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パディントン発4時50分 〜寝台特急殺人事件〜

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 天海祐希、石黒賢、前田敦子 他

【放送】 2018年(テレ朝)

 

寝台特急の中で殺人事件が起きた。しかし死体が発見されなかったために警察は目撃者である老婆の偽証と訴えを退けてしまった。老婆の雪辱を晴らすため元敏腕刑事の女が事件の謎を解明する本格ミステリー。アガサ・クリスティの名作『パディントン発4時50分』(ミス・マープルシリーズ)を日本を舞台にして実写ドラマ化。このドラマはアガサ・クリスティ2夜連続ドラマスペシャルの第一夜として放送された。

 

特急オリオンに乗っていた天乃雀は窓越しにとんでもない光景を目撃する。それは丁度すれ違った寝台特急朝霧の中で女が首を絞められて殺される場面だった。しかし通報を受けて寝台特急朝霧を調べた警察はそれらしき遺体を発見出来ず、雀を嘘つき呼ばわりして殺人事件は無かった事にしてしまった。話を聞いた雀の嫁・天乃瞳子は激怒。雀のために瞳子自ら事件解明に立ち上がる事に。実は瞳子は警視総監賞を何度もとった優秀な刑事であったが、夫の看病のため退職し、今は民間企業に身を置く危機管理のプロと呼ばれる非常に優秀な人物なのである。当時の状況を整理して遺体が寝台特急から外へ投げ出されたと推理した瞳子は、線路沿いに広大な敷地を持つ富沢家に目をつける。スーパー家政婦の中村彩に協力を依頼して、富沢家に潜入して貰うが、この富沢家の人々は何れも一癖も二癖もありそうな輩ばかり。そんな中、子供達が遊んでいた蔵へ入った彩はそこで女の遺体を発見してしまう。

 

原作が発表されたのが1957年であるのを考えると、相当奇抜なミステリーである。今はそこから派生したミステリーが巷に溢れてしまったが、電車からいなくなった女性の遺体が線路沿いの豪邸の敷地内に隠されているなどその発想が素晴らしい。しかも遺体が発見されたからそれでおしまいというお手軽さではなく、その遺体がまたもや新たな謎を生むという二重三重に仕掛けられたトリック、そして複雑な人間関係と、現代のエンタメ性に富んだお手軽ミステリーとは比較にならない複雑怪奇な本格ミステリーはやはり見応えがある。

 

難点を上げれば原作ではゴシップ好きな婦人が探偵役を務めているものを、何故に出来る女を探偵役にしてしまったのかがネックになる。主人公に起用したのが天海祐希なので、彼女のイメージや放送したテレビ局のカラーからどうしてもそういうアレンジにされやすいのは判る。また現代舞台の作品だけにある程度のアレンジを加えないとドラマが成立しないのも判る。だが、やはりミス・マープルの作品はそれに準じたキャラクターを探偵役にして欲しいし、それが難しいのなら別に現代舞台にしなくても良さそうな感じもする。そもそも寝台特急を取り上げる時点で現代でもかなり違和感があるのだから。ストーリーだけでなく、原作の世界観も再現して欲しいと思ってしまう。正直、義母役の草笛光子が探偵役になっても良さそうな感じだった。

 

しかし目先だけに捉われた昨今のミステリーや警察物が多いだけにこうした古典的なミステリーに接する機会があるのは有り難いものである。先駆者が如何に素晴らしいかまざまざと思い知らされる。これからもこうしたドラマに出会えるのを期待する。

 

満足度は★★★★★

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