ツインズな探偵2 〜ホステス保険金殺人の罠〜

  • 2014.05.05 Monday
  • 23:53
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 浅野ゆう子、久本雅美、川崎麻世 他
【放送】 2000年(フジ)

スポーツクラブのシャワー室でスタッフの女性が殺害される。容疑者として浮上したのはリストラ、借金と不幸続きの双子の姉。幼い頃離れ離れになった双子の姉妹が反発し合いながらも事件を解決する『ツインズな探偵』シリーズ第二弾!

生まれて間もなく引き離された双子の姉・浅井若菜は現在三十五歳。スポーツクラブの企画営業部長として同僚からの信頼も厚く、もうすぐ昇進するのではと囁かれている。そんな最中、専務から呼び出しがかかり依願退職をして欲しいと頼まれる。キャリアがある分給料の高い若菜はリストラの候補にあがってしまったのだ。既に後任には滝田美也子の就任も決まっている。思わぬ事態に愕然とする若菜に更なる不幸が襲う。強面の三人の借金取りがスポーツクラブに押しかけ、以前スポーツクラブで働いていた倉田敏子が借金の返済を若菜に迫ったのだ。敏子が若菜を無断で連帯保証人にしていたため、若菜は全財産を借金の返済に充てなければならなくなる。その一か月後、保険調査員である双子の妹・高千穂春菜はこれまでの真面目な働きぶりが評価され、異例の昇進を果たす。春菜への対抗心から路頭に迷っている事を言い出せない若菜はこっそりスポーツクラブの裏口から忍び込み、風呂を借りる。ところがシャワー中に美也子が何者かに刺殺される。

前作で二人が離れ離れになった事情は判明しているので、今回からは全く性格の異なる双子の姉妹・若菜と春菜の二人が時に反発し、時に手を取り合いながら事件の真相究明に活躍する姿を描いている。同時に双子だけに同じ男性を取り合う姿等も加えてコミカルなストーリーとなっている。とは言ってもこのドラマはあくまでサスペンスドラマであり、スポーツクラブのスタッフが殺害された事件を発端として組織ぐるみの連続殺人事件へと発展する。

それはそうと連帯保証人にされたばかりにかつての同僚の借金を背負ってしまった若菜。そっちの話は単なる不幸の一つとして流されているが、これって結構深刻な話なのではないだろうか?最後までその話は完全に忘れ去られてしまった事がやや残念に感じる。

ところで金に困った若菜がいきなりノリノリでホステスになる場面には笑った。源氏名のエリザベス若菜って、どういうネーミングセンスなのだろう。思わず吹いてしまった。

満足度は★★★★

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殺意の密室航路

  • 2013.07.21 Sunday
  • 09:41
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【出演】 高橋英樹、姿晴香、船越英一郎 他
【放送】 2000年(テレ朝)

豪華フェリーの船室で死亡した大物代議士の死の謎に船長が挑む。土曜ワイド劇場の人気シリーズ『杉崎船長シリーズ』の第十二弾。今井泉著の『溟い海峡』を原作に1988年に制作されたシリーズ第一弾の設定を活かしたストーリーになっている。

名古屋発苫小牧着の豪華フェリーが仙台港に停泊している際、船長の杉崎の元へ船員達が慌ててやって来る。仙台からの乗客の中に大物代議士の石浜泰三が妻と息子と秘書二人と後援会会長を連れて乗船したと言うのだ。石浜の地元は北海道。杉崎は咄嗟に何故石浜が飛行機ではなく船での帰還を選んだのかを不審に思う。現在、石浜の地盤から息子の泰男と第一秘書のどちらを出馬させるかで内輪揉めの真っ最中。案の定一行は険悪なムードを漂わせていた。翌午前三時に石浜がスィートルームで死亡しているのが発見される。しかし何故か第一秘書は心臓麻痺と言い張って遺体に誰も近づけようとしない。杉崎が船長権限で遺体を調べると首にくっきりと痣が残っていた。

