牡丹燈籠〜蛍火の巻〜

  • 2016.08.10 Wednesday
  • 17:11

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 長谷川待子、名古屋章、穂積隆信 他

【放送】 1970年(東京12チャンネル)

 

『牡丹燈籠〜鬼火の巻〜』の続編。幽霊騒ぎから一年後の世界を描く。初代三遊亭圓朝の落語『牡丹燈籠』を実写化した怪談ドラマ。日本怪談劇場の第三話として放送された。

 

一年後、お露の幽霊と取引して百両をせしめた伴蔵は女房のおみねと共に故郷の潮来で『関口屋』という荒物問屋を営んでいた。川魚料理『笹屋』で働くお国に夢中になり、邪魔になったおみねをとうとう斬り殺してしまう。しかしまさかお国が愛人の源次郎と共謀して夫を殺害した女で、今度は伴蔵の金を狙っているとは思いもしなかった。おみねの死体が見つからないまま迎えた初七日、使用人のスエがおみねの霊に取り憑かれる。早速江戸から流れてきた医者を呼ぶと、かつて長屋の住人だった山本志丈だった。その夜、おみねの幽霊を見た伴蔵は志丈と共におみねの死体を探しに行く。おみねの死体に怯える伴蔵は志丈に新三郎を殺した経緯とおみねの殺害を白状する。

 

『牡丹灯籠』の後編は幽霊や怨霊の恐怖では無く、人間の果てしなき欲望の恐ろしさを中心に描いている。登場する人物は一年前に何らかの形で悪事を働いた者ばかりなので、非常に欲望に忠実である。また生への執着も凄まじい。自分が生き延びるためなら手段は選ばない。そういう人間ばかりなので面白いと言えば面白いが、こんな輩ばかりが蔓延る世の中と言うのも寂しい気がする。

 

さて前編から度々登場する意味不明な二人組がいる。目の見えない老人と先導して歩く若い女。どうやら旅人のように見えるのだが、この二人は決してストーリーに絡む事は無いのに画面には意味なく登場する。何となく気にはなるのだが、正体はさっぱり判らぬまま。と思っていたら、クライマックスシーンにまさかの登場!しかもまたもや意味なく通り過ぎて行く。そこでようやく正体に気が付いたのだが、なるほどそういった演出もあるのかと感心した。

 

ラストはまたもや赤と白の蓮の花。血生臭い結末とは打って変わって涼し気な色を称えているのが却って不気味に感じる。話としてはまとまっているものの、救いようのない話である。

 

満足度は★★★★

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牡丹燈籠〜鬼火の巻〜

  • 2016.08.09 Tuesday
  • 08:53

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 田村亮、金井由美、戸浦六宏 他

【放送】 1970年(東京12チャンネル)

 

牡丹燈籠を持つ下女と共に訪れる旗本の娘と愛し合う貧乏浪人。しかし娘は幽霊だった。初代三遊亭圓朝の落語『牡丹燈籠』を実写化した怪談ドラマ。日本怪談劇場の第二話として放送された。

 

八百石の旗本の娘・お露は継母のお国との折り合いが悪く、いつも虐められていた。そんなお露を見兼ねた下女のお米はせめてもの気休めになればと梅見へお露を連れて行く。その時知り合った荻原新三郎とお露は恋仲になるが、新三郎は貧乏長屋で暮らす浪人。到底許される関係では無かった。ある日、新三郎はお露のいる別宅に忍んでいく。ところがお露の父・飯島平左衛門がその場に現れ、突然新三郎に斬りかかる。目を覚ました新三郎はお露が死んだと聞かされる。何でも新三郎が高い熱で寝込んでいる間にお露は病死し、お米は後を追って自害したと言う。その夜、位牌の前で悲しみに暮れる新三郎の元に死んだはずのお露とお米が訪れる。その様子を同じ長屋の住人である伴蔵が盗み見て仰天する。お露は明らかに幽霊だった。

 

前編である『鬼火の巻』は強欲な悪人達が世に蔓延る無常を映し出す内容で締め括られ、ラストでは赤と白の蓮の花が何かを予見するように並んで咲いている光景が映し出されている。

 

一般に知られている『牡丹燈籠』は幽霊となったお露が夜な夜な下女を連れて新三郎と逢瀬を重ねるが、新三郎が幽霊のお露をお札を張って拒絶したため、お露が新三郎を恨み殺すという単純明快な怪談。しかしこの話を一つのエピソードとして、三遊亭圓朝が様々な登場人物やエピソードを加えて長編の怪談噺に仕立てている。このドラマは後者を実写化したドラマであるのだが、昔に制作されたせいで現代の感覚では受け止め辛いのか、それとも多くのエピソードを詰め込み過ぎてしまったせいなのか、話の展開が判り辛い箇所が随所にみられる。大事なエピソードの一つであるはずなのに実写化されず、ただ人伝に聞かされるだけで終わらせてしまったりする場合もあり、視聴者の想像力頼みのドラマになってしまった。

 

その一方で、お露と新三郎以外の人物が実に人間臭く描かれている事が特徴的である。演じている役者の魅力なのかも知れないが、それぞれに生活があり人生があり、それらがドラマの中で垣間見えてくる。後半、どのように展開していくのか楽しみな一遍である。

 

満足度は★★★★

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怪談 蚊喰鳥

  • 2016.08.05 Friday
  • 17:54

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

【出演】 佐藤慶、三浦布美子、津川雅彦 他

【放送】 1970年(東京12チャンネル)

 

按摩を誘惑して金を奪おうと画策した男女の末路を描いた怪談。原作は宇野信夫。日本怪談劇場の第一話として放送された。

 

