夜の探偵

  • 2015.12.27 Sunday
  • 22:04
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 大原麗子、田中健、米倉斉加年 他
【放送】 1990年(フジ)

プライドの高い女探偵と調査対象の男の儚い恋のストーリー。原作は村松友視著の『夜の探偵』(『夜のグラフィティ』所収)。このドラマは直木賞作家サスペンスの一遍として放送された。

探偵の西口美恵子は浮気調査のために赤城を尾行していた。ところが交差点の人ごみの中で赤城の煙草の火が美恵子の紙袋を焦がしてしまい、お詫びに赤城は美恵子に赤いカシミアのセーターをプレゼントする。調査を進めると赤城の浮気相手は他にも男がいて、また依頼主である赤城の妻にも浮気相手がいる事が判り、調査報告をどうするか迷っていた。そんな中、赤城が酔っ払って粗相をしたと電話をかけてくる。情けない声で頼ってくる子供のような赤城がおかしくて、美恵子は赤いセーターを着ていそいそとホテルへと向かう。

男女の恋の駆け引きと言うよりは、ヒロインの恋の顛末を描いただけの単純なストーリーである。ヒロインも相手の男も深入りはせず、恋の始まりも恋の終わりも実にあっさりして何の捻りもない。結局、このドラマは何が言いたかったのかが良く判らないままに終わってしまった。面白いとか面白くないと言う前に消化不良となるドラマである。

さて言葉にならないヒロインの想像や回想がその場面の一部に投影されるという演出を使用しているのだが、これがまた微妙過ぎる。もしかしたらこんな所に・・・と意表をついて見せたのかも知れないが、そもそもそれらがヒロインの想像や回想である事を認識するのも困難であり、非常に判り辛い演出だった。そうかと思えば、画面が完全に切り替わって現在ではなく想像の中が映し出される場面もある。あまりに唐突過ぎて展開についていけない。演出の稚拙さが目立つドラマだった。

満足度は★★★

マラ・ゲッツ
ポニーキャニオン
(1989-11-21)

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女監察医・室生亜季子 震える川

  • 2015.08.22 Saturday
  • 15:16
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

【出演】 浜木綿子、佐藤仁哉、宮下順子 他
【放送】 1990年(日テレ)

水に関わる場所で立て続けに男性の遺体が発見される。二人の男性は共に発見前日に東北訛りのある女性と一緒にいたという共通点があった。火曜サスペンス劇場の人気シリーズ『女監察医・室生亜季子』シリーズ第九弾!

室生亜季子は川越で三代続く開業医『室生医院』の院長で地域の監察医も務めている。先頃、室生医院唯一の看護婦・立花よう子が父親の看病のために休職してしまったため、現在は代わりの看護婦としてまち子が働いている。ある日、亜季子の元に上田峰子が診察にやってくる。診断の結果は胃潰瘍。亜季子は峰子に大学病院での精密検査を勧める。峰子は故郷の仙台に残してきた小学生の息子の写真を見せて、嬉しそうに息子の話を聞かせて帰って行った。その時、帰宅した四方晴夫はすれ違った峰子がストリップダンサーのミッチーだと気付いて亜季子に報告する。今の峰子はとても踊れるような体調では無い。それでも息子のために体に鞭打って働く峰子を亜季子は酷く心配していた。そんな中、峰子から貰った息子の写真を見た四方は疑問を覚える。写真の中の少年はどう見ても小学生。しかし手にしているのはエリマキトカゲの玩具だった。エリマキトカゲがブームになったのはもう五、六年も前の話。事実、亜季子が診察した小学生の患者は『エリマキトカゲ』が何なのかさえ知らなかった。