名古屋から苫小牧までは約十五時間の船旅。とは言ってもこのドラマは出発点が仙台であり、サブタイトルには本来の出発点である名古屋の記載はあるものの仙台−苫小牧間で起きた事件が発端となっている。石浜代議士の死は自殺だったのか、それとも他殺だったのか。杉崎と石浜は直接関連性は無いが、杉崎にとって船内で起きた事件は他人事ではない。だからこそつい事件に首を突っ込んでしまう羽目になる。勿論それは腰巾着とも言える一級航海士の児島も同じ事。そしていつしか夫に影響されてしまった杉崎の妻も捜査に参加する。

さて杉崎船長シリーズでは常に男女の関係について問う内容が含まれている。当初は杉崎夫妻の問題だったが、夫妻の関係はすっかり安泰なので、このドラマでは死亡した石浜の恋愛について語っている。大物代議士として常に表舞台に立ってきた石浜にとって仕事も家族も政治から切り離す事は出来ない。しかし立場を守って疲弊した心には安らぎが必要。素の自分を出せる相手こそが自分にとって最も大切な存在なのである。例えそれが許される関係では無かったとしても・・・。しかしそれが事件を引き起こす引き鉄になってしまったとは皮肉な話である。

満足度は★★★★
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危険な斜面

  • 2013.01.16 Wednesday
  • 00:02
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【出演】 田中美佐子、風間杜夫、袴田吉彦 他
【放送】 2000年(TBS)

殺された女の年下の恋人が自分にかけられた容疑を晴らすために仲間達と共に殺人事件の謎を究明する。原作は松本清張の著の『危険な斜面』。事件を通じて女を利用してのし上がった男が女によって身を崩す様を描いた本格ミステリー。これまでにも何度もドラマ化された人気のある作品で、現代に背景を移す事によりそれぞれ変わった脚色がなされるのが興味深い作品でもある。

平成12年8月、山口県吉身町で女性の白骨遺体が発見される。その後の調査で遺体は野崎利江だと判明し、同年2月に失踪届が提出されていた。遺体の白骨化状況やコートを身に着けていた事から2月に殺害されたと断定される。身寄りのない利江の失踪届を出していたのは西島グループの会長・西島卓平で彼女はその愛人だと判る。利江と西島の出会いは五年前。経済連のパーティーでホステスをしていた利江を西島が見初めた事から二人の関係が始まった。以来、西島は利江を自宅に同居させ、公の場にも同伴させていた。そんなある日、西島電気50周年パーティーに西島の同伴で来ていた利江はかつての恋人・秋場と偶然再会する。秋場は西島グループ傘下の西島機械の社員でリストラ候補リストに名を連ねていた。

このドラマは奇しくもある女に関わってしまった二人の男を主人公にした内容であり、タイトルの『危険な斜面』が示しているのは秋場の人生を象徴している。一方、もう一人の主人公である沼田は身の潔白を示すために事件を暴く探偵の役割を担っている。大学時代の仲間が協力する様が何とも微笑ましく、成り行き上探偵のように動き回るものの見ているとサークル活動の延長のような感じさえ受ける。このドラマは演じ方次第で二人の男のどちらも主役になり得るドラマである。今回はミステリー部分に重点を置いた展開のせいか秋場がのし上がっていく経緯等については非常に表現が希薄であまりインパクトがない。後半の主役になる沼田の方が印象深かった。

またこのドラマで忘れてはならないのが利江である。彼女は結局三人の男を手玉に取っている。最終的には殺害されてしまったものの、関わったどの男達も彼女に夢中になっている。まさに魔性の女なのである。例え普段の彼女が控えめで真面目な性格をしていても、本性は男に貪欲なまでに食らいつく。こういう女性が実は一番恐ろしいのである。

満足度は★★★★

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盗撮・覗かれた主婦

  • 2012.07.15 Sunday
  • 01:59
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【出演】 財前直見、河合美智子、寺脇康文 他
【放送】 2000年(フジ)

