セカンド・チャンス

  • 2013.02.25 Monday
  • 10:17
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 田中美佐子、赤井秀和、堂本剛 他
【放送】 1995年(TBS)

夫に先立たれたシングルマザーと子持ちやもめの中年男が出会い、一つ一つ困難を乗り越えながら本物の家族になるまでを描いたホームコメディー。セカンド・チャンスとは『人生は何度でもやり直しがきく』という意味。主題歌は岡本真夜の『TOMORROW』で大ヒットとなった。

藤井春子は夫を交通事故で失くして以来、スーパーのパートをしながら三人の息子を育てるシングルマザー。ある日、春子は昔の友人の結婚式に参加するためお洒落をして出掛ける。長男にまだ若く見えると言われて上機嫌の春子は式場で野田勤と出会う。勤は前の職場で妻を同僚に寝取られ、単身で大阪から東京に引っ越してきた男やもめ。式場の契約社員として働いているも、大阪弁が出て上司に注意されてばかり。そんな勤は春子に一目惚れする。ところが妻に引き取られたはずの娘の君子までもが上京。勤は君子と一緒に暮らす事になる。

春子も勤もお互い置かれた状況は似通っている。春子には中学生を筆頭に三人の息子がいて、勤には中学生の娘がいる。どちらも思春期を迎える難しい年頃の子供達であり、性別が異なるので扱い方に迷ってしまう。特に勤はこれまで仕事一辺倒だっただけに年頃の娘に対してどう接して良いか判らない。勿論、それは春子にしても同じ。息子達には父親のいない苦労はさせまいと頑張ってはいるもののつい頼りがちになってしまい、時々息子達が考えていた以上に大人になろうとしている事に戸惑ってしまう。このドラマは日頃の些細な問題や、親子の確執等々色々な問題を乗り越えながら家族の絆を深め、そしてその上で勤と春子の恋愛をも見つめていく。コミカルな演出はされているが内容はかなり大真面目な問題と直面する内容となっている。

また大人同士の再婚の軌跡を中心に追ってはいるものの、子供達がおざなりになっているわけではない。子供達の方は唯一女の子である君子に焦点があてられていて、その年頃にありがちな恋愛や微妙な気持ち、そして父親に対する想いなどが丁寧に描かれている。その一方で娘の気持ちが判らない勤の悩みや戸惑いを勤役の赤井秀和が好演しているため、父と娘の心が近付いていく様子は見ていてとても心が温まる。

見ていて爽やかな気持ちになれるホームドラマである。

満足度は★★★★★

岡本真夜
日本クラウン
(2012-03-07)

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わが町6

  • 2013.02.03 Sunday
  • 16:53
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【出演】 渡辺謙、平田満、蟹江敬三 他
【放送】 1995年(日テレ)

不可解な若者達の行動に翻弄される下町の刑事達の活躍を描いた刑事ドラマ『わが町』のシリーズ第六弾。原作はエド・マクベイン著の『たとえば、愛』(87分署シリーズ)。オープニングとエンディングでは隅田川にかかっている橋に纏わる話が淡々としたナレーションで流れる。

もうすぐ隅田川の花火大会が催される真夏のある日、勝鬨橋の上では西月島署の刑事達の姿があった。向井は橋の上で佇む女性に心惹かれ、鳴海は溜息をつきながら川の流れを見つめている。そこを渋滞に巻き込まれた救急車から下車した森田吾郎と繭夫妻が息子を抱えて病院へ一目散に走り去っていく。息子が二階の物干し台から落ちて意識が戻らないという。吾郎が署に連絡を取ると丁度病院の裏手にあるビルの上から飛び降り自殺しようとしている若い女性がいると聞かされ現場へと急ぐ。しかし吾郎と鳴海の説得も空しく、二人の前で女性は転落死する。

今回は全てを『ムカつく』で片づける不可解な若者達の行動に着眼する。常に不満を感じているのにどこへ怒りをぶつけて良いか判らない。その結果、衝動を抑え切れず大人には理解出来ない行動を起こしてしまう。西月島署の刑事達は初回から毎度お馴染みの面々であるため、若いと呼ばれる年齢からは少々離れつつある。特に不登校の娘を抱える鳴海は娘が発する『ムカつく』がどういう意味なのかがさっぱり判らない。明確な理由もなく問題行動を起こす若者達を相手に刑事達は翻弄される。

