海の沈黙

  • 2019.03.08 Friday
  • 11:26

【出演】 松下由樹、蟹江敬三、南田洋子 他

【放送】 2001年(BSジャパン)

 

コンビニの店主夫妻の殺人事件の真相を知っているのは聴覚障害者の老婆。彼女から話を聞き出すために呼び出された福祉事務所の女が事件の真相に迫る。原作は西村京太郎著の『十津川警部・沈黙の壁に挑む』。本来は十津川警部シリーズの一遍であるものの、このドラマでは十津川警部が登場せず無関係の単独ドラマとして制作されている。

 

福祉事務所に勤務する手話通訳士・小早川京子はとある事件の容疑者として逮捕された秋本つね子から話を聞き出して欲しいと依頼される。その事件とはコンビニを経営する友田夫妻が自宅で殺害された事件で、警察が駆け付けた時台所につね子が放心状態で座り込んでいた事件。しかしつね子は口の動きを見せても筆談も全く反応せず、事件を担当する刑事達もすっかりお手上げ状態だった。早速京子がつね子に手話で話し掛けると、つね子は目を逸らして反応しようとしない。必死につね子を助けたいと訴えかけても駄目だった。福祉事務所に戻った京子は所長から手話通訳で伝えるのは言葉だけじゃ無く心だと教えられ、つね子と再び会話をしようと警察署に出向く。何とか心を通わそうと手作り弁当を用意し、聴覚障害者だった両親の話をする京子だったが、つね子から手話で「自分が気が付いていないだけで、あなたは私を差別している」と指摘され、愕然となる。

 

容疑者となったつね子が聴覚障害者のためどうしても聴覚障害に肩入れしたくなる内容だが、実際にこのドラマから伝わってくるのは障害の如何に拘わらず親が子を想う強い愛情である。ただ聴覚障害があるから健常者以上に子供に負担をかけて申し訳ないという気持ちが強く働き、必要以上の事をしようと思ってしまう。そんな親心が心に染みてついつい涙腺が緩むドラマである。

 

事件自体は刑事物のドラマにはありがちのオーソドックスな内容で、意外な所に悪人が潜んでいて刑事や探偵役がそれを暴いていくという流れである。最初に犯人と思われた人物が無罪と言うのはもはや鉄板である。実際、事件のたびに警察がそんな事をしていたら誤認逮捕の嵐でやっちゃいられないが・・・。

 

このドラマでのヒロインは京子であるのだが、主役より老婆役の南田洋子の演技に目を奪われる。必死に子供の幸せを祈り続ける母の姿があまりにも切なくて、主役すらかすませてしまう。特にラストのシーンは見事の一言である。

 

満足度は★★★★★

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