盗撮されたホテルの一室には女の刺殺遺体が横たわっていた。部屋から消えた夫の無罪を信じて主婦が殺人事件の真相に迫るミステリーサスペンス。

『マスコミの仕事』という求人広告を見て池田多恵と志村由香の二人がやって来たのは胡散臭いビルの一室。話を聞いてみるとモデルを扱う芸能事務所ではなく、何と探偵事務所だった。しかも自分達の会話が全て筒抜けだと知って愕然とする。興味を持った二人は早速その日から仕事に動向する。今回の仕事は由香が以前勤めていた美容室の社長の妻の浮気調査。車の中から隠しカメラの映像を見ていると、何とそこに現れたのは多恵の夫だった。

殺人事件を追う一方でしばしば明らかにされていく池田夫妻の夫婦愛。二人がどれだけ深い愛情で結ばれているかが何かにつけ強調されている。その対局にあるのが殺された女性の夫婦関係。実はこの二組の夫婦は同じ悩みを抱えているのだが、夫婦間の信頼関係の強さが夫婦関係の有り様を大きく変えていた事が判明する。

但し、上記の内容が判るのは夫を愛するが故の多恵の行動なのだが、この展開は幾ら何でも不自然ではないかと思っていたら、案の定、真犯人に繋げるために作られたシチュエーションとは・・・。その他にもサスペンス仕立てにしたいがための不自然な(都合の良い)シチュエーションが数々あるのだが、それについてはここでは伏せておこう。一見、ミステリーとして成り立っているように見えて、実はかなり粗が目立つ。

サスペンス物とは言ってもかなり緩めのサスペンスである。主役の多恵にしろ友人の由香にしろ、探偵事務所の面々、そして事件を担当する刑事に至るまで少々ユーモアを持たせたキャラ設定になっているせいか、シリアスな状況になっても緊迫するまでには至らない。それでいてコメディーと呼べる程弾けてはいないので、何となくぬるま湯に浸かっているような心境になるドラマである。完全にタイトル負けしている。

満足度は★★★
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浅見光彦シリーズ第10弾 イーハトーブの幽霊

  • 2012.03.11 Sunday
  • 00:54
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【出演】 榎木孝明、平山あや、大和田伸也 他
【放送】 2000年(フジ)

内田康夫原作のフリールポライター浅見光彦が活躍するシリーズ第十弾。ふらふらと根なし草のような生活を送る浅見光彦が事件を解決するスタイルが好評で、各局ごとにキャストの異なるシリーズが制作されているトラベルミステリー。フジテレビの浅見光彦シリーズでは初代主演を榎木孝明が務めている。原作は内田康夫著の『イーハトーブの幽霊』。

宮沢賢治の取材に岩手県花巻市を訪れた浅見光彦は宮沢賢治記念館で宮沢賢治の話をする二人の高校生に出会う。取材後に立ち寄った喫茶店で偶然先程の女子高生・郡池恵と再会。宮沢賢治好きな彼女と宮沢賢治の作品について話し、親しくなる。後日、北上川西岸で男の遺体が発見される。被害者は恵の父親だった。続いて豊沢川でも男の遺体が発見される。被害者二人は小中学校の同級生だった。

宮沢賢治が愛した故郷、そして作品になぞらえて起こる連続殺人事件の謎に浅見光彦が挑む。捜査に同行するのはヒロインの女子高生・恵とこれまでのシリーズの中では格段に若い!浅見光彦の年齢は不明となっているが、三十代を想定しているように思われるので、随分歳の差のあるカップルになっている。まだデビューして間もない制服姿の平山あやが可憐なヒロインを演じている。

事件は被害者が死ぬ前日に幽霊を見たと発言している事から、幽霊の正体の追求へと発展していく。しかし岩手と言えばやはり外せないのがわんこそば。わんこそばを食べながらの場面は流石に辛そうである。

さてドラマ内では宮沢賢治の作品の一部が要所要所で紹介される。『雨ニモ負ケズ』に始まり、『毒もみの好きな署長さん』、『風の又三郎』などなど。しかし宮沢賢治の作品は決して子供向けの夢いっぱいの話ばかりではない。どちらかと言えば作品の中に何かしら人の悲しみや苦しみ、そして残虐性などが押し込まれ、それを別の言葉に例えて暗に語りかけているような印象がある。このドラマもそんな宮沢賢治作品の特色を捉えて引用しているのが興味深い。そしてそれが浅見光彦シリーズの持つラストの物悲しさにも繋がっている。非常に相性の良い組み合わせである。

