砂の密室

  • 2015.01.25 Sunday
  • 00:27
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 市原悦子、岡本富士太、倉田まり子 他
【放送】 1981年(テレ朝)

俳句が趣味の主婦が自宅で死亡している隣人を発見する。事件当時、家は密室だった。主婦を見下す刑事に腹を立てた彼女は若手刑事と共に真相究明に乗り出す。原作は宮原昭夫著の『若葉照る』。傑作推理劇場の一編として放送された。

風の強いある日、俳句好きな主婦達が集まって俳句会を開いていた。ところが肝心の幹事である鈴木夫人がいつまでも現れない。不審に思った俳句仲間で隣人の森夫人が様子を見に行くと、カーテンの空いた隙間から鈴木夫人が頭から血を流して絶命していた。警察の調べで当時家はしっかり戸締りがされており、唯一鍵が開いていたのは殺人現場となった和室にある小さな掃き出し口だけ。しかし地面も窓の桟にも砂が大量に積もっており、誰かが窓から出た形跡は見られなかった。森夫人が別の誰かが家にいたと証言するものの、刑事は彼女の証言を笑い飛ばし事故死と断定する。

密室トリックを使用した殺人事件を平凡な主婦が暴いていくと言うストーリーになっているのだが、感心するのはその一連のストーリーの中に地方都市の抱える社会問題や人々の言動に当時のありがちな風潮を上手く取り込んでいる事である。ヒロインの主婦はやっと手に入れたマイホーム(かなり田舎ではあるが・・・)を死守するために夫を単身赴任に行かせ、自分は家事の合間に趣味の俳句を興じているという当時としてはごく一般的な考え方を持つ主婦像。ところがこれを市原悦子が演じると友人の葬儀の際にその死を悲しむより前に追悼句会のために俳句を考えていたり、趣味の俳句を高尚な趣味と捉えて才媛を気取ってみたりと、何故かコミカルで個性の強いキャラになっている。

原作が短編小説であるため一時間の放送時間でも詰め込み過ぎという感じは一切しない。事件の根本に流れる物が重苦しい割にはテンポは軽快で見ていて飽きない。最後まで楽しめるドラマである。

満足度は★★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ
コメント
コメントする

calendar

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< August 2019 >>

にほんブログ村

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered by

無料ブログ作成サービス JUGEM