海月姫

  • 2018.03.21 Wednesday
  • 08:05

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 芳根京子、瀬戸康史、工藤阿須加 他

【放送】 2018年(フジ)

 

オタク女子ばかりのアパートに住むクラゲヲタクの地味な女子が出会ったのは女装趣味の男子とその弟。イケメン兄弟との奇妙な三角関係を描いたラブストーリー。原作は東村アキコのコミック『海月姫』。

 

クラゲを愛して止まない倉下月海はペットショップの前でクラゲの入った水槽に話し掛けている内に水クラゲとタコクラゲが同じ水槽に入れられている事を知って愕然とする。タコクラゲは水クラゲと一緒の水槽で飼うと食べられてしまうのである。タコクラゲにクララと名前をつけて愛情を注いでいた月海はペットショップの店員にその事を伝えようとするが、オシャレ男子の店員に話し掛ける事など出来なかった。しかしこのままではクララが死んでしまう。一旦、戻って店員を説得しようとするも、クラゲの話となると途端に早口でクラゲ知識を語り出す月海を気味悪がって、その店員は月海を店の外へ叩き出してしまう。その時、丁度通りがかった綺麗な女性が月海から事情を聞いて、クララを保護するために購入する。彼女は月海の住む『天水館』まで遊びに来てしまう。すぐに帰ると言っていたのに、月海のベッドで寝込んでしまい、そのまま一晩泊める事にしたのだが・・・。翌朝、目が覚めた月海は隣に寝ている裸の男性を見て驚愕する。昨日の綺麗な女性の正体はれっきとした男・鯉淵蔵之介だったのだ。

 

ヲタ文化に馴染みが無いと抵抗を感じてしまうのかも知れないが、非常にストーリーが良かった。ラブストーリーではありながら、所謂片想いや恋人との気持ちのすれ違いに暗躍してしまうのでは無く、イケメン兄弟のどちらとヒロインが結ばれるか最後までハラハラさせつつ、それでいて兄弟が互いに思いやる気持ちを持った優しい兄弟だけに嫉妬してどろどろする展開も無く、終始爽やかな恋愛模様を描いている。また恋愛面だけでなく登場人物それぞれが成長していく姿にも惹かれる。主人公の月海だけでなく、天水館に住む人々は何れも何かのヲタクで自分の殻に閉じこもった生活を送っている。それは自分の興味の矛先がなかなか理解して貰えないので、理解して貰おうと努力するより自分の世界に閉じ籠った方が楽だからである。そんな世間との関りを断って生きる彼女達が服作りを通して次第に前向きになり、自分のため、そして仲間のために奮闘していく姿は涙なしには見られない。ヲタク女子の資質を知っていると、最後は良くぞここまで成長したと本当に泣けてくるのである。

 

またキャラクターの個性が際立っている。元は漫画原作なので実写化するのは難しい面があるにも拘わらず、原作に忠実に再現しようと努力しているのが手に取るように判る。人気があるからとか視聴率を取れるからという観点での人選では無く、あくまで原作に近付くにはどうしたら良いかで選ばれたキャスティングだったのも好感が持てる。ヒロインがヲタク時の扮装が似合い過ぎていてお洒落をした姿も大して違いが感じられなかったり、蔵之介はもう少し少年っぽい感じの方が良かったとか、琴音の素顔がやっぱりブスだったとか、気になった点もあったがそれを帳消しにするくらい冒険的なキャスティングだったように感じる。中でも千絵子のキャスティングはそのまま漫画から飛び出してきたような錯覚を覚える程見事だった。

 

人気俳優の起用、視聴者の興味を惹くような奇抜な演出、現実を凌駕する尖ったストーリーと視聴率を気にして近年のドラマはそういった方向に力を入れるのが常識となりつつある。しかしそういった部分がこのドラマは一切当てはまらない。言ってみればこのドラマはそうした現状を無視したアウトローなのかも知れない。あくまで内容重視なのである。だからこそ世界観にハマった人には満足度の高いドラマだと言える。

 

満足度は★★★★★

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