昨今ではそうした問題行動を逆手にとって理由なき反抗や愉快犯等々を不気味な犯罪者として祀り上げる作品が横行しているため、逆に西月島署の刑事達の戸惑いに違和感を持ってしまう。それだけ時代の流れと共に犯罪も様変わりしたという事なのだろう。ストーリー(脚本)自体も何となく扱いに困っている様子が伝わってきた。事件解決後も何となくすっきりしないままに終わってしまう。

見せ場は隅田川花火大会の中での人探し。偶然にも二つの事件で狙われた女性が花火大会にいるという情報が届き、刑事達は躍起になって花火の見物客の中を探し回る。当然ながら花火の打ちあがる音や雑踏の中を探し回るのは容易ではない。発見できる方が稀だとは思うのだが・・・。

満足度は★★★
沢田知可子,小野沢篤,カラオケ
ダブリューイーエー・ジャパン
(1995-03-10)

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救急指定病院4

  • 2012.11.05 Monday
  • 00:05
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【出演】 池上季実子、野上由美子、布川敏和 他
【放送】 1995年(日テレ)

救急病院に勤めるベテラン看護師の活躍を描いた人気シリーズ『救急指定病院』の第四弾!斉藤澪著の『白衣のふたり−横浜コインロッカー殺人事件』を原作に制作された第一弾の設定を活かしてシリーズ化されている。今回は薬の飲み合わせについて。

夜勤明けで小諸久美子が自宅に戻るとフリーライターの姉が後で久美子の息子を連れて病院へ行くと言う。学校の宿題で親が働いている姿を見せるのだと言う。菊名記念病院へ三人で連れだって行くと、早速自宅マンション三階から転落したゲーム会社社長・草野が運び込まれる。処置室に入った久美子は手際良く患者の処置に当たり、処置後は胃の内容物の調査を行っていた。ところがその中に薬が大量に混じっていたのを知って、状況を付き添いの関係者に尋ねると、その場にいた警官から突き落とされた可能性があると言われる。また患者の家の生ごみの中からカプセルが発見され、調べてみると抗生物質の一種で尋常ではない量を飲んでいた。しかも他の薬を併用しており、副作用で呼吸困難に陥ってしまう。

シングルマザーの久美子は看護師という職業柄時間が不規則で仕事に拘束される事も多い。とても一人で子育てしていける余裕などない。まして息子はまだ小学生。そんな久美子が息子を育てられたのは姉の存在が大きい。売れないフリーライターの姉は時間だけは十分ある。久美子がいない間は姉が母親代わりとなって息子の面倒を看ている。父親はいないが、息子にとっては母親が二人いるようなもの。もっとも性格が大きく違うので、息子の方は二人の間を上手く行き来しているようだが・・・。

今回のストーリーはゲーム会社の男性社員を巡って草野と看護師の一人が三角関係である事が判明する。意識不明の草野と担当する看護師がよりにもよって恋のライバル同士と言う地獄絵図。それはそれで興味深いのだが、ゲーム会社の話を扱ってはいるもののその方面の知識がやや不足しているようで、版権料やゲーム作家等々それらしい言葉を台詞内に入れて雰囲気を出してはいるものの、不自然さが否めない。当時好調だったゲーム業界の話を入れておけば視聴者の興味を惹けると安易に捉えているように感じられてならなかった。

満足度は★★★

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救急指定病院3

  • 2012.10.29 Monday
  • 07:13
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【出演】 池上季実子、野川由美子、とよた真帆 他
【放送】 1995年(日テレ)

救急病院に勤めるベテラン看護師の活躍を描いた人気シリーズ『救急指定病院』シリーズの第三弾。前作までは斉藤澪原作による作品をドラマ化していたが、今回よりシリーズの設定をそのまま生かしたオリジナル作品になっている。今回はレイプ事件を扱っている。

小諸久美子は菊名記念病院に勤務する主任看護師。ある日、三歳の男の子が運び込まれてくる。その治療法について久美子は医師に忌憚ない意見を述べ、後輩看護師の三沢から尊敬の目で見られる。しかし看護師としてはベテランの久美子も家に帰ればシングルマザー。息子の世話は姉に頼りっ放しで、成長と共に徐々に目の届かない事が増えてきた事を悩んでいた。その夜、三沢の家に警察を装った男が押し入り、刃物で脅された上にレイプされそうになる。幸い寸での所で訪問者があり、焦った男は財布を持って窓から逃げた。

