マスター・ククスの神 〜復讐の果てに〜

  • 2019.10.06 Sunday
  • 17:51

【出演】 チョン・ジョンミョン、チョ・ジェヒョン、チョン・ユミ 他

 

幼い頃両親を殺されたククス職人が復讐に生きる姿を描いた復讐劇。原作はパク・イングォンの人気コミック『マスター・ククスの神』を実写ドラマ化。

 

各話別のあらすじは別館の方へどうぞ

 

マスター・ククスの神 〜復讐の果てに〜

 

人間は怪物にならなければいけないのだろうか?

 

自らの幸せのために怪物となった男と、その男の犠牲となって命を落とした両親の仇を討とうと決意した男。この二人の生き様が軸となって展開していく。しかし互いに己の目的のためだけに突き進む姿は変わりなく、どんな目的や事情があろうとも己の欲のためだけに生きる人間は怪物となっていく。そしてその怪物に周囲は巻き込まれ、悲しみ、苦しみ、中には命を落とす者さえいる。

 

序盤から人が殺害される等陰惨な場面の多い作品で、キム・ギルトが怪物になっていった経緯が淡々と語られていく。ただ幸せを求めただけ。キム・ギルトは最後にこの言葉を口にする。事実、そうなのだ。貧しい家に生まれ父親から虐待を受けて来たギルトが生き延びるために見つけた術が力をつける事だったのだ。そのためにはギルトは何でもした。人を殺した事も生き延びるための手段だったに過ぎない。何を踏みつけてでものし上がる。傍から見れば身勝手な人間の極致だろうが、彼の身になって考えれば生き抜く事に必死で周囲を思いやる余裕などなかったと思われる。

 

一方、ム・ミョン(本名:チェ・スンソク)はギルトが父親にしたように、全く同じことをやり返して復讐を果たそうとした。つまりそれはギルトの罪を暴くだけでなく、ギルトの栄光を全て奪う事だった。ところが皮肉な事にギルトを復讐するためにミョン自身も怪物のようになっていく。

 

全編がシリアス一辺倒で進んでいく中、ギルトとミョンを取り巻く人々も全てが悲しみや苦しみの中にいて、常に誰かを憎んだり罵り合ったりと、復讐劇とは言えあまりスッキリしないのがこのドラマの特徴である。しかもこのドラマでは特に後半は誰が誰と手を組み、誰が誰を裏切るか等々人間関係が複雑化して時として判りづらくなる。またこのドラマはギルトとミョンの戦いだけでなく、他の人達の、特にミョンの孤児院仲間・ヨギョンの戦いにも目を向けているので、終盤はミョンの出演場面が殆ど見られず、あたかもヨギョンが主役だったかのように見えてしまう。

 

見所としては罪を犯した者がのうのうとのさばる世界を、孤児院出身の四人組が変えていくスーパーヒーロー的な活躍だろう。但し副題にあげられているように復讐が終わったからと言って何もかもが終わるわけではない。大切なのはそれからなのである。復讐に全てを捧げていた者達がどんな未来を迎えるのか。副題にも取り上げられているものの、ラストでは何となくニュアンスだけ伝えられているので、もう少し見てみたい気がした。

 

満足度は★★★★

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