満足度は★★★★★
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OLヴィジュアル系

  • 2012.01.12 Thursday
  • 23:47
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【出演】 鈴木紗理奈、上原さくら、遠山景織子 他
【放送】 2000年(テレ朝)

アパレルメーカーで働く美しさのためならどんな努力も惜しまないOL達のドタバタコメディー。かなつ久美のコミック『OLヴィジュアル系』の実写化ドラマ。第一シリーズが好評で翌年には第二シリーズも放送されている。

朝、目覚めると鏡の中に表れる顔は一重瞼の恐ろしく地味で不細工な素顔。桜田門真恵は正真正銘のブスだが、化粧をすると美人に生まれ変わる。勤務先のアパレルメーカー『ヴィジュアル広告』では社内でも評判の美人OLとして噂されていた。同僚の関口に恋をしているがまるで相手にされていない。そんな真恵のライバルは後輩の目黒川さゆり。社内一の美人の座を賭けて二人は何かにつけ競い合っていたが・・・。

真恵を演じる鈴木紗理奈はすっぴんを特殊メイクにするという本末転倒の技に出て、見るも無残な顔を作り出している。化粧をするだけで美人に大変身するとは到底思えないのだが、まあ、そこはドラマの話なので不可能が可能となるのも大目に見て欲しい。

このドラマに登場するOL連中はとにかく美意識が強すぎ、美しくなるためなら手段を選ばない。そのためならどんな貧乏生活にも耐えるのだから、ある意味見上げた根性である。

ただ気になるのはあまりに整形が軽視されている点とOLが如何にお気楽な職業かを強調している点。あっさり笑い飛ばしてしまえば良いのかも知れないが、ちょっとやり過ぎなのは否めない。特に整形に関しては何か自分に足りなければ整形すればOKのような雰囲気がぷんぷん漂っているのが気になって仕方が無かった。また仕事は出来なくても美しければOKというのもどうかと思う。

満足度は★★★
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永遠の仔

  • 2011.11.29 Tuesday
  • 17:19
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【出演】 中谷美紀、渡部篤郎、椎名桔平 他
【放送】 2000年(日テレ)

親から虐待された経験を持つ三人の前で殺人事件が起きる。大人になって再会した彼らの周囲で再び事件が・・・。人気ドラマ『ケイゾク』で共演した中谷美紀と渡部篤郎が再び共演し話題になった本格ミステリー。原作は天童荒太著の『永遠の仔』。児童虐待という社会問題を扱っているため、ドラマ内では直接的な表現を避けるなど視聴者に非常に気を配って制作されている。尚、原作の小説は第53回推理作家協会賞を受賞している。

子供の頃、ある事情から児童養護施設で育った優希にはモウルとジラフという男の子の友達がいた。三人はそれぞれ親から虐待された経験を持つ者同士。彼らは優希を天使のように思いとても大切にしていたが、ある日優希の父親が死亡するという事件が起きる。

親から子への虐待は社会問題であるが実際に明るみになる事は少ない。子供にとって親は本来頼るべき相手であり、愛されたいという気持ちが常に働いてしまう。そのため子供達は虐待されてもそれを自分のせいだと思い込んだり、捨てられたくないから虐待の事実に口を閉ざしてしまう。

このドラマの中心となる三人はそれぞれ親から虐待を受けていて、モウルこと笙一郎は母親から煙草の火を体中に押し付けられるという身体的な虐待、ジラフこと梁平は男遊びの激しい母親から育児放棄され、そして優希は度を越えて溺愛する父親から肉体関係を強要される性的虐待を受けていた。しかも大人になってもその記憶は決して消えることなく、常に彼らの心を苛んでいく。だからこそ彼らは同じ痛みを抱えた者同士、自然と支え合って生きていこうという意識が芽生えていく。