話の内容はともかくとして、七作目から新メンバーに加わった浜田刑事がようやく役柄が定着してきたように見える。初登場の際は威張り腐った鼻持ちならない刑事という印象があったものの、前作ではそのキャラクターが一転してどこか間の抜けた部分だけが強調され、どうやらそれを活かした役柄で決着したような感がある。今回はそれに加えて、亜季子に女性として興味を持ち、デレデレ状態になる部分が更に強調されており、見ている側としてはあまりのセクハラぶりに目を覆いたくなる箇所も多いものの、演じる左とん平自身のコミカルな雰囲気が浜田刑事の役柄にはまっている。亜季子に甘えたりデレたりする浜田刑事をいちいち亜季子がぴしゃりと窘めるのを見るのも小気味良い。

さて今回は水質調査がテーマ。もうこうなると殆ど鑑識課の四方の独壇場となるべきところだが、ドラマでは体内に潜んでいる水を調査するという名目で、遺体の臓器を粉砕して含まれるプランクトンから死に場所を特定する方向に話が進んでいる。

殺害方法にかなり無理はあったが、殺害動機やそれに至るまでの犯人の心境の変化に踏み込んだ内容には頷ける部分がある。罪を罪と責めるのではなく、犯人の苦しみや葛藤を受け止める亜季子の心の広さが光る作品である。

満足度は★★★★

竹内まりや,ロニー・グロスマン,山下達郎
イーストウエスト・ジャパン
(1990-09-18)

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女監察医・室生亜季子 熱い凍死

  • 2015.08.11 Tuesday
  • 00:02
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【出演】 浜木綿子、刈谷俊介、蜷川有紀 他
【放送】 1990年(日テレ)

内縁の夫から逃走するために別人に成り済ました女が川で凍死する。彼女は事故死なのか?火曜サスペンス劇場の人気シリーズ『女監察医・室生亜季子』シリーズ第八弾!

川越で開業医を営む室生亜季子がパリで行われる学会に出席する事になり、看護婦の立花よう子も同伴して三カ月後の出発に向けて二人は浮かれていた。ところが旅券局から連絡があり、よう子のパスポートが既に発行されていると判明する。旅券局に掛け合った所、戸籍謄本も住民票も全てよう子のものでありながら、書類の顔写真は全くの別の女の写真になっていた。発行されたのは半年前。その日、帰宅しようとしたよう子は後ろから走って来たバイクにはねられ、靭帯を切る大怪我を負って入院する。二カ月後、病院は退院したもののよう子はまだ杖が手放せず、ずっと室生医院で世話になっていた。そんな中、浜田刑事が突然よう子が死んだと飛び込んでくる。勿論よう子は生きている。実は沢で死亡していた女性がよう子名義のパスポートを持っていたというのだ。

以前にも血液を分析する場面は何度か登場しているが、このシリーズが始まって四年が経つと大分使用機器に進歩が見られる。当初は手書きで分析結果を警察に伝えていたが、この時点ではようやくパソコン画面上に表示された分析結果をプリンターで出力するまでに進展している。まだMS−DOS全盛の時代だけにディスプレイの黒背景にオレンジ文字が何とも懐かしい。今ではMS−DOSさえ知らない人も多いだろう。時代の流れを感じる。

今回のストーリーでは看護婦のよう子が自分の意志とは関係なく事件に巻き込まれ、無関係なのに被害を受けてしまう。はた迷惑も良いところなのだが、些細なミスから大事に巻き込まれてしまうのは何もドラマだけの世界とは限らない。誰にでも起こり得る話なのだと暗に語っている内容になっている。旅券を無断使用されただけでも腹立たしいのに、第三者の手で思いがけぬ相手と婚姻届まで提出されていたら・・・。今はもっと厳しいチェックがなされているとは思うが、それでも何らかの抜け道がある。平和な世の中に思えても常に危険と隣り合わせである事を忘れてはならない。

監察医を表に出すのがだんだん難しくなっているのか、シリーズ八作目ともなるとどうもイロモノのキャラクターに頼る面が増えてくる。その点がやや不満である。

満足度は★★★★

竹内まりや,山下達郎
イーストウエスト・ジャパン
(1989-09-10)

