プリティが多すぎる

  • 2018.12.23 Sunday
  • 11:44

【出演】 千葉雄大、堀内敬子、佐津川愛美 他

【放送】 2018年(日テレ)

 

文芸編集部のエースがローティーン女子向けのファッション雑誌編集部へ異動!慣れない職場で悪戦苦闘する編集員の姿を描いた業界ドラマ。原作は大崎梢著の『プリティが多すぎる』。

 

出版会社『千石社』の文芸編集部の新見佳孝は優秀な編集員だが、何故かある日突然Pipin編集部への異動を命じられてしまう。Pipinという雑誌名すら聞いた事の無かった新見にとっては寝耳に水。Pipinは原宿系のファッション誌で、十代の女の子のカワイイを集めた内容。かつて男としては愛らしい容姿のせいでカワイイという言葉に偏見を持っている新見にはさっぱりPipinの良さが理解出来なかった。Pipin編集部での初出勤日、机の上に大量の服やアクセサリーが広げられている光景を目の当たりにした新見はドン引きする。実はこの日、人気読者モデル(Pipinのトップモデル)のキヨラの表紙撮影があると言うのだ。しかも撮影は今日中に終わらせなければ間に合わないのに、キヨラは遅刻した上に用意されたアクセサリーの中にイメージに合うものが無いと部屋に閉じ籠ってしまう。三田村編集長に言われて渋々アクセサリー調達に向かった新見はそこで文芸編集部の柏崎編集長が作家に土下座をして原稿を頼み込んでいる姿を目撃する。

 

まず問われるのは”カワイイ”とは何なのかだろう。突然ティーン向けのファッション誌の編集部に異動させられた主人公の南吉(新見佳孝がPipin編集部でつけられたあだ名)が戸惑う気持ちが非常に良く判る。ティーンの女の子達が求める”カワイイ”が、彼女達には”カワイイ”でもその世界に理解の無い人達が見れば単なる奇抜なファッションになってしまうのだ。でもその世界にいる子を見ると、そんな奇抜なファッションに身を包んでキラキラと目を輝かせている。彼女達にとってこの”カワイイ”世界が何よりも代えがたい宝物で、自分らしく生きる場所なのである。

 

ドラマが始まる前、南吉が”カワイイ”ファッションを身に纏った姿が宣伝用に流れていたので、ライトなだけのドラマかと思っていたらとんでもない。ストーリーは至って真面目な編集部のお仕事ドラマとなっていて、異動した直後は”カワイイ”が理解出来ない畑違いでやる気がなかった南吉が、仕事を通して自分に何が欠けていたのかに気付き、次第に一編集部員として成長していく姿を描いている。見た目は華やかでも、中身はどっしりとした編集のお仕事ドラマだった。ファッション誌の裏側は決して華やかな世界ではなく、どんなハプニングにも対応しなければいけない苦労エピソード満載で非常に興味深い。ファッション誌の仕事を考えている人にはためになるドラマである。

 

こんなにも苦労をしてやっと作り上げたファッション雑誌『Pipin』も売り上げが数字として現れなければ存続の危機にさらされてしまう。会社の方針は数字だけが全てなので、どんなに熱心なファンがいても売れなければ廃刊となる。紙ベースの書籍を買って読む人は年々少なくなっている。売れるのは話題になった本や、一部の人気作家の作品だけ。こんな時だからこそやるべき事は色々あるのだが、昨今の出版社にはそれをする余裕が無い程切羽詰まっているように感じる。売り上げが伸びない=廃刊はあまりにも安直過ぎる気がするが、それが現実なのだろう。このドラマを見ていて何となくその辺が垣間見えた。

 

満足度は★★★★

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