獄門岩の首

  • 2019.08.30 Friday
  • 11:59

【出演】 古谷一行、久保菜穂子、夏八木勲 他

【放送】 1984年(TBS)

 

三百年前のさらし首事件を模倣した殺人事件の謎に金田一耕助が挑む本格ミステリー。原作は横溝正史著の『首』。TBSの金田一耕助シリーズ第三弾!

 

金田一耕助は日和警部に誘われて岡山県の山間にある熊乃湯という温泉に向かった。金田一は静養のつもりだったのだが、滝の前を通った際、日和警部は三百年前に起きたさらし首事件の話を聞かせる。三百年前、この辺りでは百姓一揆が起こり、名主の鎌田十右衛門が殺害された。滝の途中にある岩の上に十右衛門の生首がさらし首のように置かれていた事で事件が発覚したのだが、不思議な事に誰が殺害したのかは全く判らなかったと言う。以来滝は名主の滝、生首が置かれていた岩を獄門岩、十右衛門の胴体が発見された淵を首無しの淵と呼ばれるようになった。その後、十右衛門の家は没落し、現在では子孫の鎌田源蔵が細々と村で暮らしている。一方、十右衛門に謀反を働き殺害したと言われているのが蓮池家の人間だった。皮肉な事に今では蓮池家は村井一番の資産家となっている。日和警部が何故そんな昔話を聞かせたのか不審に感じていた金田一はその夜、村人の話を耳にして偶然その理由を知る所となる。一年前、三百年前の事件を模倣した殺人事件が起きていたのだ。亡くなったのは蓮池家の婿・蓮池達也で、息子が生まれた矢先の出来事だっただけに当時は祟りだと騒がれたらしい。しかもその事件もまた未解決のまま。どうやら日和警部は自分を一年前の事件解明のために連れ出したと金田一は察する。

 

昔、両家の間に諍いがあったとして、それを子孫代々受け継いでしまうというのは悲しい話である。このドラマでは三百年前の恨みが現代(放送当時)まで続いていたために起きた悲劇と言えるだろう。子孫にとっては先祖の対立はどうでも良い話である。何しろ対立を起こした張本人はもうこの世の者では無いのだから。しかし山間部の村と言う閉鎖された土地では、そうした話が受け継がれ易い環境であるのもまた事実である。

 

さてドラマでは金田一が事件解明に乗り出した矢先に新たな殺人事件が起きてしまうという流れで、しかもこの事件もまた一年前と同じようにさらし首事件なのである。金田一はこれらの事件をまとめて解き明かす事になるのだが、興味深いのは事件解明のきっかけとなった要因である。やはり名探偵だと唸らせる思考回路になるほどと思わず納得してしまう。

 

またストーリーに目を向けると原作とはやや異なってはいるものの、他の横溝正史作品が窺えるシチュエーションがてんこ盛りの内容である。

 

満足度は★★★★

 

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