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飛騨高山連続殺人事件

  • 2015.04.28 Tuesday
  • 15:08
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【出演】 片平なぎさ、岡まゆみ、森本レオ 他
【放送】 1990年(日テレ)

小京都・飛騨高山でデパートの専務秘書が白昼堂々男に襲われ転落死する。フリーライターとカメラマンのコンビが陶芸展を巡る連続殺人事件の謎に挑む。原作は木谷恭介著の『飛騨いにしえ殺人事件』。『小京都ミステリー』シリーズ第二弾!

柏木尚子は全国各地を飛び回って取材を続ける売れっ子フリーライター。今回は飛騨白川郷の伝統工芸である和紙の取材をしていたが、ついでに小京都と呼ばれる飛騨高山にも足を延ばす事になる。高山には以前より懇意にしている陶芸家の篠田象山夫妻が住んでいて、尚子は久々の再会に喜びを隠せなかった。しかし陶芸家とは言え、象山は自分の作品を世に出そうとしない。その事を志麻は悩んでいた。後日、若狭小浜の茶道の名門・深山千家の家元から秘蔵の茶器を公開したいと申し出があり、尚子がその手配を任される。早速美松デパートの専務・西条にリストを見せると西条は国宝級の茶器ばかりに驚愕する。イベント仕掛け人の元木の提案で、新鋭陶芸家五人の作品展も同時開催する事で話はまとまる。尚子はその一人に象山を入れて貰おうと美術界のドンとも言われる堂本に作品を見せるのだが、何故か象山の名前を言った途端却下されてしまう。腑に落ちない尚子はカメラマンの山本克也と共に再び高山を訪れた際、西条の秘書・片岡令子を見かける。令子は元木を探していた。その直後、令子は何者かに襲われ転落死してしまう。

このドラマには大きな謎が二つ存在し、尚子と克也は事件を解決するためにその謎を暴く事になる。但しその謎は巧妙に交差させているため、一方の正体はなかなか明るみに出ないというのがミソ。堂本が象山の作品を見て態度を変えた理由と片岡令子が掴んでいた情報の内容が事件と密接に関わってくるため、尚子はまずそれらを追う事になる。

ストーリーは完全なミステリーで、それを尚子と克也に追わせる事によって小京都ミステリーらしさを醸し出している。しかし原作は前作とは別の作家の作品。そのため京都の情緒を大切にする山村美紗作品とは大きく異なっている。小京都が舞台であるのは間違いないが、このシリーズはどうやら小京都の殺人事件だけを切り取った尚子&克也を主役とするオリジナルドラマと言えるだろう。

さて肝心の尚子と克也の関係について。前作では克也が尚子を崇拝しているような関係性だったが、今回は完全に克也が尚子に惚れているという設定。尚子の元カレが現れて嫉妬する克也。それに対して尚子は克也をまるで関知せずといった模様。こういう関係がずっと続いていくのだろうと思わせる雰囲気が漂わせている。

小京都ミステリーという括りで考えればそれ相応に楽しめる内容ではあるが、最初にトリックに何が使用されたかを明かしてしまうのは興醒めだった。

満足度は★★★★

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魅惑されて

  • 2015.03.08 Sunday
  • 12:49
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【出演】 萬田久子、蟹江敬三、斉藤洋介 他
【放送】 1990年(フジ)

