悪魔が来りて笛を吹く

  • 2018.09.05 Wednesday
  • 10:03

【出演】 吉岡秀隆、志田未来、中村蒼 他

【放送】 2018年(NHK BSプレミアム)

 

没落貴族の屋敷に響く不気味な笛の音。奏でているのは自殺した男なのか?それとも悪魔?連続殺人事件に巻き込まれた金田一耕助が事件を解決する。横溝正史著の『悪魔が来りて笛を吹く』を実写ドラマ化。

 

銀座の宝石店『天銀堂』で赤痢の予防薬と偽って店員に毒を飲ませ殺害。犯人は白昼堂々と宝石強盗を働いて逃走した。世間を震撼させたその事件は店の名前から『天銀堂事件』と呼ばれた。五か月後、名探偵・金田一耕助は椿美禰子から父親・椿英輔が亡くなったのかどうかを調べて欲しいと依頼される。椿英輔は天銀堂事件の犯人が英輔だと書かれた匿名の封書が警察に送られた事から逮捕され、嫌疑不十分のまま青酸カリを飲んで自殺してしまった。英輔の遺体は美禰子が確認しているにも拘わらず、英輔の妻・あき子は五日前に劇場で英輔を見たと言い出したのだと言う。美禰子は英輔の無実を信じており、美禰子宛てに残された遺書には英輔がこれ以上の屈辱に耐えきれないとしたためられていた。屈辱とは天銀堂事件の犯人だと疑われたからでは無いかと美禰子は考えているようだが、それにしては『悪魔が来りて笛を吹く』と書かれた一文がどうも腑に落ちないのである。金田一は美禰子と共に椿邸へ行く事にする。

 

これまでにも何度も実写化された作品だけにストーリーに関してはもはや言うまでも無いが、異様に思えたのは主演の吉岡秀隆が演じる金田一耕助だった。金田一耕助と言えば石坂浩二が演じた金田一耕助があまりにも印象深く、以来、それを原型として演じる俳優陣が独自の金田一耕助を演じている。今回も確かにそれに準ずる金田一耕助なのであるが、何を置いても真っ先に目に付くのが白髪交じりの頭髪である。もっさりとした短髪で、顔はさほど老けていないのに随分年配の設定の金田一耕助になっていると感じた。そこに吉岡秀隆自身が持つ、推理に積極的でありながらも何処か控えめで押しに弱い印象が相まって奇妙な魅力ある金田一耕助になっている。

 

さて『悪魔に来りて笛を吹く』と言えばインモラルな人間関係が浮き彫りにされた作品である。その関係こそが全ての連続殺人事件の起因となっているはずなのだが、この作品ではそうでは無かったら?という発想が根底にある。つまり原作やこれまで実写化されてきた歴代の同作品が頭にある人にとっては解決編に思わず唖然とさせられるというカラクリだ。しかもこの作品には無くてはならない笛の音のメロディーが一切解決編に使用されていない。事件が完全に解決した後に金田一耕助がメロディーの謎に気付いて頭を抱えると言う、おいおい名探偵がそんなに迂闊で良いのか?と突っ込まずにはいられない結び方をしている。これはこれで斬新とも言えるが、何となく釈然としないのも事実である。

 

満足度は★★★★★

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