ドラマの大半は現在の彼らの姿を描いているものの、常に底辺には児童虐待の辛い過去が見え隠れし、そんな中で葛藤し苦しむ彼らの姿には胸が詰まる思いである。見終わった後も何となく胸にしこりを残したように重苦しい後味が残る。そうした背景が決して事件の飾りとして登場するのではなく、そうした悲しい現実が根底にあるからこそ事件が複雑化し人間関係が入り組んでいく構成には見事としか言いようがない。

満足度は★★★★★
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愛をください

  • 2011.11.20 Sunday
  • 22:41
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【出演】 菅野美穂、江口洋介、伊藤英明 他
【放送】 2000年(フジ)

愛を知らずに生きてきたストリートミュージシャンが人々との出会いを通して愛とは何かを学んでいく心温まるストーリー。ドラマの中で菅野美穂演じるヒロインが歌う『ZOO〜愛をください〜』は我武者羅に「愛をください」と訴えかける姿が話題を呼び、リアルでも菅野美穂が役名でリリースしてヒットしている。尚、この曲はもともとドラマの脚本を担当した辻仁成がECHOES時代にリリースした曲である。曲名がZOO(動物)であるのになぞらえて、毎回動物が登場するサブタイトルがつけられている。

遠山季理香は保育園で働き始めて三か月の新米保育士。児童養護施設で育った季理香は18歳の頃、虐待を苦に施設を飛び出し、不幸な境遇への絶望と孤独から自殺を図っている。その時、長沢基次郎という男に助けられ、彼と文通することで何とか生き続けている。しかし現実は厳しく彼女の美貌と若さに対する嫉妬から様々な誹謗中傷が流れて肩身の狭い思いをしながら働いていた。心の癒しを求めて季理香は夜な夜な下北沢でストリートライブを行っている。そこで偶然出会った中也と次第に打ち解けていく。しかし愛に飢えた彼女の心は人の幸せを羨み、幸せそうな家庭の園児の父親とも関係を持ってしまう。

季理香を取り巻く環境は常に彼女に対して過酷で冷たい境遇。そんな彼女の願いはただ一つ。愛が欲しい。でもどうすれば愛を得られるのかは判らない。愛を与えて貰ったことがないから。

中也の一途な愛、基次郎の遠くから見守るだけの愛。愛には様々な形があり、冷たく見える世の中にもどこかに愛は必ずあるのだと思わせてくれるドラマである。際立つような派手さのあるドラマではない。静かな闇の中を手探りで進むように、棘だらけで傷ついた季理香の心が開くまでをゆっくり描いている。良く出来た話であると思う反面、後半の基次郎関連の内容は大体予想通りでありきたりの印象がある。

しかし何と言っても使用された楽曲が良かった。「愛をください」のフレーズは非常に印象的でいつまでも耳に残ってしまう。この曲あってのドラマだという感じはぬぐえない。

満足度は★★★★★
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Summer Snow

  • 2011.05.13 Friday
  • 15:37
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【出演】 堂本剛(Kinki Kids)、小栗旬、広末涼子 他
【放送】 2000年(フジ)

自転車店を営みながら弟や妹の親代わりを務める青年と心臓疾患を患った女性の儚いラブストーリー。耳の不自由な弟、妹の妊娠など、世間の奇異な目や心無い言葉から大切な人々を守ろうとする主人公の強い正義感とひたむきな生き方が非常に印象に残るドラマでもあり、ホームドラマの要素を織り交ぜながら心の温まる優しいストーリーになっている。

タイトルともなったSummer Snowは夏に降る雪のこと。勿論、実際に雪が降るわけではなく、夏場の海で見られる雪のような光景を意味している。主人公となる夏生とユキの名前はここからもじって名付けられている。

夏生は両親を亡くした後、自転車店を継いで耳に障害を抱えた弟・純と高校生の妹・知佳の親代わりとなって育ててきた。ある日、夏生は公園で自転車の乗り方を教えていた際、近くにある信用金庫の女性行員・ユキに怪我をさせてしまう。実はユキは心臓に持病を抱えており、心配性の父親の下で常にしたい事を我慢する生活を強いられてきた。同じ頃、知佳は学校で自分が妊娠していることに気付く。父親は幼馴染みの弘人だが、半端な生き方をしている弘人と付き合っているとはどうしても夏生に言い出せなかった。

