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招かざる客 −富士山麓殺人事件−

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 浅野ゆう子、三田村邦彦、野際陽子 他

【放送】 2001年(BSジャパン)

 

資産家の夫の暴力に怯える主婦が愛人と結託して夫の殺害を計画する。ところが殺害計画遂行の直後、思いがけず訪れた客に事件を目撃され、事件はその客をも巻き込んで意外な様相を示していく。原作はアガサ・クリスティの『招かざる客』。

 

深田家の嫁・深田秋江は夫・光寛の暴力に耐える日々を送っていた。二年前、光寛は酔っ払って崖から転落し、以来車椅子生活を余儀なくされている。体が自由にならない鬱憤を秋江に暴力を振るう事で晴らしていたのだ。秋江が唯一心の拠り所としているのは深田家が支援している彫刻家の青山和晃。二人は不倫関係にあった。ある日、青山は光寛の殺害を企てる。秋江が一階の部屋に光寛が隠し持っている拳銃を置いて部屋の窓の鍵を開け、殺害を実行するのは青山の役割だった。発砲の音を聞いて秋江が一階の部屋に戻ると、光寛が銃殺されていた。ところが思いがけず訪ねて来たセールスマンの倉茂恭平に部屋の中の様子を見られてしまう。丁度秋江が手に凶器の拳銃を持っていたので、倉茂は秋江が夫を殺害したと思い込んだのだ。倉茂が警察に連絡しようとするのを秋江は引き止め、事情を話して自分が殺害したと告白する。勿論、青山を庇っての事だった。倉茂は秋江にいたく同情し、光寛が過去に起こした交通事故で被害者家族から逆恨みされたように偽装する。

 

終盤のどんでん返しに次ぐどんでん返しに思わず唸ってしまう。古典的なミステリーではあるものの、事件が解決したように見せかけて何かをそこに仕掛けて来るタイミングが絶妙で、ついつい見入ってしまう。あちこちに散りばめられた伏線、そしてミスリードの巧みさと、そして忘れてならないのは人間ドラマ。ミステリー好きならわくわくが止まらない作品である。

 

この作品を模倣したサスペンスドラマも多数あるのだが、多くの場合、ここまでのどんでん返しは行わない。と言うのも確かに面白い作品であるのだが、その反面サスペンスドラマにした場合目まぐるしく変わる状況が複雑過ぎて視聴者を置き去りにする怖れがあるのだ。そういった複雑さを良しとするか否かで評価は大きく変わってくるだろう。

 

ストーリーが秀逸であるのは間違いないが、一番心に刺さるのは登場人物が何れも心に悲しみを抱いて生きている点だろうか。どの人物も決して幸せでは無く、何かに捉われている。ラストまで見てもすっきりするとは言い難い。それがいい味を出している。

 

願わくばこんな副題を付けて欲しくは無かった。サスペンスドラマの場合、何故か副題を長々と用意する風潮が浸透してしまったが、正直言って秀逸な内容に対して陳腐である。

 

満足度は★★★★★

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