ヤクザの男から熱烈なアプローチを受け心が揺れる人妻のラブストーリー。原作は有明夏夫著の『魅惑されて』。このドラマは直木賞作家サスペンスの時間枠で放送された。

画廊で働く鳥井加奈子は大杉画伯に絵のモデルを頼まれて二日間の約束で大杉の家でモデルを務める事になる。画廊のオーナーも懇意にしている大杉の依頼だけに喜んで加奈子を送り出してやる。モデルの初日、突然パトカーのサイレンが聞こえてきた。その途端、大杉も大杉の妻も家政婦も浮足立って斜め向かいの家を興味津々で眺め始める。実はその家はヤクザの大幹部の住まいだと言う。家に帰った加奈子は夫にその話を聞かせるものの、夫の興味は東京の大学に勤務する事ばかりで加奈子にロクに興味も示さない。そんな中、加奈子は顔に傷のある男からお茶に誘われる。その場は断ったものの翌日画廊にまで押しかけてくる始末。男の身なりからすぐに堅気で無いと気付いて警戒する加奈子だったが、男は妙に親しげで加奈子の好きな絵を購入したいと言い出す。

結婚11年目を迎えて鳥井夫妻の結婚生活は刺激のない物へと変わり果てていた。夫は妻への気遣いも配慮も忘れ、ただ自分の人生に利用出来る便利な道具としか思っていない。そんな夫に失望する加奈子にとって、突然現れたヤクザの男・鳥井道雄は新鮮だった。彼はヤクザであっても女性に対してはシャイで、下手な恋愛テクニックなど持たず、真剣に加奈子に惚れこんでいる。加奈子のためなら恥も外聞も捨てて真っ直ぐ向かってくる。そんな道雄に心が揺れてしまうのは仕方ないのかも知れない。

釣った魚に餌をやらない。このドラマはそんな男への警告とも言える。

鳥井道雄という男は本当に憎めない男である。ただ加奈子をお茶を誘うためだけに土下座したり、そうかと思えばお茶をしている間中煙草を吸って加奈子の前でロク話も出来ない有様。いい大人が恋愛にはとんと不器用で、まるで初恋をした少年のような不器用さをみせてしまう。世間的にはそれを無様と言うのだろうが、可愛らしく見えた。

満足度は★★★★

有明 夏夫
中央公論社
(1989-08)

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危険な斜面

  • 2014.04.09 Wednesday
  • 00:42
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【出演】 古谷一行、池上季実子、薬丸裕英 他
【放送】 1990年(日テレ)

昔の恋人を利用してのし上がろうとした男の栄光と転落を描いた社会派サスペンス。原作は松本清張著の『危険な斜面』。

1989年8月、西嶋電機調査課課長・秋葉文作は西嶋会長の接待をしていた。会長には四人の愛人がいて、一番若い『田園調布』と呼ばれる愛人を見た途端文作は驚く。彼女は野関利江。昔付き合っていた女性だった。再会した二人は旧知を温め、別れた原因が利江の父親が倒れたためだと判る。互いに別々の人生を歩んできた二人だったが、昔のロマンスを思い出して関係を持ってしまう。帰宅した文作は利江の「会長の力を利用して何でもしてあげる」と言う言葉が頭から離れなかった。父親が借金を残して死んで以来、貧乏の辛さに耐えて生きてきた文作には何より魅力的な誘惑に思えた。利江は文作への思いから若い愛人との関係を清算し、会長に文作の出世を頼み込む。その年の11月、利江の言葉通り文作は異例の昇進を果たす。利江との関係が明るみになれば出世はふいになる。文作は利江と距離を置こうとするが、利江は会社をクビになったら自分が文作を養うと執着を見せる。

このドラマを最後まで見るととにかく文作と利江の身勝手さが鼻につく。この二人以外の人間はまともかむしろ気の好い人ばかりで、文作の行動は全て私利私欲のためであり、そのためには冷徹なまでの判断を下す。一方、利江はと言えば、昔の失われた恋を取り戻そうと必死で、そのために周囲が全く見えなくなる。恩人を裏切り、年下の恋人を捨て、ただ文作を我が物にしようと必死で、それは見ようによっては一途な恋とも思えるが、結局は文作と同じ穴の貉である。自分の欲望のためにはどれだけの犠牲を他に強いろうと構わない。

