手紙

  • 2018.12.20 Thursday
  • 13:28

【出演】 亀梨和也、佐藤隆太、本多翼 他

【放送】 2018年(テレ東)

 

殺人犯の弟としての人生を歩んできた男が差別を受けながらも懸命に生きる姿を描いたヒューマンドラマ。原作は東野圭吾著の『手紙』。

 

武島直貴は高校生の時に兄の武島剛志が殺人を犯したため、殺人犯の弟としての人生を歩む事になった。周囲の冷たい視線に耐え兼ねて高校を辞め、働きながら定時制高校に通って大学進学を目指している。服役中の兄とはしょっちゅう手紙のやり取りをしているものの、直貴の大学進学を期待する兄に心配かけまいとして本当の事は何も伝えていなかった。ある日、仕事先の飲食店に高校時代の同級生が現れる。他の客がいる中、同級生たちは直貴が殺人犯の弟である事を暴露してしまい、直貴はいたたまれなくなって店を辞めてしまう。次に勤めた会社では直貴は兄が服役している事を理由に心を閉ざしていた。そんな中、定時制高校の教師・中条朝美から成績が良い事を褒められる。その日から朝美に勉強を見て貰うようになる。朝美と直貴は付き合うようになるが、朝美の家を訪ねた直貴はあまりに住む世界が違うと思い知らされる。その上帰りがけに朝美の従兄弟で許婚の嘉島孝文から朝美に近付くなと釘を刺されてしまい、すっかり意気消沈してしまう。そんな直貴を慰めたのは密かに彼に想いを寄せる同僚の白石由実子だった。

 

殺人を犯したのは兄であり、何一つ悪い事をしていないのに犯罪者の家族というレッテルを張られて何もかも諦めなければならなくなってしまう主人公・直貴。仕事を諦め、恋人を諦め、大学進学を諦め・・・。あまりに不条理な世の中で、直貴はいつしか抗う事をも諦めてしまう。そんな直貴はまるで世捨て人のように何も求めたりしない。

 

ドキリとさせられるのが直貴が就職した会社の社長の言葉だった。

 

差別はある。

 

歴然とした現実を突き付ける社長の言葉が直貴を変えていく。

 

このドラマでは幾つもの台詞が突き刺さってくる。例え主人公で無くても実に痛々しいドラマである。しかし裏を返せばそれらは厳しい現実を的確に捉えたからこそ出る台詞であり、そうした台詞の数々をわざわざ選んでいく苦しさが伝わって来る。そして直貴が苦しめば苦しむ程、殺人がどれだけ重い罪なのかを暗に語っている。人生は幾らでもやり直せると言うが、過去に犯した罪は決して消えるものでは無い。服役すれば許されるわけでもない。そして犯罪を犯した本人だけでなく家族もまたその咎を受けてしまうのだ。何らかの傷を負った者にとってこの社会が如何に生き辛い社会なのかを思い知らされる。このドラマを見ると差別はあってはならないと平然と語る政治家や有識者の言葉が偽善に思えて仕方が無い。

 

満足度は★★★★★

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