明日の約束

  • 2017.12.28 Thursday
  • 16:01

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 井上真央、及川光博、工藤阿須加 他

【放送】 2017年(フジ)

 

一人の生徒が謎の死を遂げる。彼の死の真相を究明する内に様々な問題と直面するスクールカウンセラーのヒューマンミステリー。

 

藍沢日向は椿が丘高校でスクールカウンセラーを務めている。仕事に真摯に向き合い生徒達からも人気が高いが、余計な問題を増やす厄介者と見る教師もいた。恋人・本庄和彦とは既に結婚を視野に入れた関係を築いている。和彦が日向の母親に挨拶したいと申し出る度に日向は理由をつけて断っていた。実は日向は母親を信頼していない。幼い頃から母親の束縛の中で生きてきた日向にとって母親は悩みの種でしかなかった。ある日、不登校が続く1年B組の吉岡圭吾が気になる日向は担任の霧島直樹と共に家庭訪問へ行く。すると圭吾は常に笑顔を絶やさなかったが、日向にはその笑顔が作り物のように見えた。圭吾の部屋を見せて貰った日向は高校生の男子らしからぬ部屋に疑問が生じる。母親は学校でいじめがあり、圭吾がうつ病を発症していると学校側を非難するが、日向には学校だけでは無く母親が問題ではないのかと疑っていた。学校へ戻った日向はバスケ部マネージャーの増田希美香が昇降口で具合が悪そうにしているのを見かける。実は希美香の母親は離婚以来次々恋人を作っては遊び暮らしていた。そのせいで希美香は食べる物も満足に食べられず、とうとう万引きしてしまう。希美香から話を聞いた日向は希美香の問題に緊急性ありと判断する。不安的中、希美香は母親を殺したと日向に電話をしてくる。

 

シリアスなストーリーはあまり受け入れられない風潮にあるのか、さほど話題にはならなかったが、非常に内容の濃い秀逸なドラマである。スクールカウンセラーという職業を通して、母親との確執に悩む日向が一人の生徒の死をきっかけに彼の死の真相を調べていくミステリー仕立てのストーリーで、その過程で『毒母』と呼ばれる身勝手で一方的な母親の偏愛に悩む子供達や、学校の体質、生徒間に起きたトラブル、屈折した教師の思い等々を織り交ぜてそちらの問題へも切り込んでいく。主人公の日向が糞がつく程の真面目な性格で、何事にも揺るがない芯が強い姿勢が非常に印象的で好感が持てる。昨今のドラマの中ではコミカルさは皆無で非常に地味なヒロインであると言えるが、その分じわじわと伝わる彼女の強さ、戸惑い、悩み、悲しみ等々の感情がずしんと体に響いてくるのである。後に残される余韻が大きい。主演の井上真央の控えめな演技が地味なヒロインを魅力的に変えたと言えるだろう。ラストの見せ場である彼女の最後の挨拶を聞いて、生徒達以上に「何故?」の思いが大きかった。彼女の決して饒舌では無い一言一言が心に響き、彼女の決断と勇気と生徒に対する想いに拍手を送りたくなる。

 

それぞれがボタンを一つ掛け違えただけなのかも知れない。死んだ人間の気持ちを生きている人間が知る事は出来ない。ただ想像するだけである。だからドラマ内でこれが彼の死んだ原因であると断定はしていない。ミステリー的な要素があれば普通は犯人は誰だと特定するのがお約束ではあるのだが、このドラマでは敢えて断定せずにそうじゃないかとぼかす所に教育の現場を舞台とした作品ならではの配慮を感じた。

 

満足度は★★★★★

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