事件の後、三沢は未遂ではあったものの、レイプのショックでトラウマを抱えてしまう。必要以上に人から触られるのを怖がったり、急に吐き気に襲われる。恐怖のあまり事件の事を何も思い出せなくなる。久美子の姉はフリーライター。様々な事件を扱っている性質上、事件に関する良きアドバイザー的な役割を担っている。今回もレイプ被害についてレイプされた女性が抱える心の傷や、レイプ事件に関する世間や警察の捉え方、レイプ事件の立証の難しさなどを解説してくれている。

やがて救急患者として運ばれてきた男が全国指名手配の婦女暴行犯の似顔絵に良く似ている事が判り、三沢の事件を知った看護師の間で噂となっていく。この病院は看護師も医師も女ばかりの女の園。噂話は一気に駆け巡り、迂闊にも病院近くの喫茶店でも平気でその話題を口にしてしまう。「ここだけの話にしてね」というのは女性の間で秘密を漏らす時の常套文句。その言葉さえあれば秘密はもはや秘密ではなく、話す事を許可された連絡事項になってしまう。しかしあくまでも女性達の間では秘密という札を貼られてしまうのである。

さてここで重要なのは病院ではどんな極悪人でも患者は患者なのである。医師は相手が親の仇だとしても患者である以上治療しなければならず、そこに人間としての葛藤が生まれる。開き直って悪態をつく犯人を前にレイプ被害に遭った被害者の心の傷は更に深く抉られる。それは被害者の身内も同じ。その時、芽生えた悪意を責める事が出来るだろうか?ドラマではそんな部分にも着眼していく。事件は全て未遂ではあるものの、輸送されていく犯人を見送る看護師達の姿から内に秘めた複雑な心境が伝わってくるようだった。

満足度は★★★★

沢田知可子,小野沢篤,カラオケ
ダブリューイーエー・ジャパン
(1995-03-10)

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正義は勝つ

  • 2012.10.16 Tuesday
  • 23:25
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【出演】 織田裕二、鶴田真由、段田安則 他
【放送】 1995年(フジ)

正義とは何か?法廷で勝つ事が果たして本当の正義と言えるのだろうか?

どんな卑劣な手段を講じても勝利を手にしようとする連戦連勝の敏腕弁護士がやがて弁護士の地位を捨て、本当の悪に対峙していくヒューマンドラマ。主演の織田裕二がとにかく格好良い敏腕弁護士を演じ話題となった。

塚田法律事務所に勤務する姫野京子は法律事務所で働く内に六法全書に興味を持つようになり、弁護士の資格を取得してしまったという変わり種の新米弁護士。希望を胸に弁護士としての道を歩き始めた京子が憧れているのは民事裁判でデビュー以来連戦連勝の敏腕弁護士・高岡淳平だった。初めて弁護士として案件を任された京子は張り切って法廷に臨むが、淳平が裏で手を回した事により敗訴に終わる。真っ直ぐな性格の京子には淳平のやり方がどうしても許せなかった。

何故織田裕二の体は常に傾いているのだろう?

このドラマを見るとまず頭を過ぎるのがこの疑問。びしっとスーツで決めた高岡淳平こと織田裕二はそれだけで格好良いのに、何故か歩き出すと片方に体が傾いてしまう。いやはや不思議な光景である。

まあ、そんな疑問はひとまずおいといて、ドラマの内容はと言えば弁護士がヒーローとなるドラマはこれまでも数々あるが、ダークヒーローとなるドラマというのは珍しい。本来なら淳平は悪徳弁護士と呼ばれても不思議はないくらい裏では買収あり、脅迫あり、口での言い負かせありの悪人ぶりを発揮しても表では連戦連勝のヒーロー弁護士。しかもマスコミがどう動くのか全て計算づくなのである。表と裏の使い分けを容易に演じられる狡猾で野心家の弁護士だからこそ世間で持て囃される弁護士として通用してしまうのである。とは言うものの、どんな法廷でも勝利を収める快進撃は見ていて気持ちが良い。

さてドラマの前半は淳平が躍進する裏で常に煮え湯を飲まされる京子の姿を法廷での両者の戦いを見ながら追っていく内容になっているのだが、後半は淳平が父親の件で巨悪と闘っていく姿を描いている。後半の方はかなりシリアスな内容が多く、天国から地獄へと落とされた淳平が血反吐を吐くような迫力を見せる。ドラマとしては前半の方が断然面白いものの、後半は後半で見応えがある。要するに前半で興味を惹いて夢中にさせておいて、後半の多少の重さは吹き飛ばしてしまおうという作戦なのだろうが、まんまとそれにハマってしまう事間違いなし!

