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大女優殺人事件 〜鏡は横にひび割れて〜

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 沢村一樹、黒木瞳、財前直見 他

【放送】 2018年(テレ朝)

 

大女優の開催したパーティーで招待客の一人が毒殺される。一風変わった警部が連続殺人事件の謎を解明する本格ミステリー。原作はアガサ・クリスティの名作『鏡は横にひび割れて』(ミス・マープルシリーズ)。このドラマはアガサ・クリスティ2夜連続ドラマスペシャルの第二夜として放送された。

 

三月四日、大映撮影所では映画『鹿鳴館の華』の撮影がクランクアップを迎えた。主演女優は綵まど香。彼女の映画出演は実に十三年ぶりで、復帰第一作である事もさることながら、彼女がその撮影のために近くに大きな屋敷『神の館』を購入した事も大きな話題となっていた。三月六日、まど香は神の館でパーティーを開催する。パーティーには映画関係者の他、地元の名士、館の前の持ち主、そしてまど香をライバル視する朝風沙霧の姿もあった。事件は沙霧が会場を後にした直後に起きた。館の前の持ち主である神ノ小路凛が突然死亡したのだ。現場に駆け付けた警察の捜査で、凛の飲んでいたカクテルに劇薬カルノールが混入していた事が判明する。カルノールはまど香が日常的に服用する鎮静剤に含まれる成分で、一日二錠までなら体に害は無いと医師から指示を受けている。またなかなか水に溶けないカルノールの特性上、現場検証にやってきた警視庁捜査一課特別捜査係の相国寺警部は即座にこれは意図的に命を狙った殺人と断定する。しかもその日、凛の飲んだカクテルは元々はまど香が手にしていたもので、まど香が命を狙われていると判る。

 

一見、何の関わり合いを持たないような招待客が過去に様々な因縁を持ち、まど香に繋がっていく。相国寺はこうした複雑に絡み合う人間模様を次々暴いていく。その結果、華々しい復活劇を見せたまど香の人間性を知り、彼女の辛い日々を目の当たりにする事になる。招待客の一人である凛の殺人事件から始まり、秘書、執事と人が殺害されていく連続殺人事件。誰もが犯人となる機会があるだけに疑わしい人物は多数いる。ある意味、どの人間も怪しいのだ。唯一判っているのが最初に狙われたのがまど香である事実。ここから相国寺は独自の視点で事件の真相を探り当てる。

 

連続殺人事件と言えば犯人は鬼畜とも非道とも思えるが、そこには殺人に手を染めなければならなかった事情が存在する。現在は享楽殺人等犯行動機のない殺人も普通に見られるが、古典派ミステリーのように如何ともし難い殺人動機が存在していなければミステリーとしての趣を欠いてしまう。アガサ・クリスティーの描く世界はそうした一つの殺人事件を解き明かす過程で、登場する多くの人々の性格や人生を垣間見る事が出来るのが特徴である。だからと言って、昨今のラノベ小説や漫画のように登場人物一人一人の人生を語り始めて尺伸ばしするのは本末転倒であるが・・・。人間ドラマの上に成り立つ殺人トリック。まさにミステリーの教科書のような作品である。

 

ただラストに関してはもう一捻りが欲しかった。実際、もう一捻りするだけの伏線はあっただけに、順当な終わらせ方をしてしまった事が残念である。また出来る事なら、相国寺を探偵役に据えて警察に絡ませるのではなく、ゴシップ好きな御婦人の探偵役で制作して欲しかった。

 

満足度は★★★★★

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