怪談 雪女

  • 2016.08.23 Tuesday
  • 09:52

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 天地茂、村松英子、北見治一 他

【放送】 1970年(東京12チャンネル)

 

昔、雪女に出会った男が美しい女と結婚する。しかしその女は雪女だった。原作は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)著の『雪女』。日本怪談劇場の第十三話として放送された。

 

父親と一緒に雪山に入った幼い巳之吉は山小屋で一夜を過ごした際に髪も服も真っ白な女が音もなく小屋に入って来て、父親の精気を吸い取るのを見てしまう。女は巳之吉にこの事を口外すれば命は無いと言って去って行った。時は流れ、父親の跡を継いで木こりとなった巳之吉はある日雪の中で行き倒れているお雪を発見する。家に連れ帰って看病した甲斐あって、お雪は回復し、やがて二人は愛し合い夫婦になると決める。しかし余所者のお雪を村人は快く思わず、唯一二人を応援したのは和尚だけだった。それから十年の歳月が流れ、二人の間には定吉という子供も生まれ、一家三人幸せに暮らしていた。しかし雪の季節を迎える度に落ち着きが無くなるお雪が自分や定吉を捨てて京へ行ってしまうのではないかと不安に駆られていた。お雪は夫婦になった時から変わらぬ若さを保ち、かつては似合いの夫婦と言われた巳之吉夫妻だが、今では親子にしか見えなくなっていたのだ。

 

『雪女』と言えば幼い頃絵本等で日本の昔話として読んだ記憶があるが、このドラマではその『雪女』の話をベースに巳之吉夫婦の葛藤を描いた大人のドラマに仕立ててある。『日本怪談劇場』で放送された他のドラマでは大幅にストーリー変更を行ったものや、出演者の関係で改変された物もある。しかしこのドラマの場合、本筋は全く変更せず、巳之吉が妻に疑問を抱いていく心情が非常に丁寧に描かれている。また山の中での話であるため、これまでのように時代劇のセットは使用されていない。まるで演劇を見ているかのような雪山の情景が如何にも日本の昔話風で、独特な味わいがある。

 

今も昔も夫婦に亀裂が入るのは些細な要因であるのは変わらない。このドラマは『雪女』の舞台を借りて、夫婦の何たるかを切々と説く人間ドラマである。最後はほろりと泣ける。タイトルに『怪談』の文字はあるが明らかにこれは怪談ではない。

 

満足度は★★★★★

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