文句なしに面白いドラマである。

満足度は★★★★★
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名探偵明智小五郎 吸血カマキリ 

  • 2012.08.18 Saturday
  • 10:58
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【出演】 陣内孝則、黒田勇樹、とよた真帆 他
【放送】 1995年(フジ)

優雅な伯爵家で起きた連続殺人事件をお馴染み名探偵明智小五郎が解明する。陣内孝則主演による明智小五郎シリーズ第二弾!原作は江戸川乱歩著の『化人幻戯』(子供向けのタイトルは『白い羽の謎』)。明智小五郎を師として仰ぐ小林少年の目を通して描く構成になっている。

昭和八年、猫田博士の所持する希少な金属が怪人二十面相に盗まれてしまう。アドバルーンで悠々逃げ去ろうとする怪人二十面相だったが、急に失速し怪人二十面相は逮捕される。全ては明智小五郎の機転のおかげだった。ところが大河原伯爵宛に怪人二十面相から『マルタの鷹をいただく』の予告状が届いたと明智に連絡が入り、警察と共に明智は断崖絶壁に建つ大河原邸へと出向く。ところが予告時間になっても怪人二十面相は現れなかった。

原作に非常に近い形で再現された前作と比較すると、今回は大分脚色されている。それもそのはず。この作品は江戸川乱歩の描く人間の屈折した嗜好を遺憾なく発揮した作品。そこに少年探偵の小林少年や怪人二十面相を登場させてエンタメ性を出し、全年齢向けに内容を緩和したように思える。本来はあくまでエロティックに描くべきSMの世界をこのドラマではコミカルな一場面に位置づけてしまっている。これについては賛否両論だろう。江戸川乱歩の生み出す特有な世界を好む人にとっては、原作の世界観を逸脱する演出として幻滅するかも知れない。ただ全年齢向けの作品を目指すには非常に表現し辛いハードな作品である事は確かである。

さて江戸川乱歩のミステリーには必ず登場するのが美しいヒロイン。時としてその美しさは明智の心を揺さぶる事がある。明智は既婚者ではあるのだが、明智と伯爵夫人には甘くて美しい思い出が・・・。二人の関係を知った小林少年が文代夫人に追求されて黙り込む姿は見物である。

それにしても相変わらず舞台演劇を見ているようなドラマである。昭和初期のテイストを原作のままに再現しているのは良いのだが・・・。

満足度は★★★★
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浅見光彦シリーズ第一弾 伊香保殺人事件

  • 2011.01.30 Sunday
  • 00:08
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ
 
【出演】 榎木孝明、野際陽子、鮎ゆうき 他
【放送】 1995年(フジ)

内田康夫原作のフリールポライター浅見光彦が活躍するシリーズはこれまでに何度もドラマ化がされており、ふらふらと根なし草のような生活を送る浅見光彦が事件に巻き込まれては刑事局長の兄の鶴の一声で警察に協力しながら事件を解決する活躍を描いた旅情ミステリー。歴代の浅見光彦を演じた俳優は国広富之(TBS)、水谷豊(日テレ)、辰巳琢郎(TBS)、榎木孝明(フジ)、沢村一樹(TBS)、中村俊介(フジ)等々豪華な顔ぶれで、それぞれの局で独自にシリーズ化されている珍しいドラマでもある。このドラマはフジテレビでの浅見光彦シリーズの記念すべき第一弾。原作は内田康夫著の『伊香保殺人事件』。

群馬県にある伊香保の寺が放火され、焼け跡から身元不明の男性の遺体が発見された。容疑者としてあげられたのは浅見家のお手伝いの須美子。光彦が現地に須美子を迎えに行くが、警察は光彦を怪しんで須美子をなかなか返してくれない。ところが光彦の兄が連絡してきた途端、刑事達の態度が豹変。兄は刑事局長なのである。即刻須美子は釈放。光彦には事件捜査の協力を願い出る。

浅見光彦はフリーのルポライターだが、母親からすれば兄が立派過ぎる上に収入もまちまちで年中ふらふら旅行ばかりしている光彦が心配でならない。実際には光彦には類稀な鋭い洞察力を持ち、行動力もピカ一。探偵としての素質に恵まれた人間ではあるのだが、いつまで経っても母親からは半人前の烙印を押されてしまう。

