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昭和四十六年大久保清の犯罪

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 ビートたけし、佐藤慶、木内みどり 他

【放送】 1983年(TBS)

 

連続婦女暴行殺人事件を起こした大久保清の犯罪の実録ドラマ。原作は筑波昭著の『昭和46年、群馬の春大久保清の犯罪』。

 

昭和四十六年五月九日、瀬間宏子が行方不明になった事から始まる。その日、宏子は会社帰りに高校の美術教師と称する男から絵のモデルになって欲しいと頼まれ、浮かれ気分で帰宅する。宏子はその事を義姉に話すが、過保護な兄を懸念してこっそり出掛けてしまう。しかしその日、宏子は帰らなかった。心配した兄は警察へ連絡するが警察は家出だと決め付けて取り合ってくれなかった。仕方なく職場の面々に手伝って貰って探し回っていると、乗り捨てられた宏子の自転車の指紋を消している男を発見する。その男とは女性を強姦して二カ月前に出所したばかりの大久保清だった。一方、別の女性が大久保に強姦されたと訴えた事により、警察はようやく大久保の身柄を拘束する。その時、大久保は女子高生と一緒だった。女子高生から話を聞くと大久保は言葉巧みに彼女を車に乗せ、絵のモデルにすると言ってモーテルに連れ込んでいた事が判る。しかし大久保の供述は一貫性が無く、宏子を殺害して埋めたと自白した場所を調べると別の女性の遺体が発見され、大久保の犯罪が明らかになっていく。

 

八人の女性を殺害した実在の人物・大久保清の犯罪を実録ドラマとして制作した作品である。実録ドラマであるため、事実が優先となりドラマとして楽しめるかどうかはまた別の問題。何の先入観も無く見た場合、時系列が複雑に入り組んでいて構成が判りづらい。大久保の供述から突然何の脈絡もなく過去へ話が飛んでしまったりするので、ついていけない事も多々あるので注意が必要となる。尚、このドラマは犯罪を犯した大久保よりもむしろ、のらりくらりと事情聴取をやり過ごす大久保から大久保の心を掴み、大久保から真実を引き出した唯一の刑事の軌跡である。

 

大久保が事件を起こした背景には育った家庭環境が影響してる。父親は女好きで平気で息子の嫁に手を出すような節操のない男で、母親はそれを知っていながら目を瞑り、そのやり切れない気持ちを清を溺愛する事で晴らしている。大久保はそんな環境で育って来た。母親からの歪曲した溺愛、息子の前でも醜態をさらす父親。確かにまともな家庭とは言い難い。しかしだからと言って犯罪行為に走るのはまた別の問題である。

 

ドラマを見ていると見えて来る大久保の姿は非常に頭の良い人物。文学的センスを持ち合わせ、普段の姿は勤勉で子煩悩で人当たりも良い。ただ父親からの遺伝なのか女を犯す事に罪悪感を持たないのである。道徳心を欠いていると言えば良いのか、それとも父親を見て育ったせいで自分の中で女を犯す事を容認してしまっているのかは判らない。真相を語る大久保の姿に犯罪を悔いている様子は見られなかった。

 

ドラマは大久保の事件を担当した刑事が事件の真相を聞き出すまでの話となっている。その後、死刑となった事はただテロップだけで伝えられているので、大久保が死ぬまでの間にどんな生活を送ったかは判らない。しかし根気強く大久保から真実を聞き出した刑事の最後のさばさばした口調に、それまでどれだけ大久保の相手をするのを苦痛に感じていたかが窺い知れた。

 

満足度は★★★★

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