影の地帯

  • 2012.09.08 Saturday
  • 14:03
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 古谷一行、増田恵子、矢崎滋 他
【放送】 1993年(日テレ)

別れた妻への未練から巨悪と対峙する事になった写真家の重厚な社会派ミステリー。原作は松本清張著の『影の地帯』。

写真家の田代は湖の畔で撮影中、突然フレームに入った女性が別れた妻の礼子だった事に驚く。礼子は見知らぬ男と共に車で去って行った。田代はネガの中に写った礼子の姿を見ながら礼子と別れた日の事を思い出す。あの日、礼子は「やり直したい」と言って離婚届を差し出した。原因は田代の浮気だった。田代が友人・草野の誘いで『エルム』という店に飲みに行くと、何故かその場に礼子が現れ、ママと共に店を出て行った。韓国で仕事を終えた田代が帰国すると、ママがあれからずっと行方不明になっていると聞かされる。

人生とは何が起きるか判らない。ほんの小さな綻びがある人間を止め処なく転落させていく事もある。田代と礼子は夫婦で無くなった時点からその人生を大きく分け隔ててしまった。田代は仕事を順調にこなし、今では海外からもオファーの来るほどに成功を収めた写真家。一方、礼子は田代との離婚以来不幸が続き、転落していくだけの人生を送っていた。しかし深く結ばれた絆は再び二人を呼び寄せてしまう。礼子が田代のフレームに入ったのは運命が与えし、偶然だったのかも知れない。

さてドラマは初っ端からきな臭さがぷんぷんする要素をばら撒くように始まる。礼子に付きまとうチンピラのような男。湖への不法投棄。違法に建てられた合成大理石の作業場。そんな謎に包まれた状況下で起こったスナックのママの殺人事件。田代は否応なしに事件に首を突っ込む事になり、やがてその背後にある闇の存在に巻き込まれていく。

二転三転するスリリングな展開に驚愕の殺害計画。しかし話はあくまでその状況を作り出した組織の下々の中で起きている話であり、結局の所、田代は悪の根源にまで行きついていないという所が何とも松本清張作品らしい顛末である。救いは田代の元妻への変わらない愛情。地獄の底にまで落ちた礼子はもうそれ以上転落する事はない。二人の幸せな未来に希望を残したラストは清々しくもあった。

満足度は★★★★★

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