スカム

  • 2019.08.28 Wednesday
  • 10:51

【出演】 杉野遥亮、大谷亮平、和田正人 他

【放送】 2019年(TBS)

 

オレオレ詐欺に加担した一人の青年の顛末を描いた社会派詐欺エンターテイメント。原案は鈴木大介著のノンフィクション『老人喰い 高齢者を狙う詐欺の正体』。

 

時は2008年。リーマンショックによる世界規模の不況の余波を受け、草野誠実は新卒切りに遭ってしまう。地元の悪友たちと飲んで愚痴をこぼしていると、幼馴染みの悪友・田中祥太郎から割の良い仕事があるから紹介すると仄めかされる。勿論その時は誠実も真に受けたりはしなかったのだが、その直後、父親が目の癌を告知される。医者の話では治療して回復した例はあるものの、保険の適用外で法外な治療費がかかるという。いざという時に何の役にも立たない保険の制度に誠実は怒りと疑問を感じる。また弱り目に祟り目で教育ローンの返済の知らせが自宅に届き、母親はおろおろするばかり。家計を助けようにも不況の背景もあって誠実の経歴ではつぶしが効かず再就職もままならない。切羽詰まった誠実は祥太郎から仕事を紹介して貰うのだが、それは俗にいうオレオレ詐欺の集金役だった。躊躇う誠実に祥太郎は金を下ろすだけだから犯罪にはならないと必死に説得する。ところが誠実がコンビニのATMで金を下ろした矢先、祥太郎が振込詐欺グループの一員とバレて警官に追われてしまう。それを見た誠実は咄嗟に、今回の仕事を持って来た張本人である山田を待機していた車から引きずり下ろし、車を奪って逃走する。

 

現代社会に失望した一人の青年が詐欺に身を落としていく姿を通して、お年寄りを狙った詐欺集団の実態を暴いたドラマであり、やっている事自体が犯罪であるのでどんなに主人公が成功しようと見ていて決して気分の良い内容ではない。ただこうした現実もあるのだという反面教師にはなるだろう。ただ抑止力になるかどうかは甚だ疑問である。

 

それにしてもドラマを見て思ったのは、おそらくそもそもは一般人もバイト感覚で詐欺に加担するリスクが非常に高い事を当初は示したかったのでは無いかと思うのだが、序盤から主人公の誠実の性格や考え方にやや問題を感じるため詐欺になるべくしてなったという印象しか残らなかった。結局、主人公は社会の現実を受け入れられず、闇に身を投じて束の間の居場所を作ったに過ぎない。そしてもがいてもそこから二度と這い上がれないのだ。美味しい話の後に何があるのか、まずそれを考えて欲しいものである。

 

満足度は★★★

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ
コメント
コメントする

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered by

無料ブログ作成サービス JUGEM