やがて文作は破滅への道を歩んでいくが、身勝手さが勝っているため少しも同情しなかった。最後まで馬鹿な男を侮蔑するような苛立ちや腹立たしさばかりが先に立って仕方がない。唯一純粋な思いを抱えているのが利江の愛人だった沼田で、主役は文作でもこのドラマの探偵役は彼が担っている。捨てられても利江を想う執念で真相を究明していくが、この沼田のやり方も見方を変えるとストーカーチックでいまいち好意的に受け止められない。胸にもやもやした物を残すドラマである。

満足度は★★★★

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道連れ

  • 2014.03.12 Wednesday
  • 00:04
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【出演】 かたせ梨乃、岸部一徳、岸田今日子 他
【放送】 1990年(フジ)

夫への不満を抱える平凡な専業主婦が親しい婦人に愚痴をこぼしたばかりにとんでもない目に遭ってしまうサスペンス。原作は阿刀田高著の『道連れ』。

結婚十一年目を迎える宮島澄子はカルチャースクールでシナリオ講座を受講する専業主婦。国家公務員の夫・勇三の自分本位な性格に不満を持ちながらもそれなりに幸せな夫婦生活を送っていた。ある日、澄子は勇三の首を絞めて殺す夢を見る。その話で友人と盛り上がっていると、株式講座に申し込みに来た各務厚子という品の好い婦人が話し掛けてきた。以来、厚子は家を訪ねてきたり、プレゼントをくれたりと何かと澄子に気を遣ってくれるようになる。しかし勇三ははしゃいでいる澄子に世間知らずだと水を差す。厚子に九州旅行へ誘われた澄子は勇三がシンガポールへ出張するのを良い事に旅行に出掛けてしまう。

主婦の願望をそのまま実現してしまったような内容で、ある意味非常に怖い話でもある。ミステリアスで品の好い婦人役には岸田今日子がハマリ役。全く悪意というものを感じさせないのに、どこか不気味で何を考えているのか判らない雰囲気がぴたりと厚子の役柄に合っている。

勇三は仕事優先で家庭を顧みない夫。万事が自分本位なので澄子が自分の思い通りの籠の鳥でなければ気が済まない。澄子の言動で気に入らない事があれば全て「お前は世間知らず」の一言で済ませてしまう。確かに澄子は大学卒業と同時に結婚し、社会へ出た経験はない。しかし三十過ぎの女が子供もなく一人で夫の帰宅を待ち、家事だけに勤しむ人生を送るのは侘し過ぎる。自分の束縛のせいで妻がそんなつまらない人生を送っている事にさえ気付かないのはもはや罪である。付き合う相手を詮索し、同窓会は出席するな、旅行は行くな、出張中は家にいろ、あーだこーだ意見する勇三に澄子が不満を募らせてしまうのも無理はない。

勿論、この話の時代背景は相当古い。放送当時としても澄子のように夫に尽くす主婦は非常に稀であったと思われる。そんな主婦が自分の束縛に気付いた時どうなるか?このドラマは一つの憶測でしかないが奇妙なリアリティもあり、ラストで生き生きとした澄子の姿に思わずにんまりとせずにはいられない。

満足度は★★★★★

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悪魔の手毬唄

  • 2014.01.01 Wednesday
  • 00:37
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【出演】 古谷一行、有馬稲子、藤岡琢也 他
【放送】 1990年(TBS)

山奥の閉鎖的な村で起きた手毬唄になぞらえて若い娘達が奇怪な死を遂げる連続殺人事件の謎に金田一耕助が挑む本格ミステリー。原作は横溝正史著の『悪魔の手毬唄』。この小説は横溝正史作品の中でも実写化された回数の多い作品で、かつては石坂浩二主演の映画化で話題になっている。また1977年には今回の主演でもある古谷一行主演の横溝正史シリーズでもドラマ化されている。TBSの金田一耕助の傑作推理シリーズ第十一弾として放送された。