浅見光彦シリーズの特徴と言えば、刑事局長の兄の存在を知った途端、ころっと態度の変わる警察官達。厳しい縦社会である警察組織の実態をコミカルにもじったのだが、判っているのに毎回これがあるとくすっと笑いが出てしまう。またもう一つの特徴として挙げられるのが、事件に登場する美しいヒロイン。彼女と光彦は毎回良い雰囲気になるのだが、何らかの事情で最後に必ず光彦は振られてしまう。光彦の結婚を楽しみにしている母親にとっては何とも歯がゆい事だろう。

今回のストーリーは群馬県の伊香保温泉を舞台に捜査を進める内、日本舞踊の後継者争いをも巻き込んだ連続殺人事件に発展。光彦は過去に遡って事件の謎に迫っていく。

実際、事件自体はさほど奇抜な内容ではない。むしろこれぞ推理小説!というお約束を守った正統派のミステリーで、そこに探偵役の光彦とそれを取り巻く人々のコミカルなやり取りがエッセンスとなって内容を盛り上げていく。パターンがきっちり決まっているだけにお約束の展開さえ「待ってました」と嬉しくなってしまう。シリーズ化されるのも納得のドラマである。

満足度は★★★★★
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おばさんデカ桜乙女の事件帖3

  • 2010.06.11 Friday
  • 00:33
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【出演】 市原悦子、左時枝、布川敏和 他
【放送】 1995年(フジ)

おばさん刑事が迷惑がる署員達を他所におばさん丸出しの活躍で事件を解決するおばさんデカシリーズ第三弾!

世田谷南署の捜査一課に所属する桜乙女は刑事に昇格して二年目を迎えていた。夫とのすき焼き鍋の最中、殺人事件で呼び出された乙女は早速殺人現場の調査を始める。被害者は三栄商事の常務である麻生で灰皿で何度も頭を殴られていて絶命していた。第一発見者は部下の岡田。発見当時は鍵が掛けられ、完全な密室となっていた。部屋の様子は麻生の妻の几帳面な性格が滲み出るように整えられていたが、乙女は冷蔵庫にあった十個入りの卵パックの中に五個しか卵が残っていない事が気になって仕方が無かった。

相変わらず乙女と一緒に捜査に当たる二名以外は乙女を厄介者としか思わず、捜査会議で乙女が発言してもロクに取り上げては貰えない。厄介払いに大事な会議中にお茶汲みを命じられるなんて悲し過ぎる。過去にちゃんと事件を解決に導いているにも関わらずこの待遇。はっきり言ってこれは職場イジメである。それでもへこたれず自分の意見を言う乙女の姿は何と健気な事だろう。正直、おばさんの面の皮の厚さよりも男共の頭の硬さと傲慢ぶりにカチンと来る。

それにしても被害者の秘書は笑わせてくれた。幾らインターナショナルな有能な女性を表現したかったとしても誇張し過ぎ。会話の殆どが英語で、しかもわざとらしく発音するものだから思わず吹き出してしまった。乙女が真似をするものだから余計に笑ってしまう。しかも教えて貰った英単語をそっくりそのまま夫に披露する茶目っ気が堪らない。

今回の見所は乙女と米田が被害者と取り引きのあった九頭竜組へ乗り込んで話を聞きに行く場面。頼りになるはずの米田がびびって帰ろうとする中、ヤクザ相手に堂々と自分の意見を言う乙女の度胸は大したものである。それどころか逆に組員達を説教する始末。親分が乙女を気に入ってしまうのも無理は無い。さすがおばさん刑事である。

シリーズ三作目ともなるとちらほらと同僚達の間に乙女に対する意識の変化がちらほら見られてくる。エンディングはいつもの置いてきぼり。乙女からすれば酷いの一言なのだが、同僚達の表情を見る限りどうやら乙女をいじめるのも愛情表現の一つらしい様子が垣間見える。そうさせたのも乙女のおばさんパワーなのだろう。

満足度は★★★★
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おばさんデカ桜乙女の事件帖2

  • 2010.05.24 Monday
  • 00:07
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【出演】 市原悦子、芦川よしみ、益岡徹 他
【放送】 1995年(フジ)

おばさん刑事が迷惑がる署員達を他所におばさん丸出しの活躍で事件を解決するおばさんデカシリーズ第二弾!

