すれ違った女

  • 2016.12.09 Friday
  • 14:40

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 氾文雀、ハナ肇、遠藤憲一 他

【放送】 1988年(テレ東)

 

定年退職を前日に控えた長野の老刑事が七年前の横領事件の犯人と偶然駅ですれ違う。時効寸前の事件を追う刑事の執念のサスペンス。原作は夏樹静子著の『すれ違った面影』。

 

粘り強い捜査で知られるマムシのタケこと塩山西署の佐竹刑事の心残りは七年前の横領事件だった。当時事件の担当だった佐竹は早く事件を解決したいその一念で、犯人の石橋千代美の母親を激しく追及した挙句自殺に追い込んでしまった過去がある。千代美はまだ捕まっていない。奇しくも横領事件の時効成立の日と佐竹の定年退職の日が重なったことに佐竹は因縁めいたものを感じていた。定年退職前日、娘夫婦と孫に会いに上京した佐竹はつつじが丘駅で新宿行の電車の中に千代美を見かける。千代美の様子から仙川駅付近に潜んでいると睨んだ佐竹は千代美を追う。

 

佐竹にとって何が一番大事なのかをつい考えさせられるドラマである。勿論、話の中心は千代美であり、千代美の生い立ちや犯罪に及んだ背景など断片的な回想シーンが織り交ぜられているものの、主人公の佐竹自身のプライベートは完全に放置されたままで、初孫との対面とか娘夫婦との五年ぶりの再会など佐竹は臆することなく捨て去って、千代美を追いかけていく。その裏にはこの事件は自分のヤマだという刑事の使命感があったのかも知れないが、ドラマを見ている限りは自分の悔恨の念を晴らしたかっただけのような気がしないでもない。定年退職を思い残すことなく迎えるためのセレモニーのような感じさえする。

 

さてそれはともかく、千代美は教師である母親の厳しい締め付けに反発して男に騙され横領した金を奪われたばかりか、生まれて間もない子供まで捨てる羽目になっている。結局犯罪者としての汚点をつけられただけで、千代美自身はその恩恵は何ら受けていない。それで七年間も息を潜め、息子にも会わずに過ごして来たのかと思うと何のための七年間だったのか首を傾げてしまう。

 

非常に単純明快なストーリーだが、心残りがなくなって爽快感を滲ませる佐竹だけは別として、最後は何となくもやもやする話である。

 

満足度は★★★

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