昭和二十七年夏、友人である磯川警部の招待を受けた金田一は等々力警部と共に岡山県の山奥にある湯治場へとやってきた。バスで鬼首村までやってきた二人は早速『亀乃湯』を訪れ、明るく気立ての良い女将・青池リカの歓迎を受ける。宿につく早々、東京へトンボ返りとなってしまった等々力警部を他所に、磯川と金田一は温泉で旧知を温めていたが、実は磯川は二十年前に起きた女将の夫が殺害された事件の調査を依頼する目的で金田一を呼んだと明かす。犯人は当時この村に滞在していた詐欺師の恩田と見られているが、事件後の消息は全く掴めていない。遺体が全身焼け爛れていたため見分けがつかない事から、磯川は犯人と被害者が入れ替わっていたと疑っていた。その時女将は妊娠中で、遺体を見たショックから生まれた娘は真っ赤な痣が出てしまい、常に頭巾で姿を隠して蔵の中で暮らしていると言う。

夏場の設定なので金田一の服装も夏物に代わっている。いつもは上下ともくすんだ色で統一されている服装が今回は上は白になっている。また走る度に汗が吹き出す等、夏を非常に意識している節があちこちに見られる。

さてこのドラマには幼馴染みで小学校の同級生である四人の若い女性が登場する。残念な事にこの女性達が殺人のターゲットとなってしまうのだが、その中でも智恵子は東京で歌手として成功を収めた飛び抜けて華のある女性というイメージがある。そのため実写化される際には智恵子役に起用されるのは四人の中でも一番有名な女優がキャスティングされ、今回は伊藤つかさが演じている。しかしその当時の髪型が似合わないのなんの。悲しいかな下膨れのお多福のような智恵子になってしまった。

またすぐに犯人を断定する元気な若い熱血刑事役を光石研が演じているのも見物である。

ストーリーは言わずもがな秀逸な内容であるので、余程原作をおかしな方向に改編しない限りは見るに堪えない状況にはならないのだが、難を言えば人間の深層心理まで追求するような内容ではないので、登場人物の悲しみが通り一遍のものとなってしまっている。二十年前の事件に関してもさほど深くは掘り下げてはおらず、あっさり流されてしまっている。これはもしかするとあまりに残酷な場面であるので表現を和らげた故なのかも知れないが、この話を彩る要素の一つでもあるので残念だった。

満足度は★★★★★

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超豪華フェリー殺人事件

  • 2013.08.09 Friday
  • 20:43
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【出演】 高橋英樹、岡本舞、若林豪 他
【放送】 1990年(テレ朝)

フェリーから転落死した男の事件を追う内に過去の迷宮入り事件に船長が巻き込まれていく。土曜ワイド劇場の人気シリーズ『杉崎船長シリーズ』の第三弾。今井泉著の『溟い海峡』を原作にその登場人物を起用したオリジナルストーリー。

那覇−奄美−鹿児島航路のフェリーあけぼのが航行中、二等航海士の児島が慌てて杉崎船長に乗客の転落を報告に来る。乗客を調べた結果、森本幹夫という男が船内から姿を消している事が判る。しかし船が救護体制を取ったにも関わらず森本は発見できず、航海日誌に「発見できず」と記載した事が杉崎の心残りとなった。鹿児島港に到着した船から杉崎は下船する客を双眼鏡で眺めて森本の迎えがいないか確認していると、黒い服を着た女性が何かに怯えるように立っているのが目に入る。彼女が待っていた乗船客を杉崎と児島はどこかで見たような気がしたが、思い出す事は出来なかった。

今回は鹿児島に移り住んだ杉崎が航海日誌の汚点がどうしても気になり、調べている内に過去の五億円強奪事件や収賄事件にまで首を突っ込むという波乱に富んだストーリーになっている。

