教場

  • 2020.04.19 Sunday
  • 10:51

【出演】 木村拓哉、工藤阿須賀、大島優子 他

【放送】 2020年(フジ)

 

警察学校を卒業するまでの五か月をリアルに描いた警察小説の実写化。原作は長岡弘樹著の『教場』シリーズ。フジテレビ開局60周年記念として二夜連続で放送された。

 

車ごと雪に埋まり死にかけた宮坂定は地元の警察官に助けられ九死に一生を得る。警察官に憧れて二年間の教師生活を経た後、念願の神奈川警察学校に入学する。ここでは規律が厳しい上に、やる気のない者、能力が劣る者は容赦なく教官にしごかれる。警察官になる素養があるかどうかをふるいにかけるような場所だった。宮坂と同じクラスで教官から真っ先に目を付けられたのは平田和道だった。何をやらせても能力が劣る彼は宮坂を助けた警察官の息子でもあった。そんな事情から宮坂は何かにつけ平田を気に懸けていて、時には平田がしごかれるのを見兼ねてわざと自分が怒られるような真似までする事もあった。ある日、宮坂のクラスの担任を務めていた教官が突然病に倒れてしまう。代わりにやって来たのは白髪に左目が義眼の風間公親だった。教官を教官室に呼びに行く当番となった宮坂は風間から職務質問をするように求められる。宮坂は一つのミスもなく完璧な職務質問をしてみせる。その結果、宮坂が平田を庇ってわざとミスをしたとバレてしまい、教官に対する背信行為として退校届にサインをして持ってくるように言われてしまう。愕然となる宮坂に風間は一つの課題を与える。それは気が付いた事があれば全て風間に報告する事だった。

 

風間に目を付けられた者は退校届を渡され、サインを求められる。警察学校に入ったからと言って、誰もが警察官に相応しい資質を備えているわけではない。同じクラスではあっても年齢はまちまちだし、経歴も異なっている。また警察官を目指した理由や事情も違っている。体力や学力ならそれぞれ差があったとしても努力次第で何とか合格ラインに滑り込む事は出来る。しかし人間にはそれぞれ弱さが潜んでいて、時としてその弱さが警察官としても人間としても致命的な欠陥となってしまう。風間は優れた洞察力を活かして警察学校生の人間性を見抜いていく。その人間が抱えた弱さゆえの秘密を暴く。風間が退校届を渡すのは崖っぷちで踏みとどまれるか否かを図るための指標。踏みとどまれる人間は警察官として相応しい人間であると認められるのだ。

 

しかし流石にここまで多種多様に富んだ面々が集まると言うことは無いだろうが、厳しい訓練に耐えられなくて脱落していく人が多いのだろうというのは想像出来る。退校した人間のネームプレートをピンセット回収する場面がサバイバル戦を彷彿させてある種の恐怖を誘う。また犯罪や反社会的な行為に走る人間も少なからず存在する。それが風間のように人間性を見抜けない教官であればそのまま警察官にしてしまうのかと思うと空恐ろしい。

 

それにしても風間の義眼のインパクトが強烈だった。正面を向いた際に義眼の黒目が時折全く予期しない方向に動いて、リアルなだけに不気味さを煽る。また白髪のキムタクというのも新鮮ではあった。

 

警察学校と言えど学校であるのでやがて感動の卒業シーンを迎える。やはりクライマックスなので時間を随分割いて感動的にドラマをまとめている。そしてラストには次期の風間教場が紹介されるのだが、ここに集まった面々にも知名度のある俳優陣がちらほら。これは続編も考えてのキャスティングなのだろう。原作が人気の高い作品だけに時間を忘れてつい引き込まれる作品だった。

 

満足度は★★★★★

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おいしい給食

  • 2020.04.18 Saturday
  • 10:17

【出演】 市原隼人、いとうまい子、武田玲奈 他

【放送】 2019年(TOKYO MX)

 

給食をこよなく愛する教師と給食に独自のアイディアを披露する給食好きな生徒の給食グルメストーリー。

 

1984年9月。常節川の近くにある常節中学校に勤務する教師・甘利田幸男はこよなく給食を愛する男だった。料理が上手くない母親の家庭で育った甘利田にとって美味しい給食が何よりの楽しみだったのである。特に月に一度のクジラの竜田揚げが大好きで、その日になると自然とテンションがあがるのだった。意気揚々と職員室を出ようとした甘利田の前に突然受け持ちの一年一組の生徒・君山南が給食費がなくなったと訴えてきた。早速、甘利田の犯人探しが始まるのだが、給食に関わる問題だけに甘利田のテンションはマックスに!生徒全員に目隠しをさせて犯人は手をあげるように命じると、一人の生徒が手を上げた。その頃、産休補助でやって来た御園ひとみが校長室を訪れていた。ひとみは甘利田のクラスの副担任になる。生徒達の前で挨拶をするひとみは緊張しっ放しで、男子生徒から冷やかし半分で恋人の有無などを聞かれて困惑する。答えに困って甘利田に助けを求めようとすると、甘利田が生徒以上の好奇心に満ちた目をひとみに向けていた。

