流転の王妃・最後の皇弟 〜ラストエンペラーの時代を生きた夫と妻の波乱の生涯〜 第一夜

  • 2015.02.08 Sunday
  • 10:24
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 常盤貴子、竹野内豊、反町隆史 他
【放送】 2003年(テレ朝)

清朝最後の皇帝である溥儀の弟・溥傑と、彼に嫁いだ華族の娘の苦難の歴史を描いた夫婦愛の物語。原作は愛新覚羅浩の自伝『「流転の王妃」の昭和史』、愛新覚羅溥傑の自伝『溥傑自伝』。このドラマはテレビ朝日開局45周年記念ドラマとして二夜連続で放送された第一夜。ナレーションは仙道敦子が務めている。

昭和11年9月、嵯峨侯爵家の長女・浩は妹達と乗馬の際、つい軍人の演習場付近まで足を延ばしてしまう。鉄砲の音に怯える幹子に諭されて引き返したものの、実は演習場には浩の運命の人・愛新覚羅溥傑がいたのだが、まだお嬢様学校で優雅な日々を過ごす浩には結婚など頭になく、専ら画家になる夢を見て絵を描いていた。溥傑は満州国皇帝・溥儀の弟。溥儀から政略結婚を命じられて縁談を受ける事に。嵯峨侯爵家は皇室に近い家柄。突然政略結婚を命じられた浩は寝耳に水で反発するが、軍の命令には逆らえない。翌1月、溥傑と浩の見合いが極秘裏に行われた。活発な性格の浩は相手が気に入らなければ外国に逃げるつもりで見合いに臨むが、初めて会った軍服姿の溥傑の日本と中国の平和を願う誠実で穏やかな人柄に惹かれていく。また溥傑も浩が気に入り、二人はデートを重ねて結婚の意思を固める。婚約が発表された途端、浩の生活は一転する。これが浩の流転の運命の幕開けとなった。

第一夜は浩が溥傑の妻となり満州国で暮らす中、夫妻の日満親善の願いも虚しく日本人と中国人の溝の深さを目の当たりにし、絶望と悲しみに打ちひしがれるまでを描いている。

そもそもこの結婚自体が軍の強い思惑の中から始まっている。清朝最後の皇帝、つまりラストエンペラーである溥儀が満州国の皇帝に収まっている満州で、満州に駐屯している関東軍が満州国を掌握するため日本人の血を受け継いだ夫妻の子を次期皇帝に据える目的で行われた政略結婚だったのである。勿論浩と溥傑はそんな目的とは関係なく、表向きは政略結婚であったとしても本人同士は愛情を持って結婚している。そしてこの結婚が日満親善に繋がると信じて。しかし満州の現実は関東軍の横暴により中国人は日本人に憎しみを募らせ、抗日感情に溢れていた。やがてそれは大きな暴動へと発展していく。憎しみが憎しみを生むと言う悪循環に夫妻の気持ちとは裏腹に中国人と日本人の亀裂は深まっていくばかり。

出演陣の豪華とかそんな事はどうでも良く、とにかくこれは浩の見た現実であるのでドラマから受ける重みが生半可なものではない。勿論関東軍の横暴はあんな物ではないだろうが、当時の満州国の状況が切々と伝わってくる。

公開処刑の場面は寒気がした。関東軍の軍人達は家族や仲間を殺された恨みを中国人という一括りで晴らそうとし、良く調べもせず中国人と言うだけで銃殺する。それを見ている日本人の澄ました表情。目の前で人間が処刑されているというのにその痛みをまるで感じていない。これこそが狂った時代の象徴なのだと思わずにはいられなかった。

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