聞かなかった場所

  • 2012.08.12 Sunday
  • 16:03
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 名取裕子、川上麻衣子、酒井美紀 他
【放送】 2011年(テレ東)

何故夫は大塚で亡くなったのか?突然死した夫の死の謎を追及するキャリアウーマンのサスペンス。原作は松本清張著の『聞かなかった場所』。松本清張特別企画として三週連続松本清張作品を放送されたが、このドラマはその第三弾として放送された。

厚生福祉省女性・子育て支援局次長の浅井恒子は休む間もなく保育園訪問、講演会と慌ただしい日々を過ごすキャリアウーマン。高崎で仕事を終えた恒子に突然夫の英夫が死んだと連絡が入る。英夫は元々心臓が悪く、本職は小説家だが生前はカルチャーセンターで俳句を教えていた。恒子は仕事に追われてそんな事さえ知らずにいた自分を思い知らされる。葬儀の後、義妹から英夫が大塚で亡くなったと聞いて驚く。幾ら考えても英夫が大塚へ行く理由が判らない。義妹に案内され、恒子は英夫を介抱し看取ってくれた高橋薬局を訪ねた。

恒子の知っている夫は売れない小説家で、家を買い、書斎を与え、生活費を出し、全てに渡って恒子が面倒を看なければ何も出来ない人だった。いつか再び脚光を浴びると信じて小説を書き続けていると思っていた。ところが夫が死亡したのをきっかけに人づてに聞いた夫は、カルチャーセンターの生徒達に慕われる気前の良い男で、もはや小説への興味は失せ、俳句で生きていこうとさえ考えていたらしい。おまけに亡くなった場所はホテル街の近く。様々な知られざる事実を突きつけられて恒子は長年連れ添った夫について何も知らなかった事に愕然とするのだが、所詮夫婦はそんなものなのかも知れない。一緒に暮らしていても恒子のように忙しければ顔を突き合わせるのはほんの僅か。夫婦だからと言って何もかもを共有しているわけではない。

恒子が特に気懸りに思ったのは女の影。ホテル街にいたと言う事は当然誰かツレがいたはず。それは一体誰なのか?そして夫を介抱してくれた寂れた薬局の主が、突然駅前に大きな薬局を開店したのも気になる。一体どこから金が出ているのか?夫の不倫を疑う恒子は大塚に真相を調べる度に足を運び、そこで様々な疑問とぶつかっていく。興味深いのは探りを入れるために恒子が取る方法。恒子は躍進するお偉いさんの設定なので、その方法もちょっと手が込んでいる。果たして恒子の推理は的を得ていたのだろうか?

ドラマを観ていると仕事においては何もかも完璧なデキル女の恒子だが、その一方で夫の存在が恒子にとっての唯一のウィークポイントであったような気がする。夫に愛情を感じていたのかどうかは少々疑問に感じる所があるが、小さな子供が拾ってきた小石を宝物だと箱に入れて大切にしているようにさえ思える。何もかも妻に頼らざるを得ない生活を送っていた夫の気持ちを一度でも汲み取ろうとしていたなら、死んでから執着するような事はなかったのかも知れない。

満足度は★★★★★
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