さてこのシリーズはサスペンス的要素の中に必ず夫婦関係について問う内容が含まれている。当初は主役である杉崎夫妻の夫婦関係が中心となったストーリーだったが、今回は二組の夫婦に着目している。杉崎にあけぼのの仕事を紹介した小沢夫妻と、慎ましやかに互いを支え合ってきた喫茶店のオーナー夫婦。一見すると理想的な夫婦といえるこの二組だが、全く問題がないわけではない。それぞれの夫婦にはそれぞれ事情があり、今やすっかり夫婦関係が修復した杉崎夫妻が事件を通してこの二組の夫婦の真実の姿にまで斬り込んでいく内容になっている。但し最終的に杉崎自身は転落事故が解決してつかえが取れたような状況だろうが、杉崎が動いた事で周囲の人間は概ね悲しい結末を迎えている。何とも後味の悪いドラマとなってしまった。

ところで毎回杉崎の腰巾着のように登場する児島だが、杉崎夫妻にとって完全に息子扱いである。(本当の息子もいるはずなのだが、一作目以降登場しないので)児島もすっかりその気でいて、下船した足で杉崎の自宅について行き、冷蔵庫を漁る一幕も。しかも今回は児島の縁談話まで飛び出す始末。何とも不思議な人間関係である。

満足度は★★★★

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美人秘書殺し

  • 2013.05.20 Monday
  • 19:31
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【出演】 愛川欽也、未來貴子、五代高之 他
【放送】 1990年(テレ朝)

アーチェリーの矢が次々人の命を奪う。鬼怒川を舞台に繰り広げられる連続殺人事件に名探偵の考古学者が挑む『考古学者シリーズ』の第九弾!当初はロイ・ウィンザー著の『私立探偵アイラ・コフ』シリーズを舞台を日本に移して実写化したドラマだったが、四作目以降はオリジナル作品となっている。

考古学者の相田博士は助手の若葉かおりと共に日光中禅寺湖の湖畔で発掘作業を行っていた。この場所からは縄文土器が発掘されており、弓を使用する縄文人の壁画なども発見されている。しかしこれら発掘作業は地主である本宮観光の社長の好意によるものであるため、本宮観光主催のアーチェリー大会が開催されると聞いては顔を出さないわけにはいかない。アーチェリー大会の開会の挨拶では本宮観光の社長の息子・本宮副社長と社長秘書の手塚るみの婚約が発表され、祝いムードが流れる中、昨年の大会優勝者である本宮社長がオープニングシューティングを行った。ところが矢が的を射抜いた途端、的が回転し磔にされたるみの遺体が現れる。社長が先程放った矢がるみの心臓を見事に射抜いていた。

今回は本宮家と本宮家所縁のある人々が次々アーチェリーの矢に狙われる連続殺人事件。飄々としてすっとぼけたオッサンの相田博士と当時流行のアラレちゃん眼鏡をかけた助手のかおり、そしてお馴染み態度だけはデカイ須田警部補の三人が事件の謎に迫っていく。但し推理力を働かせて事件を解決するのは殆ど相田博士の役割。かおりの何気ない言葉がきっかけとなって謎を解き明かすのがいつものパターン。今回も勿論そのパターン通りの展開となっている。因みに須田警部補は『ブルドーザー』呼ばわり。警部補なのに・・・。

ところでこのドラマは『考古学者シリーズ』の中でも一番印象に残っているドラマでもある。相田博士が見事な推理力を働かせて事件を解決に導く中、最後に犯人が自殺を図る場面で締め括られる。それ自体は他のミステリーでも良くある展開であるのだが、その自殺の方法が特殊なのである。一連の事件がアーチェリーの矢を使用した事もあり、犯人は自殺にもアーチェリーの矢を使用する。しかしこれを実現するには少々難がある。その点がどうにも頭に引っ掛かって仕方がない。その結果、一番印象深いドラマとなってしまった。

満足度は★★★★★

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