長屋に暮らす按摩の兄弟がいた。兄・辰の市と弟・徳の市は非常によく似た顔立ちをしているが、辰の市には左目の下に大きな黒い痣があった。ある夏の日、辰の市は徳の市に女の髪を託して息を引き取る。翌日、辰の市を贔屓にしている常磐津の師匠・菊次が肩の張りを訴えていると辰の市が訪ねて来る。体を揉み解して貰っている内につい菊次がうとうと眠ってしまい、その間に辰の市はいなくなっていた。ところが目が覚めた菊次の前に辰の市と良く似た徳の市が訪ねてきて、辰の市が亡くなったと知らせにやってくる。驚いた菊次が部屋の中に戻ると、辰の市が座っていた辺りがしっとりと濡れていた。

 

蚊喰鳥とは何の事かと思えば蝙蝠の別称。イソップ寓話集の中に蝙蝠がその場の状況に合わせて自分を鳥と言ったり獣と言ったりするというストーリーがあるので、もしかしたら八方美人的な意味合いでタイトルに使われたのかも知れない。最近はタイトルに内容がそのままズバリ書かれている事が大前提であり、あまりタイトルに捻りを咥えたようなタイトルは好まれない傾向にある。しかしこういう本来の意味が隠されたタイトルは興味を惹かれるものである。むしろこういう深読みの選び方を現代人にもして欲しいと願わずにはいられない。

 

昔の映像ながら少しも安っぽさの見られない出来栄えに惚れ惚れする。勿論、現代のように凝ったCG演出や音響効果等が組み込まれているわけではなく、最初からタイトル文字にしろ、全体の雰囲気にしろ、音楽にしろ、全てが「これぞ怪談!」と言わんばかりの定番だらけ。それでも当時は見れば恐ろしくてトイレにも一人で行けなくなるような恐怖を感じていたのだろう。突然現れる血塗れの手や顔だけでも相当怖かったはず。ただそうした表向きの演出で怖がらせるよりも、当時の怪談はそこに流れる人の怨念や情念に恐怖を感じさせる要素が組み込まれている。そのためその場その場のインパクトはさほどでもないものの、後からじわっと恐怖が湧いてくる効果がある。またドラマ内ではあまり触れられていないが、次第に転移していく黒い痣も見逃してはならないポイントである。

 

ストーリーは悪銭身に付かずという諺を象徴するような内容なのだが、では誰が善人かと問われると答えに困ってしまう。被害者は確かに按摩の兄弟であるのは間違いない。だから可哀想と同情はするものの、按摩に通う度に落ちている菊次の髪を集めて身に着けていた兄の辰の市も、兄の金で菊次の気持ちを繋ぎ止める徳の市も、はっきり言ってかなり不気味に感じる。二人に限らずどの登場人物も人間の業や人間の弱さや一面性でない人間臭さを持たせている所が素晴らしい。

 

満足度は★★★★

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おくさまは18歳

  • 2010.08.30 Monday
  • 00:04
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ
 
【出演】 岡崎友紀、石立鉄男、うつみ宮土里 他
【放送】 1970年(TBS)

木村三四子の人気漫画『おくさまは18歳』を原作とした実写ドラマ。学校の方針で結婚した事を周囲に内緒にしなければならなくなった教師と教え子の日常をコミカルに描いたラブコメディー。ラブコメ作品はこのドラマが先駆けとなって確立したと言っても過言ではない。尚、主演を務めた岡崎友紀はこのドラマの爆発的な人気によってトップアイドルとなり、その後も18歳シリーズの主演と務めている。

高校三年生の飛鳥は親同士が決めた婚約者である高木哲也と結婚したものの、哲也の職場である北辰学園の学園長からは他の生徒への影響を考えて結婚した事は秘密にして欲しいと頼まれる。もし結婚している事がバレれば哲也はクビで飛鳥は退学と条件をつけられては従うしかない。とは言うものの二人は同じ家に暮らし、飛鳥もこの学園に転校してきている。おまけに哲也は学校ではモテモテの教師。周囲を巻き込んで毎度騒動が起きるという1話完結のストーリー。

あまりの人気ぶりに連載が1年以上に延長されたと言う伝説のドラマである。これ以前にはテンポの良い軽いノリの恋愛ドラマは無かっただけに無理も無いが、教師と生徒の禁断の愛と言う憧れのシチュエーションを起用した原作の人気もあって視聴率も今では考えられないほどの数字を獲得している。但し、内容は至って健全で、結婚したと言っても二人の関係は軽いキス止まり。(寝室は一緒)

通常ならば学校での騒動の後、家でほっと一息ついて甘いムードに・・・となるものだが、このドラマではそれが当てはまらない。家に帰れば帰ったでまたもや厄介な問題が待っている。それが隣のお節介なオバチャン。うつみ宮土里が演じる隣のオバチャンは恐ろしく勘の鋭い人物で、二人が甘いムードになると何故か勝手に家にあがってくるお邪魔虫。そして必ず決め台詞である「悲しいわ。悲しいわ。何だかとっても悲しいわ」(その時の状況により異なる)という言葉を吐いて、兄妹であるはずの二人の関係に疑惑を持つ。非常にテンポの良い台詞だけに視聴者はつい口にしてしまいたくなる。

学校でも家庭でもドタバタ騒ぎの連続に息つく暇もない展開は、あまり真剣に見ているとどっと疲れが生じるが、三十分番組なのでそれがまかり通ってしまう。むしろその三十分に良くぞまとめたという濃ゆい内容は視聴者を飽きさせない魅力である。色々な意味でこのドラマが示した役割は大きかったと思う。

尚、主題歌は主演の岡崎友紀が歌っており当時のヒット曲となっている。

満足度は★★★★★
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