陣内智則の台詞棒読みは酷い。元々関西弁の人間を無理矢理標準語で話させたために起きたハプニングなのかも知れないが、出番が多いだけに流石にいただけない。あそこまで標準語に支障があるなら関西弁のまま登場させた方が自然だったのではないだろうか?

尚、ドラマの途中で流れる単身赴任の父親の元へやってきた娘二人が夕食を失敗するエピソードのCMが微笑ましかった。

満足度は★★★★

Sharo
インディーズレーベル
(2014-12-03)

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ファースト・クラス

  • 2014.12.28 Sunday
  • 11:42
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 沢尻エリカ、木村佳乃、倉科カナ 他
【放送】 2014年(フジ)

ファッション雑誌編集部からファッション業界へ足を踏み入れた一人の女の生き残りを賭けたシンデレラストーリー。今年の春に放送された『ファースト・クラス』の続編。腹黒い女達の辛辣な本音がバシバシ飛び出し、女同士の意地と見栄とプライドのぶつけ合う様は前作よりグレードアップ。今回は悪女の数も増えて更に濃いいドラマに。

ファッション雑誌『ファースト・クラス』編集部の面々は『TATSUKO YANO』の春夏コレクションのファッションショーへ取材に現れる。ステージの上にはずらりと並んだモノトーンの服を着たモデル達。しかしかつてファッション業界をリードしてきた一流デザイナー・矢野竜子はブランド名を提供しているだけで、デザインは他人任せ。そのせいかどれも目新しさは無く、編集部の感想もこき下ろすものばかり。会場には瀧川蘭子の姿もあった。蘭子は長年『TATSUKO YANO』の経営に携わって来たが、最近突然退社して新たなパートナーの間宮充と共に新会社を立ち上げている。それもあって今や『TATSUKO YANO』は経営危機に直面していた。銀行にも融資を渋られた竜子は打開策としてクリエイティブディレクターに廣木リカを採用する。リカは傾きかけたファッションブランドを立ち直らせるプロ。早速、今年の秋冬コレクションを一週間後に発表するので、デザイナーやアシスタントデザイナーにすぐにデザインを提出するよう指示する。またリカ自身が採用した吉成ちなみにも同じ課題を課す。

前作が深夜枠での放送ながら話題になったのは悪女達の心の中の毒舌がテンポ良く垂れ流しされ、尚且つその毒舌がアニメやゲーム、そして芸人ネタ等々その道に精通していないと判らないマニアックな言葉を絡めてくる突飛さにあった。勿論悪女達が仕向ける姑息なやり口にヒロインのちなみが足元をすくわれ、それを唯一正統派のちなみが次第に増えていく仲間と力を合わせて乗り越えていくシンデレラストーリーがメインであるのだが、シンデレラより意地悪なお姉さん達の方が何かと目に付くのが面白かった。

今回はその悪女達の数が増えた事もあって、それぞれ毒舌の特徴を出すため短歌に博多弁に凪子新聞等々多方面にちらばせているのだが、これが完全に裏目に。何しろ本音を垂れ流す悪女が前作に比べて小物なのである。数はいても小物で、結局ちなみを苦しめるのは本音を垂れ流さない経営陣同士の業界生き残りをかけた争い。本音を垂れ流す悪女達も所詮そういった経営陣のコマに過ぎず、聞こえてくる本音もどこか馬鹿っぽく前作のような切れ味がない。

さてちなみの相手役として登場するのが間宮充。勿論、ちなみにはカメラマンの恋人がいるので恋愛関係には発展しないが、栄光を手中に収めていた充が最後は何もかも捨ててちなみに尽くしていく。ところが二人が良い雰囲気になった途端、すっかり忘れ去られていた恋人が最終回に登場し、美味しい所を全て浚っていく展開に。この展開は幾ら何でも可哀想過ぎる。ちなみが恋人がいない間に新しい恋人を作る薄情な女にしないための措置であるのかも知れないが、ここでEXILEよりジャニーズに乾杯のリアルな現実が垣間見えてしまう。

期待をかけてゴールデン枠に進出したものの、女達の殺伐とした争いは幅広く受け入れられる内容ではない。それよりはむしろほっとしながら見られる裏番組のラブストーリーに視聴者が流れてしまったのもごく自然な結果と言える。唯一ミッツ・マングローブの登場には爆笑した。

満足度は★★★

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信長協奏曲

  • 2014.12.26 Friday
  • 00:12
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【出演】 小栗旬、向井理、柴咲コウ 他
【放送】 2014年(フジ)

現代の高校生が戦国時代へタイムスリップ!自分と瓜二つの織田信長になって戦国の世を生き抜くSF時代劇。月9初の時代劇。原作は石井あゆみのコミック『信長協奏曲』。

高校生のサブローは同じクラスの女子にコクるも断られ、他の男子生徒の笑い種にされてしまう。不貞腐れたサブローは足を踏み外した途端、目を開けると自分と瓜二つの織田信長なる人物に身代わりを頼まれてしまう。織田信長は聡明で心優しい人物で家臣からも慕われており、現代に伝えられていた話と大間違い。実は本物の信長は命が惜しくて逃げ出したのだが、そうとは知らないサブローは礼儀も何も無いままに鎧甲冑をつけて戦へ向かう。戦を生で見たサブローは大喜びで自らも戦へと飛び込んでいく。しかし戦は平和な時代を生きてきたサブローには思いも寄らない凄惨な殺し合い。命からがら戦から離脱したサブローは、織田軍の旗を掲げた刺客に命を狙われる。

原作の良さに惹かれて見始めたものの、期待を裏切らない出来で最高に面白かった。現代から過去へタイムスリップしてその時代で生きる事になるシチュエーションは他のドラマでも良く使われるネタ。それでも見飽きた感じがしないのはそれだけスタッフのドラマへの力の注ぎようが半端ではない証。乗馬の場面一つをとっても出演陣の馬を乗りこなす姿が様になっていて、相当練習を重ねた様子が窺える。また現代のギャグや流行をそれとなく台詞の合間に挟ませてサブローが現代人である事を意識させる手法には感心する。また出演陣は全て現代人。そのため体型や顔の作りが和装にあまり似合わない(特に水原希子の起用はない)等の難点はあるものの、その分衣装を派手にアレンジして違和感を与えないよう工夫が見られる。

本来は何年にも渡る歴史を辿る内容のはずだが、このドラマではかなり短期間に凝縮されている。サブローが信長の身代わりになったからこそ史実の信長の破天荒さが出たと言う解釈も奇抜ではあるものの、納得出来る解釈の一つになっているのが興味深い。

このドラマの中で一番印象深かったのがまむしこと斎藤道三の警官姿。まさか斎藤道三までもがタイムスリップした人物であるとは・・・。いやぁ、あのフレンドリーな斎藤道三には笑えた。

しかし本能寺の変を前に映画予告はないだろう。しかも公開は一年後。制作側の都合上仕方ないのかも知れないが、せっかくの盛り上がりもそんな先では萎えてしまう。

満足度は★★★★★

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