 

1984年と言えば昭和の後期。戦後、給食はその時代に合わせて色々な進化を遂げているが、昭和の後期と言えばその中間にあって、現代の給食とも献立が大きく異なる。その給食に懐かしさを感じる人もいれば、何だこれ?と首を傾げる人もいるだろう。その当時の給食事情が反映された内容なので、現代には無くなった鯨の竜田揚げや、当時は珍重されたソフト麺等々、あの時代にしか味わえない給食グルメが次々紹介される。子供の頃は当たり前のように食べていた給食が、大人になると懐かしく心を躍らせる代物になっていくのは不思議である。

 

さてこのドラマでは毎回当時の給食で特徴的な献立を取り上げて、給食大好きな教師・甘利田とそれにちょっとしたアイディアを加えて食する生徒・神野のグルメ対決がメインとなっている。給食に対する甘利田の反応が尋常では無く、給食を前にノリノリで校歌を歌う姿が見物である。またグルメドラマだけに給食への拘りようも極めている。甘利田は天敵だと思っている神野だが、二人には二人のそれぞれの給食への拘りがあり愛がある。根底にはどこか通じる部分があり、そんな二人の姿を見ているのが楽しいドラマである。

 

満足度は★★★★

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あと3回、君に会える

  • 2020.04.15 Wednesday
  • 13:03

【出演】 山本美月、眞栄田郷敦、工藤阿須賀 他

【放送】 2020年(フジ)

 

背中に見える数字はその人とあと何回会えるかを示す数字。突然そんな能力を持ってしまったアラサー女性の切ないラブストーリー。

 

小さな映像会社で仕事に追われる日々を送る玉木楓は現在婚活中。仕事の合間を縫ってマッチングアプリで出会った男性とデートを重ねるも、これまで三回以上デートが出来た相手はいない。同僚に愚痴っていると見た目は合格点でも性格に問題があると指摘される。ある日、楓はSNSで話題になっている不機嫌過ぎるシェフ・澤村洸二の密着取材の仕事を請け負う。撮影中、アルバイトの道林征史郎とぶつかりそうになり、偶然手が触れてしまう。凝りもせずまたもマッチングアプリで出会った男性とデートをした楓は映画を観ている最中に爆睡した挙句、その後入ったカフェで映画を酷評する。相手は何かに夢中になる楓が可愛いとは言ってくれたものの、その背中に『3』という数字が表示されていた。あの数字は何なのか?楓が不思議に思っていると、先日会った道林が話し掛けてきて、あの数字は『あなたが人生であの人と会えるのはあと3回』という意味を教えてくれる。

 

あと何回その人と会えるか?

 

たまたま出会った人とそれから一生付き合っていくか、それともその時限りの出会いなのかは誰にもわからない。しかしその回数が見えてしまうとしたら、どんな風に人生が変わって来るのかを見ていくストーリーになっている。たまたま通りすがりに出会っただけの人なら大して情も感じないだろう。しかしもし大切な人とあともう二度と会えないと判ったら、今、会っているこの瞬間を大切に過ごそうと思うだろう。その瞬間を大切にしなかった後悔はしないかも知れないが、やはりもう二度と会えないのだと知ってしまう悲しみが残される。

 

このドラマではそんな能力を一時的に持ってしまった楓を通して、普段あまり気に懸けない人との出会いの大切さを見ていく内容になっている。そして愛する人とどんな別れ方をするか。それをロマンティックに描いている。いつでも会えると思っている人とももしかしたらもう会えないのかも知れない。だから連絡を取ってみよう。そんな気持ちにさせられるドラマである。

 

メインとなるのは楓と征史郎なのだが、実際見ていると澤村が何となく印象に残る。寡黙な役だけにあまり台詞も無く出番もそうそうあるわけでもないのだが、静かな存在感がある。ギャップのある設定の役柄だからかも知れない。

 

満足度は★★★★

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狙われた半沢直樹のパスワード

  • 2020.04.11 Saturday
  • 15:40

【出演】 吉沢亮、今田美桜、緒方直人 他

【放送】 2020年(TBS)

 

やられたら倍返しだ!

