家政婦のミタ

  • 2011.12.22 Thursday
  • 00:50
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ
 
【出演】 松嶋菜々子、長谷川博己、相武紗季 他
【放送】 2011年(日テレ)

母親を失って崩壊しかけた家族が完璧に仕事をこなす家政婦の言動によって徐々に再生する物語。タイトルを見た瞬間、これは一体何のパロディだろうと思った人は多いはず。松嶋菜々子が主演というだけでも話題性があるのに、それに加えて元祖家政婦シリーズを彷彿させるタイトル。ところがどっこい内容は至って真面目なシリアス路線。しかもお涙頂戴のホームドラマとも全く違う。先の見えない新感覚が中毒になるドラマである。

阿須田家は父親と子供4人の5人家族。先日、母親を失って以来、家事は疎かとなり家の中は荒れ放題。そんな様子を見兼ねて父親は家政婦を雇う事にする。現れたのは家政婦の三田灯。異様な雰囲気を持つ三田だが家政婦としての腕は一流。しかし感情を表す事はなく、淡々と仕事をこなしていく。そんな三田の仕事ぶりにほっと安堵する阿須田家一同だったが、そこへ母親の妹・うららが末っ子の季衣の誕生日パーティーを開こうと提案しにやって来るが、うららの一言がとんだ騒動を引き起こしてしまう。

三田はまるでロボットのように感情を表さず、何をさせても完璧にこなしてしまう家政婦。但し命令されれば何でもやってしまうという危険性を孕んでいる。それが例え殺人だとしても・・・。ところがそんな人間味をまるで感じない三田に阿須田家の人々は何故か信頼し心を許すようになってしまう。そこが不思議なのだが、ドラマを見ていると次第にこの家の人々はそれぞれ胸に様々な問題を抱えていて、何かに頼らなければ自分自身心が壊れてしまいそうな崖っぷちに立たされていたことが判ってくる。心を持たない家政婦は家族ではないが、家族に近い存在。それでいて自分から問題に飛び込むようなお節介な真似はしない。そんな距離感が心を病んだ彼らには丁度良かったのではないかと思える。

またそれぞれの問題があまり突飛な問題でないのも共感を呼ぶ要因となっている。解決方法は確かに現実味があるとは言えないかも知れないが、特に長女・結の問題は長子として生まれた人にとっては身に抓まされる問題だろう。ドラマの多くは長子が親代わりとして頑張る姿が当然のように描かれているが、それが必ずしも長子の心の内を表しているとは限らない。義務感や責任感はあるかも知れない。しかしその一方でそれらが重過ぎて抱えきれなくなってしまう人もいる。むしろ結がまだ高校生であることを考えれば、そうなる方がリアルではないだろうか。

家族の問題が解決すればそれでホームドラマは大団円を迎えるものだが、そこからがこのドラマの本領発揮。三田が何故感情を表に出せなくなったのかが判明する後半は、更にぐっと視聴者の興味を惹き付けてしまう。三田の抱えた想像を絶する衝撃の過去。そして今度は三田の再生の物語へと移り変わっていく。

今クールではモンスター的な視聴率を記録したこのドラマであるが、ラストまで目が離せないのは勿論、最後のまとめ方も非常に良かった。何もかもが上手くいってしまう大団円よりよっぽど自然なラストになっている。最後の最後にどこぞの家政婦シリーズと同じ場面を持ってきたのはご愛嬌と言える。

満足度は文句なしに★★★★★
斉藤和義
ビクターエンタテインメント
(2011-11-02)

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