夜歩く

  • 2011.09.13 Tuesday
  • 11:57
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ
 
【出演】 古谷一行、范文雀、谷隼人 他
【放送】 1978年(TBS)

日本刀で首を斬り落とされた首なし死体の謎に金田一耕助が挑むミステリー。原作は横溝正史著の『夜歩く』。このドラマは古谷一行主演の横溝正史シリーズ2の第五作目として放送された。一連の横溝正史シリーズの中でも最も不気味な作品として異彩を放っている。

金田一耕助は戦友である屋代寅太に会いに古神家を訪れる。古神家は岡山県の山林王で、屋代は古神家に仕える仙石家の人間。現在伯父の仙石鉄之進が執事となり、古神家の実権を握っている。他にも親族や使用人など様々な人間が住む古神家で、屋代の勧めで金田一は暫く滞在することになった。その夜、金田一は林の中で白い影を見かける。

横溝正史の作品の多くには妖艶な女主人や若く美しい娘が登場する。『妖艶な』、『美しい』などの形容詞が登場する女性につけば嫌でも注目するわけで、この作品の中でもそうした興味をそそる要素となっている。ドラマでは若く美しい娘として登場するのが范文雀演じる古神八千代。タイトルからも判る通り、彼女は夢遊病者で夜ごとに外を徘徊してしまう。おまけに白いネグリジェを身に纏っているものだから、夜の闇の中に浮かび上がる幽霊として恐れて下さいと言わんばかりのシチュエーションである。

夢遊病といえば真っ先に思い浮かぶのが『アルプスの少女ハイジ』。ホームシックにかかったハイジが夢遊病になって屋敷の中を徘徊して大騒ぎになる場面があるが、本で読んだ際もアニメで見た時も子ども心にさほど怖さは感じなかった。しかしそれが横溝正史の手にかかると全く印象が変わってくる。夜の林の中を徘徊する女がある場所から生首を掘り出すという不気味な展開を呼び起こし、それがドラマでは視覚的に訴えてくるのだからこれほど恐ろしいものはない。下手をしたらトラウマになり兼ねない衝撃的な場面である。

加えて斬首された遺体の状況。これもまた思わず目を背けたくなる場面である。一面の血の海に日本刀で首を斬られた男の首なし遺体。遺体に関しては当時でも作り物臭がぷんぷんするような有様ではあったものの、そこは想像でカバーすればミステリーどころか立派なホラーとしても通用するドラマである。

満足度は★★★★★
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