怪談 宵宮雨

  • 2016.08.18 Thursday
  • 07:47

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 中村勘三郎、伊藤雄之助、市川和子 他

【放送】 1970年(東京12チャンネル)

 

伯父の財産を手に入れるために伯父を殺害した強欲な男が伯父の幽霊に復讐される復讐劇。原作は宇野信夫著の『巷談宵宮雨』。日本怪談劇場の第九話として放送された。

 

日本橋で晒しものになっている罪人の傍に女の幽霊が出ると噂になっていた。その罪人は竜達という破戒僧で、甥っ子の太十が身柄を引き取っていった。肉親の情からではなく、竜達の隠し持っている金が目当てだった。長屋で暮らすようになってからも竜達の傍には女の幽霊が度々現れるようになる。竜達の話では寺で首をくくった後家・おえんの幽霊らしい。そんなある日、竜達は太十に寺の庭に隠した百両を持って来てほしいと頼む。太十が苦労して金を持って帰ったものの、竜達が駄賃として寄越したのはたった二両だけ。流石に腹を立てた太十は二両を竜達に叩きつけ、竜達が花屋の女に産ませたおとらの面倒まで看ているのだから、その養育費として三十両は出せと言っても、竜達は頑として金を出そうとはしなかった。

 

日本怪談劇場の中でも珍しいコミカルな怪談話。そもそも被害者となる竜達が一癖も二癖もありそうな晒しものになっていた罪人であり、加害者となる太十も伯父と甥の関係だけあって金に執着する所は良く似ている。この調子なら放っておいても何らかのお咎めがありそうな二人ではあるが、事もあろうにこの二人の間で金を巡るトラブルが起きてしまったのだから、もう結果は火を見るより明らかな話である。

 

ところが普通なら幽霊が登場した時点で恐怖を感じるはずなのだが、このドラマはそうじゃない。晒しものにされていた時点から何故か竜達はおえんの幽霊に好かれており、しかもおえんは幽霊でありながら長屋暮らしが始まると太十の女房と話をする程のフレンドリーさを持ち合わせている。どうやらこのドラマの幽霊は非常に軽い扱いになっているらしい。こうなると当然後から恨みを抱いて登場する竜達の幽霊さえもどこかコミカルで、顔は毒のせいで腫れ上がった血塗れの状態なのに、まるで場にそぐわぬ子泣き爺が笑いを取るために登場したかのような気分にさせられる。

 

まあ、悪人同士が揉めているので好きにやらせておけば良いくらいの気持ちで見られるライトなドラマだった。

 

満足度は★★★★

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