訃報は午後二時に届く

  • 2017.07.08 Saturday
  • 20:51

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 沢口靖子、東幹久、豊原功補 他

【放送】 2003年(BSジャパン)

 

建設会社の社長が殺害される。しかも容疑者は被害者と金銭トラブルのあった造園会社の社長。父親の死の悲しみと初恋の人への変わらぬ想いを胸に社長令嬢が事件解決へと乗り出す。原作は夏樹静子著『訃報は午後二時に届く』。

 

那須野建設社長の社長令嬢である那須野千春は今では立派に建築士として働いている。系列の設計事務所の専務を千春の大学の先輩・絹村透が務めていて、仕事一筋の千春も絹村とは未だに良好な関係を築いていた。その頃、那須野建設の社長室に若芝造園の社長・大北耕介が切羽詰まって未払い金の七千万円を請求しに怒鳴り込むという騒動が起きていた。たまたま場面を目撃した千春は父親が若芝造園にクレームをつけては支払いをわざと先延ばしにしていると知ってショックを受ける。このままでは若芝造園は倒産する。千春はいてもたってもいられず大北を追いかける。実は大北は千春の大学のOBでもあり、初恋の人でもあった。残念ながら大北は千春ではない別の女性と結婚し、今に至っている。苦しい立場でありながら千春を気遣う大北の心の広さに触れ、千春は大北への恋心を再認識するのだった。その夜、大北の自宅に間違い電話がかかってくる。相手は竹下という女性で、目が不自由なため番号を押し間違えてしまったと言う。心配になった大北は彼女を迎えに行くために車を出すが、既に彼女はその場にいなかった。ところがその親切心が仇となり、大北は那須野建設社長殺害の容疑者となってしまう。

 

全体的な印象はこれぞミステリーと思える内容で、トリック等に関してはちょっと知識があれば判ってしまうような単純なものであるにも関わらず、二転三転する展開は面白い。そしてやはり夏樹静子作品の特徴である登場人物の心情に目を向けている点がこのストーリーを一層深いものに変えている。被害者の娘が容疑者の唯一の味方なんて、これほど食指の動く設定はないだろう。

 

尚、現代舞台にする事で改変も多々行われている。まあ、流石にゴルフ場経営者のまま実写化は難しかったと思われる。そのせいで社会派ドラマとしての側面が失われてしまっているのは残念である。

 

事件を解決したのは千春の一途な想いである事は間違いないのだが、このドラマは一途な愛情というものに対して重きを置いているように思える。改めて見直してみれば誰もが報われる報われないはともかく誰かを一途に愛しているのである。ある意味古風な感覚があるのだが、逆に言えば現代では忘れ去られようとしている良さを称えているようにも思えるのである。ラブストーリーとしても秀逸な作品ではないだろうか。

 

満足度は★★★★★

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