死刑囚の妹

  • 2019.03.25 Monday
  • 19:57

【出演】 渡瀬恒彦、杉本哲太、細川直美 他

【放送】 2000年(日テレ)

 

小学校の体育教師が義父を殺害して死刑判決を受ける。事件によって心に傷を負った刑事は定年間際になって事件の裏にあった真実を暴く。

 

昭和六十二年、自転車屋の店主が店を閉めようと片付けを始めた時、隣の瀬戸口洋品店から飛び出して来た男を目撃する。それは青梅小学校の体育教師・瀬戸口武史だった。高夫の服は血がべったりとついていて、武史の表情は青ざめていた。店主が声掛けたものの、そのまま高夫は夜道を逃走した。不審に思った店主が瀬戸口洋品店を覗くと、そこでは武史の義父・高夫が血塗れになって死んでいた。高夫の傍では武史の妹・弥生が声を上げて泣いている。通報を受けて駆け付けた榊原刑事は家の中の様子や自転車屋の店主の話から、普段から折り合いの悪かった武史が高夫と喧嘩になり、裁ちバサミで高夫を刺してしまったと断定する。しかし事件には不可解な点があった。高夫は全身を十二か所も刺されていたのだ。義理とは言え何年も一緒に暮らしてきた父親をここまで憎んだ理由は何なのだろうかと榊原は疑問を持つ。事件から五年が経ち、全国指名手配された武史の行方は未だ判らず捜査本部は解散した。それでも榊原は時折瀬戸口時江、弥生親子を訪ねていたが武史が立ち寄った形跡は無かった。事件のせいで時江親子の生活は一変していた。榊原は弥生を説得して武史を自首させようと企むが、武史は自首を拒否。結果、張り込んでいた刑事を殺害し、罪を重ねてしまう。二年後、武史は死刑判決を受けた。

 

事件の真相は最初の事件現場の中に全て隠されていて、まあ大体武史が何故犯行に至ったのかは容易に推測出来る。激情タイプの犯人だとしてもその後模範囚として心穏やかに過ごしている点から見ても、そうそう単純な理由で犯行には至らないだろうし、めった刺しなんて方法で殺す事も無かっただろう。犯人をそうさせたのは明らかに被害者側に問題があったわけで・・・。そう考えると自ずと真実は見えて来る。

 

今ならば何年も経ってから真相が明らかになる事に違和感や警察の力不足を感じずにはいられないが、これが昭和に起きた事件である事が大きな影響を及ぼしている。一番ネックとなっているのが組織の隠蔽体質。当時を知っている人ならば思い当たる節はあるはず。そうした時代背景があるからこそ成立するドラマである。

 

それにしても後味の悪いドラマである。誰もが何らかの傷を抱えていて最後の最後に(予想通りではあるが)救いの無い結末を迎える。裏を返せば人間は傷を抱えても生きなければいけないという教訓にもとれるものの、事件の真相が明らかになっても、犯人が判っても何一つすっきりしない。

 

満足度は★★★

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