正直に言ってしまうと夏生の性格は少々くどい。両親を失って以来、若いながらも弟や妹を育てていくことを長男の責任と感じているので仕方は無いが、一見好青年のようでもありながら、昭和の香りのするノリとお節介さがだんだん鼻についてくる。しかし裏を返せば、生活に追われて流行に目を向ける暇が無かった事情がその中に表現されている。恋愛を主体にしているドラマはあまり家庭内に生活臭を感じない作品が多いが、このドラマの場合は別。珍しく家の中に一つの家族の生活がきっちりと収まっているドラマである。

また夏生とユキの恋愛は設定年齢の割には非常にピュアに描かれている。一本気で古臭い頭の夏生の性格によるところが大きいが、その分どろどろした所がなく、常に透明感が漂う。自分の気持ちを押し付けるよりまず相手のことを思いやる愛。何がもっとも相手のためになるかを考えていく愛。見ている側からすれば終始やきもきさせられっ放しなのだが、それがどんな愛の形をもたらすのかが最大の見所となる。涙なしには見られない。

満足度は★★★★★
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温泉へ行こう!2

  • 2011.05.02 Monday
  • 16:41
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【出演】 加藤貴子、田中実、鮎ゆうき 他
【放送】 2000年(TBS)

母の後を継いで温泉旅館の女将となった元OL。経営難に陥った温泉旅館の建て直しを巡る騒動を描いた女将の温泉ド根性(?)物語。『温泉へ行こう!』シリーズの第二作目。今回も友情あり、恋愛あり、家族愛ありと様々な要素を盛り込んだ内容となっており、前作同様TBS愛の劇場枠で放送された。

薫が老舗の温泉旅館『蔵原』の女将となって半年が過ぎた。夫とヨリを戻した冴子が『蔵原』を尋ねると変わり果てた様子に愕然とする。実は相変わらず芳しくない経営状態の責任を取らされた薫は女将から仲居に降格され、新女将には銀行から派遣された怜子が就任したと判る。怜子の徹底した合理主義に『蔵原』の良さが失われたと感じた冴子は、かつて薫と女将の座を競った悠里子と共に仲居として乗り込み、『蔵原』のあるべき姿を取り戻そうとする。

『温泉に行こう!』シリーズの特徴として登場人物が一度亡くなっても、別の役となって登場することが多々見られる。愛の劇場枠だけに死んだから切り捨てるというのではなく、新たな役として登場することで人の死の悲しみを和らげる効果を持たらしている。勿論、前のシリーズを見た人が途中から次のシリーズを見た際に戸惑うのは事実である。しかし同じ顔ぶれが揃うというのはある意味安心感がある。おそらく端からそうした効果を計算したわけではないとは思うが、愛と感動をもたらす作品の多い愛の劇場という枠ではこういう起用の仕方も効果的なのだろう。

さて今回も薫の奮闘ぶりを中心としたストーリーとなっているのは変わらないが、複雑混迷を極める恋愛模様も健在。前作で薫と良い雰囲気になれた武藤は支配人としての立場から怜子に肩入れし、恋のレースで敗れた薫の元婚約者・海堂も『蔵原』に心を病んだ状態で転がり込んで薫にちょっかいを出す。また女将の怜子は密かに海堂に想いを寄せており、海堂と婚約していた薫を快く思っていない。そんな四人の揺れ動く恋愛指針がどう傾くかも見所の一つとなっている。

薫は女将に復帰出来るのか?

薫は誰と結ばれるのか?

蔵原の建て直しは成功するのか?

他にも冴子の病気や蔵原を訪れた客との心温まるエピソードを織り交ぜて、常に一生懸命な薫の可愛らしい姿が胸を打つ。誰が勝利してどんな結末を迎えるかも楽しみだが、そうした小さなエピソードさえも楽しめるドラマである。

満足度は★★★★★
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