世田谷南署の捜査一課に配属された桜乙女は勤続33年目にして刑事に昇格したれっきとした刑事。しかし署員達は中年のおばさんと馬鹿にして乙女を鬱陶しく思うばかりで、刑事としてまともに扱おうとしない。乙女の事を同僚として認めているのは、一緒に組まされた係長と新人・米田の二人だけ。もっとも彼らにしてみてもマイペースなおばさんである乙女は理解し難い部分が多いようだが・・・。

さて今回世田谷南署の捜査一課が扱う事件は飛び降り自殺した安原の事件。警察のセオリー通り事件を追う署員達を尻目に、乙女が興味を示したのは葬儀中故人の妻・伸江とこそこそ話す素子だった。近くの高級食材を扱うスーパーの店員として働く素子は、料理好きな伸江と店で顔を合わせる程度の仲だったと証言する。ところがその翌日、素子が死体となって発見されてしまう。

主婦の関わる事件だけに乙女の目の付け所は他の男共とはまるで異なる。普通に話を聞いていても相手の服装やアクセサリーに目がいってしまったり、そこに細かな実体験なども交えて相手の警戒心を解いていく。まあ、かなり厚かましい部分が目立つが、それはそれ。結果として他の人には聞き出せない情報まで掴んでしまう。ある意味、お得な性格なのかも知れない。しかし見回せば敵ばかりの職場で自分の仕事を全うする乙女の姿は尊敬に値する。例え見た目はおばさんだとしても、精神だけは十分刑事だと言えるだろう。

今回は本庁からおエライさんまで乗り出してくる。やはりそのおエライさんも他の署員同様乙女を見下していて、仙台での捜査を申し出る乙女の仙台行きをあっさり認めてしまう。勿論、おエライさん達にしたら厄介払いのつもりだった。しかしその思惑とは裏腹に乙女は偶然居合わせた伸江と出くわして事件に関わる重要な証拠を持ち帰ってしまう。何とも悪運の強い女性である。

また乙女の強い味方となるのが夫の雅樹。官能小説家である雅樹は捜査に必要であれば仕事を返上して乙女のために一肌脱いでしまう。ポケベルのバイブレーションにお色気のある声を出してしまう可愛らしさがあるから、夫婦仲が円満なのだろう。

満足度★★★★
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王様のレストラン

  • 2010.04.07 Wednesday
  • 00:09
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ
 
【出演】 松本幸四郎、山口智子、鈴木京香 他
【放送】 1995年(フジ)

伝説のギャルソンと落ちぶれたレストランの従業員達の活躍を描いたコメディードラマ。

かつては一流のフレンチレストランと名前を馳せていた『ベル・エキプ』だったが、父親の急逝によりオーナーを任された禄郎が店を訪れてみれば一流とは程遠い酷い有様だった。名前を覚えられないギャルソンに自分の好みばかりを押し付けるソムリエ、シェフとギャルソンの信頼関係も劣悪。問題ばかり抱えただけあって店は閑古鳥が鳴いている状態。そんな中、禄郎が頼ったのは伝説のギャルソンとも言われた千石。彼の妥協を許さぬ一流の仕事ぶりに、堕落した従業員達も奮起してレストランの再建を目指していくというストーリー。

店の名前となったベル・エキプは『友』という意味。千石が見限ったこの店はかつて親友と共に働いていた店だが、親友の忘れ形見である禄郎の熱意に押されて従業員の再教育に乗り出すものの、この店の従業員は何れも一癖も二癖もある連中。当然一筋縄でいくわけがない。普通なら突然現れた男に従うどころか腐って逃げてしまうだろう。しかしそうはならないのがこのドラマ。一流のギャルソンが必ずしも教育者として優れているわけでは無いが、結果を出す事によって彼らを納得させ導いていく。そしてやがて彼らの中に一体感が生まれ、誰もがこの店には無くてはならない役割を担っていくようになるのである。

ドラマではその過程を小さな騒動を交えつつコメディータッチで描いていく。彼らが真面目に仕事に取り組んでいればいるほど笑えてしまうのが不思議である。

恋愛ドラマが多い中、このようにみんなが一致団結して何かを目指す姿をメインに持ってくるドラマは昨今非常に珍しい。最初はぎくしゃくしていた面々の中に芽生えていく仲間意識。地味な内容であるが、ある意味青春ドラマのような味わいがあるドラマである。

満足度は★★★★
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