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無医村に花は微笑む

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 三浦友和、伊藤蘭、寺田農 他

【放送】 2006年(フジ)

 

医療の限界を感じて最先端の病院から岩手県の無医村に移り住んだ外科医。しかし妻の発病、村人との確執と様々な困難を乗り越えていく外科医一家の姿を実話をもとに描いたヒューマンドラマ。原案は将基面誠著の『無医村に花は微笑む』。

 

昭和五十六年。将基面誠は千葉県の癌センターで最先端医療に携わる外科医。医師としては恵まれた人生を歩んでいた誠だったが、助けられなかった患者を目にする度頭をよぎるのは、終戦間もない時期に強制収容施設に入れられ妹を失った悲しい過去だった。誠は医師となって二十年目となる時期に無医村の医師になる決意をする。紹介されたのは岩手県の田野畑村。話を聞いた村長はわざわざ上京し誠に会いに訪れ、「先生は人間を診ることが出来るのか?」と質問する。実は田野畑村は厳しい寒さの中、村民は昔からの生活様式で暮らしている。そんな村民の意識改革をする医師が必要だと言うのだ。医療設備もままならない辺鄙な地だけに診療所の役割は治療より予防。帰宅した誠がその話を妻の春代に聞かせると、春代は危惧はしていたが反対はしなかった。年が明けてすぐ誠と春代は十五時間かけて田野畑村の下見に訪れる。村人達は将基面夫婦を歓迎するが、春代は不安を隠せなかった。

 

安定した将来の約束された道を外れて敢えて無医村の診療所に赴任する決意をした主人公の意思は非常に立派である。ただこのドラマを見ていると、自分が夢に向かって突き進む時、家族の支えが何より大切だと実感させられる。昭和五十六年と言えば昭和の終盤ともいえる時期である。戦後の日本の再興を目指す時代ではなく、それなりに発展した世の中でありながら、このドラマの舞台となる田野畑村は時代から取り残されたような状況にある。診療所は注射をして薬を貰って来る場所と言う古い認識を変えなければならない。村人達は気付いていないのだ。新たにやって来る医師がいつかないのは自分たちの意識に問題があると。誠は医師として向き合う前にまずこの意識から変える必要があった。そんな時、おそらく誠一人であればこれまでの田野畑村を訪れた歴代の医師達と同じ状況に陥り、結果として村を捨てていただろう。しかしそれを支えたのが妻の春代だった。彼女の功績は非常に大きい。村人と親しくなるよう働きかけ、そして彼女の人柄が受け入れられると自然と誠に対する偏見も消えて行った。

 

このドラマは主人公よりも彼を支えた春代の偉大さを滔々と謳ったドラマであり、彼女が残り少ない命と知りながら、残りの命を夫のために使い続けた軌跡である。春代の葬式で彼女の死を惜しむように村人達が駆け付ける場面は涙なしには見られない。

 

満足度は★★★★★

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