 

最新トレーディングシステムを狙った犯罪に若き社員達が立ち向かう。ドラマ『半沢直樹』のスピンオフ企画。連ドラ『半沢直樹』第二シリーズの放送開始を前にそれに繋がるエピソードゼロ。正月スペシャルドラマとして放送された。

 

これは半沢直樹が出向となった東京セントラル証券の話である。東京セントラル証券では株取引システムが遅いとのクレームが相次いでいた。情報システム部では部長の城崎勝也が新しいトレーディングシステムの導入の承認が下りたと報告し、緊張感が走っていた。新人の浜村瞳も今回からプロジェクトに加わると命じられる。彼女は仕事の合間に見る検索ポータルサイト『Spiral』の占いを楽しみにしていたのだが、突然サイトが見られなくなる。その頃、Spiralサイトを運営するスパイラルシステムでは役員会の真っ最中だったが、会議が終わった途端、専務の加納一成が緊急事態が発生していると開発部員から知らされる。状況はSpiralサイトの検索エンジンに相当な負荷がかかりシステムがダウンする寸前だった。加納はすぐに占いサイトのAIを担当する高坂圭に対処させる。開発部員の全員が見守る中、高坂はすぐに状況を把握して一人で急場をしのいでみせた。普段は同部署の若本健人からたかが占い担当と軽視されてきた高坂だが、その実力は加納が認めていたのだ。ようやく表示されたSpiralサイトの占いで、浜村の運勢は嵐に巻き込まれると出ていた。ラッキーアイテムはネズミ。あまり使用されなくなったネズミのUSBが処分に困っていると知り、浜村は喜んで貰い受ける。

 

半沢直樹はラストにちょっと顔を出すだけで、主役はまだ駆け出しの若い社員となっている。誰かに陥れられ窮地に立たされた時、周囲からの冷たい視線に晒されて平気な人間はいない。ましてそれがまだ若い時分なら、尚更人の目を気にして、大抵逃げてしまうだろう。しかし半沢直樹はそんな状況下にあっても信念を曲げず決して逃げ出さなかったと、半沢直樹がどういう人物だったかを思い出させるストーリーになっている。

 

今回のドラマはトレーディングシステムを利用しようとする犯罪を扱っている。システム開発の現場が舞台とは言え、流石に専門用語が飛び交っては見ている人間になかなか伝わらない。そのため極力専門用語は使わないような工夫がされている。またそれを逆手にとった倍返しも見物である。

 

半沢直樹ほどの強烈なキャラクターはいないものの、若い世代が先人の良さを学んで進んでいく趣旨の内容は非常に良かった。ただ事ある毎に倍返しは止めて欲しいが・・・。

 

満足度は★★★★★

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ゆるキャン△

  • 2020.04.10 Friday
  • 10:26

【出演】 福原遥、大原優乃、田辺桃子 他

【放送】 2020年(テレ東)

 

キャンプを通じて友情を育む女子高生達の癒し系ゆるゆるガールズキャンプドラマ。原作はあfろのコミック『ゆるキャン』。

 

志摩リンはキャンプが大好きな女子高生。家を出たリンは一人自転車に乗って本栖湖のキャンプ場へ向かった。このキャンプ場には過去に何度か訪れていて、いつも一人でキャンプを楽しんでいる。ところがキャンプ場へ向かう途中の道で熟睡している同じ年頃の女の子を見掛ける。寒さに堪え切れず焚火を始めたリンの前に、泣きながら現れたのは道端で眠っていた女の子だった。彼女は山梨県に引っ越して来たばかりで、富士山を見ようと山を登って来てしまったらしい。しかし帰り道が判らずリンに泣きついてきたのだ。家族に連絡を取ろうにもスマホを家に置いてきたとのこと。仕方なくリンは彼女にカップ麺を食べさせるのだった。いつも一人でキャンプをしていたリンにとって、誰かが一緒にいるのは不思議な感覚だった。美味しそうにカップ麺を食べる彼女の顔がリンには印象的だった。

 

既にアニメ化されたストーリーを忠実に実写化している内容で、個々のキャストに関しても格好だけでなく話し方なども拘って再現している。再現性はかなり高く、アニメの世界を相当研究して制作されたと窺える。

 

学校が終わるとバイトをして、その稼ぎを趣味のキャンプのために費やす。一人でキャンプするのも良し、みんなでワイワイやりながらキャンプするのも良し。ただ楽しければ彼女達はそれで良いのだ。新しいキャンプ用品に心を弾ませたり、アウトドアグルメに舌包みを打ったり、友達に画像を送って感動を共有したり、彼女達が織り成すゆるゆるの世界観は見ているだけで微笑ましい。せかせかした社会に身を置いていると忘れてしまいがちな心のゆとりを思い出させてくれるそんなドラマである。

 

またキャンプの醍醐味を教えてくれたりグルメ紹介的な要素もある。出来上がった料理を食べる時のなでしこの表情が溶けたマシュマロのようで自分でもやってみたい気にさせてくれる。たまにはちょっと足を伸ばしてアウトドアも良いのかも知れない。

 

満足度は★★★★

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